噂の女

大映1995-10-13 - 大映 価格
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噂の女

大映

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発売日: (1995-10-13) アマゾン売上ランキング: 25518 位
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対角線上の母と娘
いわゆる小津安二郎の平面的な絵に対抗した、奥行感のある立体的な構図。部屋の角を必ずカメラの視野に入れ、手前には小物、人物の奥に映る障子や窓は抜け感を強調するために開け放たれている。

その対角的な構図の両極に配置されたのが、廓をいとなむ母(田中絹代)と娘(久我美子)である。廓で稼いだお金で大学まで行かせてもらったにも関わらず、娘は男に媚びを売る母の仕事が生理的に許せず、憎んでさえいる。

母が飼っている若いツバメと3人で、老いらくの恋をテーマにした『枕物狂』を鑑賞するシーンが登場する。若さに嫉妬する自らを恥じる女を田中絹代が見事に演じきっている。母と娘を天秤にかける男の無節操がきかっけで、結局両者は和解し、いずれ娘が母の仕事を継ぐことになるであろうことを観客に想像させる。

母と娘の確執が続く井筒屋をささえるべく犠牲になっていたのは、貧しい百姓の家から売られてきた遊女たちであることを、溝口は最後に観客に思い起こさせる。娘が母の後を継ぎ、若い娘が井筒屋に面接にやって来る。「わてらのようなもん、いつになったら無くなんねんのやろ。あとからあとから、何ぼでも出きてくんねんな」太夫の悲哀に満ちたボヤキが余韻を残す。
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