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マーラー:交響曲第8番 千人の交響曲 |
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マーラー:交響曲第8番 千人の交響曲ブーレーズ(ピエール) ユニバーサル ミュージック クラシック 価格(new/used): 2,714 円 / 2,704 円 より 発売日: (2007-10-24) アマゾン売上ランキング: 55304 位 CD / 通常24時間以内に発送 収録曲のリスト [ユーザーによる評価] 平均評価: 4.5
/ 総数: 7件
趣味は分かれる残念ながら、マーラーと言えばワルター、バーンスタインと思っている私には、このマーラーは受け入れられない。 何とも「緩い」のだ。冒頭の10秒を聞いただけで打ちのめされてしまう、圧倒的なバーンスタイン盤を聞いた後では、ブーレーズ盤は物足りない。こういう演奏もあるのかな、と思う以上に感銘はない。めくるめくドラマチックで波うつような7番を愛する人なら、バーンスタイン盤を聞くべきだ。冷静で緻密な演奏を好むなら、本作は理想的かもしれない。 現在最高の「第8」ついに来たという演奏。今まで約25年間この曲を聴き続けてきたが、これほど鮮明でバランスのとれた演奏は初めてである。確かに最近はいくつかの素晴らしい演奏もあり、アバド、デイヴィス、シャイー盤など優れたものもたくさんあるが、テンポや音質、音量のバランスなど、どこか今ひとつ完璧ではない。この録音に先立ちフェスティバルでの演奏を聴いたが、セッション録音では第一部のテンポも落ち着き、熱気も消え失せた分、絶妙のバランスと透明感が表れた。「千人の交響曲」の決定版であると同時に、完成版としても強く推薦する。 色彩を感じさせる演奏マーラーの交響曲第8番は曲の構造も歌詞も難解で、これまで聴いてきた演奏はいずれも鉛色のイメージしかなかった。2部構成で書かれているため、大きな二つの鉛の玉にのしかかられた様で、聴き終わった後は、大層疲れを覚えたものだ。 しかしこのブーレーズの演奏を聴いて初めて、この曲に鮮やかな色を感じることができた。これは大きな驚きであり、喜びでもある。曲の構成をコントロールし、オーケストラ、合唱団、独唱者もみな自分の役割をしっかりと認識して演奏しているからであろう。 ブーレーズの楽曲解釈には定評がある。他のマーラーシリーズも聴きたくなってきた。 ブーレーズの主張が強く出ている演奏マーラーの交響曲9番が調整音楽の限界と言われるように、8番もいわゆる既存のオペラ等の台詞付き音楽の限界(これ以上のものを作りようがない)として多くの人が考えていると思う。しかし、マーラーと新ウイーン学派との繋がりを強く意識しているブーレーズは、あくまでも一つの通過点として考えているようだ。 他の指揮者とは違った極端な表現をしているが、その多くはきちんと楽譜にそのように指示されている。もしかすると、この乾いた新ウイーン学派と聞き間違えてしまうような演奏がマーラーの意図したものかもしれない。 劇的な表現は抑えられており、テキストと音楽の関連を無くしているとも感じる。それゆえに20世紀に作曲されたオペラを聞いている気持ちにもさせられる。 録音は細部の音まで良く聞き分けられる優れたもの。ブーレーズの意図も良く聞き分けられる。 なお、細かくトラックが分けられていてCD付属の対訳と対照できるようになっている。 楽譜を持っていなくてもどこを歌っているのか分かる。 ただし、2部(ゲーテ作 ファウストの最終場面)のテキストは難解なので、訳注が載っている本を買って読まないと普通の日本人では理解できない。 テキストの理解を望まないのならば、マーラーのオーケストレーションの巧みさがよく分かるこのCDを強くお奨めできる。 優秀な録音が引き出した名演奏レコードアカデミー賞をとったので、たまたま目について購入してみたが、演奏、録音とも本当に素晴らしい。このシリーズでも3番に勝るとも劣らない最高の録音だと思う。(たぶん3番以降の録音である2番も優秀録音だと思うがまだ聞いていない。)最近のDGのオーケストラ録音は、目の覚めるようなものが多いが、巨大な管弦楽と合唱を伴ったこの交響曲では、セッション録音でなければここまでは無理だったと思う。 その優秀な録音が、ブーレーズの緻密な隅々まで神経の行き届いた演奏を、見事に浮かび上がらせている。こんな演奏を聴いてしまうと、からだの芯から湧き上がってくる感動を味わえるというもの。それはコンサートホールで演奏家や観客と一体となった感動に身を委ねるものとは別個の、音楽そのものが持つ文学的?感動かもしれない。 CDは、演奏さえよければそれでいいのでは、製品としての価値は半減してしまう。録音が良くなければ演奏の細かなニュアンスは伝わらない。ゲルギエフの白鳥の湖がレコードアカデミーの録音部門をとったようだが、個人的にはブーレーズのマーラーの方が素晴らしい録音だと思う。ゲルギエフのCDは、胡桃割り人形や春の祭典が優秀録音のピークで、私にはその後の演奏は、色褪せて聞こえてしまう。その点、このCDは近年のマーラーの音楽録音最高の作品の一つだ。 |