バッハ:平均律クラヴィーア曲集第1巻 V...

グールド(グレン)2007-03-07 - ソニー・ミュージッ... 価格 ¥ 1,384
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バッハ:平均律クラヴィーア曲集第1巻 Vol.3(第17番~24番)(紙ジャケット仕様)

グールド(グレン)
ソニー・ミュージックジャパンインターナショナル

価格(new/used): 1,384 円 / 700 円 より
発売日: (2007-03-07) アマゾン売上ランキング: 129309 位
CD / 通常24時間以内に発送
収録曲のリスト
  1. 平均律クラヴィーア曲集第1巻 第3集 第17番変イ長調 BWV862
[ユーザーによる評価] 平均評価: 5.0 / 総数: 2件

初CD化のリピート箇所を含む
グールドの録音をまとめた国内盤CDのシリーズとしてはこれまで、
1992年以降に発売された、少し硬めで乾いた(元テープの古めかしさが白日の下に晒された)音質のSBM盤と、
1989年以前の、ダイナミックレンジはやや狭めだが温かみのある(角の取れたor大人しい)音質のものがあったが、
音質的には今のところ、この紙ジャケットシリーズがベストのように思われる。
ダイナミックレンジも広めで、タッチもくっきりしていて、温かみもある音質に仕上がっています。
もっとも、私は3バージョンある曲の全てを聴き比べた訳ではないので、個別に見れば例外はあるかも。

このシリーズは、初出LPのカップリングとジャケットを、忠実に再現しているため、より『グールドの意図』に叶ったリリースと言える。
というか、特にSBMのシリーズは『リリース意図』に関しては、滅茶苦茶だった(ラジオやテレビの放送用音源を勝手に足していたり…)。

もっとも、同じ演奏のCDを既に持っているのなら、グールド狂の方でない限り、買いなおすほどではないだろう。
予算が限られているなら、未知の演奏を手に入れる方が余程、有意義だ。

ただし、平均律第1巻の第24番ロ短調だけは、紙ジャケット盤を是非手に入れて下さい。
過去のCD化では、なぜかカットされていた、前奏曲冒頭のリピートが初めて復刻されていますので。
(『レコード芸術』誌、2007年9月号によると、リピートはグールドの意向による)

解説紙では、第24番前奏曲は2分14秒になっていますが、上記のようにリピート復刻のため、実際は3分02秒です。
同様にCD総時間も、記載の34分25秒ではなく、35分13秒です。
(ジャケ裏の記載はLPの再現であり、正しい)

※2008年の同曲集の欧盤及び、2007年に米盤で出たオリジャケ完全BOXは、私は持ってないので、リピートがあるかどうか不明。
グールドの『旧約聖書』は
グールドの『旧約聖書』は、実は見えない長いスパンに渡りニューヨーク30th・ストリート・スタジオでレコーディングされている。それは1962年1月10日に始まりおよそ7年後の1971年1月31日に終わっている。(のべ35日と24回のセッションと言われている)
例えば第一番ハ長調BWV846を取ってみても前奏曲は1962年6月7日、フーガは9月21日の録音である。それほどにグールドはこの自らの『旧約聖書』として残るこの録音にこだわったのだ。かくて第一巻は1965年に、第二巻は1972年に発売される。

既にグールドは、演奏会から『ドロップアウト』した1964年3月28日以前においては好んでこの平均律をリサイタルの曲目に選んでいる。グールドらしく前奏曲なしでフーガを演奏するというようなことも既に実践していた。グールドはこのバロック鍵盤音楽の最高傑作のこの曲においてですら、自らの好むと好まざるをハッキリと示していたのである。つまり、グールドは前奏曲よりフーガをはるかに好んだのだ。

このプロジェクトのプロデューサーを務めたポール・マイヤーズはこう言っている。
『10も15もテイクを録った。ほとんどどのテイクもミスのない完璧なものでありながらどれも全く違っていた。テンポやダイナミックスだけでなくレジストレーションも全く異なっていた。グールドが次々と生み出す新しいバージョンを聴いていくのは素晴らしい体験だった。』

ここに集積されたもの、それはグールドの平均律における最良の『解釈』であると言えるだろう。そこにこそこの作品のアイデンティティがあり、グールドのアイデンティティがあるのだ。