ゆらめき IN THE AIR

フィッシュマンズ1998-12-02 - ポリドール 価格 ¥ 699
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ゆらめき IN THE AIR

フィッシュマンズ
ポリドール

価格(new/used): 699 円 / 380 円 より
発売日: (1998-12-02) アマゾン売上ランキング: 19265 位
CD / 通常24時間以内に発送
収録曲のリスト
  1. ゆらめきIN THE AIR
[ユーザーによる評価] 平均評価: 4.5 / 総数: 5件

ゆらめきながら
結果的にこのシングルが彼らから届けられた最後の音になってしまいましたが、発売時には、まさかそんなことになるとは思いもよらずに、新しいフィッシュマンズの方向性を示唆するものとして聴いていたものです。シングルとはいえ、13分半もある曲ですが、それでいて長さを全く感じさせないしっかりとした歌モノとしての構成のある曲です。後期フィッシュマンズは、たゆたうようなグルーヴ感やダブとアンビエントのミックス感覚などについてはよく語られていますが、歌モノとして常に良い曲を書いてきたということも忘れてはならないでしょう。これだけ長い曲でありながら、歌詞がしっかり物語りを描いているし、映像を思い浮かべられるということは、すごいことです。サウンド的には、どんどん研ぎ澄まされていっているコーネリアスにも、この歌詞の部分だけは、フィッシュマンズを超えることはできないでしょう。それだけ心にグッとくる歌詞を佐藤伸治という人はたくさん書いてきました。そして、それはまるで、自らの死を予見していたかのようでもあります。
「また今日も消えてなけりゃいいな」なんてね。
終着点
後期の音楽的成熟と並行して更なる深み、心の奥底に沈みこむ様に潜っていった
フィッシュマンズ。「宇宙日本世田谷」ではその過程が見て取れました。
そこを辿りぬけ到達したこの一曲。僕はこの曲はもはや今までの流れの延長とは
捉えられないと感じました。
今までと同じ、いやそれ以上の透明感の中に浮かぶのは日常の中にある
風景ではなく、その先を越えた世界。
歌のパートが終わった後に最後まで続く、ハミングでさえなくなってゆく
叫び声の波。ここに在る空気は皆を取り巻く渦ではなく、加速度を上げ「何か」へ向かう線。
歌詞の中の「君」はいつもの様に「一緒にいて、それで離れている」の
ではなく、すっと繋がりがほどけていってしまう。
素晴らしいけれど、それ以上に悲しい曲だと思いました。
もしも、もう一枚アルバムが作られていたなら、佐藤氏はどんな世界を
描いていたのでしょうか。
フィッシュマンズ幻想の終焉を伝える曲
フィッシュマンズが凄い!というのは「空中キャンプ」〜
「ロングシーズン」への流れで完成された感があるが、
その後の「宇宙 日本 世田谷」「8月の現状」に向かって
フィッシュマンズはどんどん音の完成度を高めるに連れて
本来の魅力が失われていってるような気がしていた。

このシングルの発売時には一曲14分などというシングルとしては
ありえない長さでもファンはもはや誰も驚かなくなってしまった。
ライブで1曲40分近くある「ロングシーズン」を毎回アレンジを
変えて、演奏していたのであるから、当然と言えば当然かもしれない。

この曲で繰り返し歌われている「夕暮れがやって来ない」という
言葉は様々な音楽的冒険を続けた結果に、佐藤伸治が本来の資質と
してもっていた「途方に暮れるような退屈さ」すらももはや目的化
されてしまった後の諦念のように聴こえる。
上昇過程の空中分解
「ロング・シーズン」以来の音楽的極みを垣間見せてくれた傑作。結果的にラストシングルになってしまった。この曲でフィッシュマンズは確実に次なるステージへ上がったものだと更なる展開を熱望していただけに、無念でならない。聞く人のそれぞれの耳の奥でこの曲はいつまでも終わらないだろう。
答えは宙に放り出されたまま
フィッシュマンズ最後の新曲。1曲約14分。その後の運命からすると不気味な程“予言的な”フレーズのある歌詞やコーダの展開や音色も含め、ある景色の「最果て」の様な雰囲気もあり、そしてまたここから何かが「変わり」始める、そんな予感をも抱かせた作品でもある。正直言って、この何とも言い表しようの無い曖昧さがこの曲最大の不思議な魅力になってはいる。その「変化」の先にあったものは、このバンドの名の元では新作が発表される事はもはや無い今となっては一生わかり得ないのだが、無理を承知で、やはりこの先にあるものを見てみたかった気がして仕方がなくなる、どうしようもない気持ちが聴く度に込み上げてくる。ファンには一生忘れられないスワン・ソング。ベスト盤『アロハ・ポリドール』でも最後を締めくくっている他、ラスト・ライヴを収録した『男達の別れ』ではライヴ・テイクで収録されている。