シューベルト:交響曲第9番

ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団1999-04-22 - ポリドール 価格
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シューベルト:交響曲第9番

ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団
ポリドール

価格(new/used): -- 円 / 2,980 円 より
発売日: (1999-04-22) アマゾン売上ランキング: 233379 位
CD / 在庫切れ
収録曲のリスト
  1. 交響曲第9番ハ長調D.944「ザ・グレート」●ウェーバー:
  2. 歌劇「魔弾の射手」序曲
[ユーザーによる評価] 平均評価: 4.5 / 総数: 3件

強い感銘を受けるが音質の悪さは致命的●●●
いわば、荒削りに目的対象の核心に迫る塑像のような演奏。運慶や快慶がどうやったかしらんが、瞬発的なパッションに従い、一気呵成に造形し尽くすが如き演奏。基本主題はいずれももの凄い遅く入るが、またある意味、不揃いに奏される。不揃いさがかえって来るべきドラマの爆発を暗示させ、デモーニッシュさを感じさせはっとる。コーダは嵐のように加速、暴力的にさえ感じるほど。シューベルトの溢れ出る馥郁たる楽想を強調しておらず、全体の構築美、ドラマ性に重点を置いた演奏といえますがな。対戦中とか全体主義政党支配とかいうのは忘れて(同様の非人道的行為は当時のわが国にもあり、どちらかといえばそれを未だに隠匿する傾向が否定し切れないこともありますから)、シューベルトやベートーヴェンのお膝元の老舗の音楽ドラマを堪能したい。魔弾の射手のラストのトゥッティ直前の無音状態は圧巻。思わずにやりとするほどのテンポの揺れで、クライバー盤もかくやと想起させられた。なお、こうした感銘はおそらく、ジュリーニ盤やクライバー盤でリスナーの脳に刻まれた楽譜を基に、この致命的な音質のCD(テープで再生しても同じ音やろうが)のデータを脳の中で補正しながら聴いての話。特に管の音は全域に亘って潰れとりますし、客席のかなり低い位置で捉えた録音らしく、客の咳は妙に正確に録音されとります。繰返し聴くのはわてはちと辛い
これは・・・!!
何と凄い演奏だ!カラヤンやベームなどの昇天させるような「美しい」ザ・グレートはどこにもない。ただ奔流のように流れ落ちてゆく。50分があっという間である。フルトヴェングラーの録音は、1950年代の円熟した演奏も言うまでもなく素晴らしいが、大戦中のこのような荒々しい、誰も真似できない演奏もまた、フルトヴェングラーという偉大な指揮者の偉大さを証明している。
蘇る第三帝国の夢魔。
ナチス時代、ドイツの帝都ベルリンでのライブ録音。

ドイツ・ロマン主義が現実に行き着いた、あの恐るべき世界を体現したかのような、戦慄的な演奏。

殊に、戦争末期の演奏である「魔弾の射手」序曲は、ロマン主義芸術が野蛮に堕する一歩手前、栄光と幻想に彩られたゲルマン帝国の最後の輝きの如き、鬼気迫る録音。

フルトヴェングラーに象徴される、当時のドイツ市民の内部に巣食った矛盾と葛藤が、閉塞した特殊状況において、夢魔のように増幅し、轟音となって降り掛かってくる、そんな妄想を抱かせられる。

ナチスによる人類史上空前の蛮行を背景にして、これ程の「美」があり得た、と言う事を考えるにつけ、「芸術」なるものの不可解と、業の深さを思い知らされた。