ジャズ&スタンダード

美空ひばり1990-01-21 - コロムビアミュージ... 価格 ¥ 1,976
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ジャズ&スタンダード

美空ひばり
コロムビアミュージックエンタテインメント

価格(new/used): 1,976 円 / 1,304 円 より
発売日: (1990-01-21) アマゾン売上ランキング: 1864 位
CD / 通常24時間以内に発送
収録曲のリスト
  1. 虹の彼方に
  2. ラヴ・レター
  3. 上海
  4. 恋人よ我れに帰れ
  5. アイ・ラヴ・パリ
  6. ばら色の人生
  7. セ・マニフィック
  8. クライ・ミー・ア・リヴァー
  9. スターダスト
  10. アゲイン
  11. ダニー・ボーイ
  12. 愛さないなら棄てて
  13. ブルーベリー・ヒル
  14. A列車で行こう
  15. 愛のタンゴ
  16. 慕情
[ユーザーによる評価] 平均評価: 4.5 / 総数: 13件

天才は何でもできてしまう!
「昭和の歌姫」美空ひばりが10代の頃に残したジャズ・スタンダード集です。最近になって美空ひばりのジャズ関連音源が3枚ほどCD化されていますが、これまでは長いこと「ひばりが歌うジャズ」といえばこのCDが定番でした。

ビートたけしの「北野ファンクラブ」のオープニングタイトルバックに流れていた「スターダスト」をはじめ、珠玉の名曲がずらりと並んでいますが、やっぱり改めて驚くのは、耳の良さと天性のボーカル力です。楽譜も読めない、英語もわからない10代の彼女が、これだけの表現力をもって人々に感動を与えるのです。そんなものすごい才能をもった歌手は後にも先にも出現しないでしょう。しかも、リズム、フレーズ、コード展開など歌謡曲や演歌の楽曲構成とはまったく異質のジャズをこともなげに歌いこなす天賦の才には、ただ驚くばかりです。確か先日他界したダン池田氏の述懐だと記憶しますが、バンドのわずかな音程ミスでも瞬時に聴き分ける天才の耳に、始終極度に緊張していたそうです。またあまりの圧倒的な歌唱力に嫉妬するあまり「ゲテモノ歌手」と一部で揶揄されたようですが、そんな了見の狭い連中も、この音源を聴くと言葉を失うでしょう。

今となっては彼女の動く姿を見るにはDVDか思い出したように放送されるテレビの追悼番組などだけに限られます。特に若い世代(といっても30代以降だと思いますが)にとっては、「演歌」「歌謡曲」のくくりで彼女を聴く場合が圧倒的だと思います。でも、この音源を聴いて実はジャズを歌わせても天才だったことに気がつくと、また違った魅力が発見できるでしょう。いまとなっては叶わぬ願望ですが、この稀代の天才はクラシックやオペラにチャレンジしても、面白かったのだと思います。無尽蔵にほとばしる天才の歌声に、ただ身をまかせて酔いしれてください。
少女スターの誠実な一面
 ひばりの少々こぶしの利いたA列車は先人の研究では
エリントン楽団のベティーロッシュのコピーと言われて
います。(スキャット部分も含め) [“ Hi-Fi Elington” に所収]

 また英語の歌詞も全くカタカナを読んでいる曲と英語
の発音と言っていい曲が同居しています。
 これは手本にする録音から耳で覚えた曲と日本人が
楽譜にカタカナの歌詞を付けた物を見ながら歌った曲の
違いではないかと推理できます。
 つまり英単語、文法を習ったのちに英語の歌詞を見な
がらというような学校教育式のプロセスは通っておらず、
いまさらながらにひばりの耳の良さを物語っていると思
いますし、原曲を忠実に歌おうと懸命になっている少女
の姿が浮かんで来てむしろ誠実さを感じるのです。
(ひと言にひばりのジャズとは言ってもどうやら時期に
よってアプローチの違いがあるようです。)

 さらに日本語の歌詞がないまぜになった曲もあり、そ
の辺をどう歌いこなしているのかもまた聴いていて興味
の尽きないところです。

 油井正一は著書の中で少女時代の美空ひばりのあるス
テージでバックバンドがお手並み拝見という態度で歌手
を孤立させていて義憤を感じたというようなことを書い
ていますがこのレコードの中では充分互角に渡り合って
いるように聞こえます。
東西聴き比べても個人的には一番好き
これを聴くと鳥肌が立ちます。艶のある声、変幻自在の節回し、表現力、リズム感、すばらしすぎます。こんなすごい女性ボーカリストが日本にいたことに改めて感動するとともに、生前一度もライブにいけなかったことを残念に思います。古今東西を含め、個人的には一番好きなジャズボーカリストです。
恐るべし10代の時のジャズ・ボーカルです
このCDには、16歳の時に収録しました「上海」と「アゲイン」(1953.6.1)が収められています。音源としてオリジナル・レコードを使用しているため、音は良くありませんが、とても雰囲気がありますね。英語の発音は完璧です。スウィング感もあり、とてもよくノッています。本当に上手ですね。「上海」の途中から日本語に変りますが、そのジャジーな雰囲気は変りません。日本語で歌われている部分も、英語の部分同様ジャズになっているのが驚きです。

一番ビックリしたのは、17歳の時に収録した「A列車で行こう」(1955.4.15)でした。もう半世紀前の歌声ですが、全く古さを感じさせません。
前半部分は日本語ですが、よくリズムにのれています。途中からアドリブ風の英語部分からスキャットの歌いまわしをジャズに沢山接してきた方にこそ聴いてほしいと思います。途中のスキャットの巧みさには、脱帽です。「ビックリした」という表現しか思い浮かべることのできないボーカルでした。恐るべし10代のジャズ・ボーカリストです。デューク・エリントンにも是非聴いてほしい演奏でしたね。きっとその歌声に心底驚くと思います。

楽譜も読めない人ですし、英語の授業も満足に受けてられないはずなのに、この素晴らしい歌唱は、「昭和の歌姫」という天賦の才なのでしょうね。耳の良さが格別なのは、よく理解できますが、歌謡曲とジャズという合い入れないジャンルの両方で金字塔を打ちたてたと言えましょう。
演歌の大御所としての地位や、国民的大歌手の称号は当然として、「日本のジャズボーカリスト」としても超一流の歌手でした。

他の収録曲も、どれも雰囲気があって抜群の歌唱力ですね。このCDには、戦後の歌謡史を彩った不世出の大歌手によるジャズの全てが収められています。

ひばりのジャズ
上海は16歳のころの録音です。ドリス・デイのバージョンを参考にしたみたいですが、英語がまったくできないなど考えられない完璧の歌唱です。私はドリスデイの歌よりもうまいと思いました。途中日本語の歌詞も混じるのですが、英語から日本語に変わったのに気づかないほどの自然さ、洗練された歌い方です。16歳の歌とは信じられません。