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真昼の決闘 [DVD] |
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真昼の決闘 [DVD]オルスタックピクチャーズ 価格(new/used): 1,050 円 / -- 円 より 発売日: (2008-05-29) アマゾン売上ランキング: 89822 位 DVD / 通常24時間以内に発送 [ユーザーによる評価] 平均評価: 5.0 / 総数: 1件 小泉純一郎も大好物だとか時間軸を操る映画を色々調べてたらこの傑作に行き着きました。よくクリント・イーストウッドが『許されざる者』で西部劇を終わらせたとか聞きますけど、この1952年に作られた異質の西部劇によって、西部劇は一度終わってる気がします。 まず、この作品が何故画期的なのかというと、上映時間(現実時間)に物語時間を一致をさせたリアルタイムドラマの形式を採っているからです。まさに『24』の先駆けのような作品です。 物語は午前10時半あたりに始まります。ゲイリー・クーパー扮する元保安官ケーンは結婚し、町を出るところでした。が、昔ケーンが苦労して捕まえたこの町の無法者ミラーが何故か釈放され、正午着の電車で戻ってくると言うのです。一度は逃げるケーンでしたが、また町を凶悪な無法者に明け渡すことなどできず、戻って仲間を集めて対決しようと考えます。 つまり、敵が到着する正午までのタイムリミットをリアルタイムで描いた物語ということになります。監督のフレッド・ジンネマンはどのセットにも掛時計によってこちらが常に時間を把握できるようにし、ドラマが現実と同時進行していることをしつこいくらいに明示します。 しかしながら、ケーンに賛同する仲間は現れません。民衆にこの町を守るために命を投げ出す「公の精神」はなく、自分たちの利害でしか物を言いません。ヒーローなくせに尊敬されてないというか、ヒーローの威光が全く届きません。こちらにも彼の焦燥がヒリヒリと伝わってきます。 なるほど、これは赤狩りに対する民衆の反応への痛烈な批判を西部劇に落とし込んだ作品、というのがしっくりと来ます。ケーンが命懸けで守ろうとしているものが何かを理解できず、「私情」と言い放つ民衆、「出てけ」と言い放つ民衆、黙っている民衆、自分に不利と分かるや闘うことを止める民衆。 何も、長いものに巻かれる民衆の愚かさは現在も不変の原理です。「テロとの戦い」に民衆は同調してイラクに戦争しかけました。案の定ブッシュは占領統治を甘く見て失敗しました。 私たち民衆ってのは本当に馬鹿です。テレビや新聞で政治や社会のこととかを分かったふりをし、政治家や官僚を馬鹿にしたりしてますが、実は上手いこと操られてることを何も分かっちゃいない。 そんな無常感溢れるラストシーンが、痛く胸を打ちました。 |