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ヒポクラテスたち
ジェネオン エンタテインメント
価格(new/used):
3,471 円 /
-- 円 より
発売日:
(2008-02-22)
アマゾン売上ランキング:
4762 位 DVD / 通常24時間以内に発送
[ユーザーによる評価] 平均評価: 5.0
/ 総数: 2件
医学部を扱っているが普遍的な青春映画の傑作。
大森一樹の自叙伝的青春群像ドラマの傑作、まるで口当たりの良いロバート・アルトマン映画みたいだ。なにしろ、劇中で個々にキャラクターとしてふられている人物が70人あまり!低予算で少人数による観念的な作品が主流だったATG映画としてはかなり異例。北山修から軒上泊、更に鈴木清順から手塚治虫までが顔を出し、いかにも彼ららしい役柄を演じている。360度カメラがパンしたり、スローモーションやフラッシュ・バックと言った映画的技巧が多用され、学生時代「暗くなるまで待てない!」とか「明日に向かって撃てない!」などの自主映画を監督していた大森自身がモデルと思える医学生も登場する。鈴木清順の役名が南部麒六であったり、ゴダール映画への思い入れに溢れていたりといったお遊びがご愛嬌。これ80年公開作なんだけど、徳州会、無資格堕胎、森永砒素ミルク訴訟など当時の医事時事ネタも豊富。最終学年を迎え臨床実習に臨む6人の医学生の物語に、学生運動の名残り激しい京都での大学自主管理寮での話がサイドストーリーとして絡む。登場人物は皆それぞれに悩みを抱えたり、医師として社会に出ることへの意味を真面目に考えたりしているが、切り口は飽くまでナイーブ、当時の若者に流れていた風潮、モラトリアム世代に対する優しさも感じられるし、中途半端な主人公愛作の試行錯誤ぶりと挫折感は、当時学生だった自分にも通ずるものがあった。
そして、薬害C型肝炎訴訟や大病院での研修医の激務、産科医療現場での深刻な医師不足等の問題を身近に抱える今の医学生たちのドラマも又見てみたい気がする。
医学生という異色の題材だが青春ドラマとして傑作
大森一樹の最高傑作でしょう。医者や医学生が主人公の映画やドラマのほとんどは「白い巨塔」の財前(腕は立つが権威主義、野心の塊)か里見(まじめで過剰すぎるほどの赤ひげ)のようなステレオタイプの描き方が多く、実際の医療現場ではどちらにも当てはまらない人がほとんどではないでしょうか。医学部に入っても最初から聖人君子のような人間だったり、守銭奴で権威主義なわけではないでしょう。この映画に出てくる医学生たちは医療とは何か、自分には医師にとしての適性があるのか悩みながらポリクリに励み、そして成長していきます。医師も人間であり一般の人たちと同様に悩みを抱えながら仕事に励んでいることを認識させられます。
亡くなった古尾谷雅人(荻野式で愛を作る荻野愛作という役名が傑作!)としても最初に鮮烈な印象を残した作品であり、彼にとっての代表作でしょう。他にも斉藤洋介や内藤剛志、阿藤海、柄本明の若き姿も見れますし、原田芳雄や手塚治のゲスト出演もうれしい。最後の終わり方を含めて決して明るい青春映画ではないですが、ATGの名作のひとつです。
この後、悩める映画好きの医学生であった大森一樹は医師国家試験に挑戦してみごとに合格していますが、自らの決着が着いてしまったように以後はゴジラ映画のような箸にも棒にもならない映画ばかり撮るようになってしまいました。もう一度、青春映画の傑作を作ってくれないかなあ。
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