長州ファイブ

ケンメディア2007-09-28 - ケンメディア 価格 ¥ 1,868
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長州ファイブ

ケンメディア

価格(new/used): 1,868 円 / 1,900 円 より
発売日: (2007-09-28) アマゾン売上ランキング: 5914 位
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[ユーザーによる評価] 平均評価: 4.5 / 総数: 7件

見る前に翔べ
現在では計り知る事の出来ない勇気を奮って海の向こうに旅立った若者達に想いを馳せて送る現代へのメッセージ。見る者を選ばない好作であるのにやぶさかではない。しかし、それまでの、余計な説明を削ぎ落として、描かんとする人物の核心に鋭く迫る、静かでストイックな五十嵐監督の演出を知っている自分にとっては、本作はやや説明を盛り込み過ぎるきらいは否めない(生麦事件や御殿山の焼き討ち、顔見せよろしく登場する有名志士達)。そういうのはテレビや映画の大型時代劇に任せておけばいいのだ。後半、三人が英国に残り、特に山尾を中心に物語が進むあたりで引き締まった感じになってきたのだから、やはりこの映画、「ファイブ」そのものに擬縮したストーリーにして山尾目線で語らせた方が良かったのではないだろうか。僭越な感想で恐縮ではあるが。
「潘」から「国家」へ
本格的に全国民が「国家」を意識したのが明治になってからだとすれば彼らはおそらくはじめて「国家」を意識した日本人だったのだろう。とくに薩摩潘士とのやりとりは際立ってすばらしかった。
幕末の青年たちは 何を思ったか
松田龍平扮する山尾庸三をかたりべとして、
幕末の世、維新の夜明け前に
「生きたる機械」にならんがため、
幕府の禁をやぶり、イギリスに密航した
長州の5人のサムライのお話。

彼らの心は当初、藩の威信をかけることが、
すべてであった。
(イギリスで、薩長の藩士が会って
互いに自藩の立場で、
言い合う姿が面白かった)

しかし、そんな彼らも
イギリスの、その圧倒的な国力を前にして
次第に、もっと大きなもの”日本”という国を
外から眺めることとなった。

そして尊敬できるものもう一つ。
彼らの向学心はものすごい。
船の中から英語を勉強し、
夜寝ることも惜しみ、
技術力を身につけようとする彼らの心意気は
なんと熱いものだろうか。

日本の夜明けの明るさは、
正に彼らの率直なひたむきさ、
その心音にあるのではないか。
頭から”まげ”は切っても
サムライの心があったのだと思う。
そして、それぞれが自分の信じる道を
歩む姿に感動を覚える。


ただ一つ感じたことは、
工業化していく日本の中には
”もつもの”と”もたざるもの”の
貧富の差も一緒に入ってきた。
ということ。
近代化とは、そういった側面もあることを
暗に描いているように思えた。

心躍る幕末の青年の姿を見てくださいね。 ^^
命を張った5人の長州人
題名を見たときはプロレスのDVDかなと思いました(笑)

時は幕末、攘夷思想が吹き荒れる長州藩で
本当の攘夷とは何なのかを感じるため
本当の英国の姿を見てみたいと
当時の見つかれば死罪との国禁を犯し、
英国留学をし、実際の技術を学んだ
5人の長州藩士の物語です

造船、鉄道、造幣、文明・・・
命がけで西洋の技術や文明を学んだこの5人の姿に
きっと何かを感じることが出来るのではないでしょうか
日本の夜明けを担った若者達
想像以上によくできた、清々しい映画だった。
長州ファイブの面々がそれぞれ個性的で、それでも山尾庸三を軸にストーリーが進むため、混乱せずに観ることができる。
この松田龍平演ずる山尾のキャラクターはとても魅力的(松田君はどんどん演技が上手になりますね)。
西洋文明を全面肯定するのではなく、その光と影を一歩ひいた視点から冷静に描いている点もいい。
ところどころに心に残る台詞も散りばめられていて、観終わった後に元気をもらえるような映画である。

音楽も映像も大変よかったし、ものすごく星5つつけたいところなのだけど、ひとつだけ気になった点も。
それは、幕末の複雑な政情に関する説明があまりにも少なかったこと。
言うまでもなく、当時幕府の開国政策にどこよりも強く反対し攘夷を主張していたのは、この長州藩である。
そして「日本の未来のために刀を捨てたサムライ」は、薩長だけでなく幕府にもいた。たとえば戊辰戦争で薩長と最後まで戦うことになる榎本武揚などは、長州ファイブと全く同時期に派遣留学生としてオランダへ行き、世界的視野を身につけ、最先端の造船技術、国際法そして封建制の問題点などを同じように学んでいるのである。
しかしその辺りの歴史を知らない人がこの映画を観ると「(攘夷とか討幕とかよくわからなかったけど)文明に無頓着な古い考えの幕府と、それを倒し西洋技術により日本を文明化へ導いた薩長」という誤った図式が頭に残ってしまうような気がする。
「藩意識からの脱却」を描いているとはいえストーリー的に政情は無視できない以上、そういう背景をもうすこしきちんと描いていれば、より深みのある映画になったように思う。

もっとも、気になったのはその一点のみで、素晴らしい映画であることにかわりはない。
今私達が当たり前のように享受している海外渡航の自由。それはほんの150年前には命がけの行為だった。
彼らのことを思うと、誰もが自由に海外へ旅行し、留学することのできる私達はいかに恵まれているのかということがわかる。
この映画を観た後に海外へ行くと、これまでよりはるかに充実したものを得ることができるだろう。