太陽

クロックワークス2007-03-23 - クロックワークス 価格 ¥ 3,192
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太陽

クロックワークス

価格(new/used): 3,192 円 / 2,980 円 より
発売日: (2007-03-23) アマゾン売上ランキング: 2902 位
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[ユーザーによる評価] 平均評価: 4.0 / 総数: 50件

買いです。
日本人でない脚本家であり監督であったから撮り得た作品であるとの思いを強く持ちました。終戦直前の、複雑といった安直な言葉では片付けられない状況と、その渦中にあった昭和天皇の姿を描き、という要約が意味を為さない、切迫した気持ちにさせられました。イッセイ尾形の昭和天皇は、いろいろ考えた挙句の結果なのでしょうが、様々な絵の具を混ぜ合わせても結局は黒になるのと同じような、ある意味澄んだ演技であったように思います。ただ、個人的な感想かもしれませんが、ここで見られる昭和天皇の、たとえば仕草なんかは、多くの人に馴染みのある晩年のものであって、終戦時の古いフィルムのなかでの姿とすこし違っているように思いました。
ヒロヒトかぁ。
まず、映画にエンターテイメント性を求めるならば、素直な気持ち、面白くはない。
緊張感がまったくない。そして暗い。
ただ、日本人には作れないものを作ったことへの意義は認める。

多くの文献を当たって、映画製作をしているらしいが、こんなに薄っぺらい空間が史実であるのか・・
天皇の口をもごもごさせる仕草や雰囲気はイッセー尾形による熱演らしい。
天皇を見たことの無い私などからすると、はぁそうなのかと思う程度である。
浮世離れした天皇だからと言って、あれほどまでに無思慮な存在であったのか、というのが一番の疑問である。
神格としての苦悩というが、その苦しみや悩みが伝わってこない。
天皇ヒロヒトとムイシュキン公爵
 ソクーロフ監督は、もしかすると、天皇ヒロヒトとドストエフスキーの『白痴』の主人公ムイシュキンをだぶらせようとしたのではないだろうか?この映画を見て居ると、そんな気がして来る。そこにドストエフスキーを生んだ国の監督ならではの感性が感じられる。−−ロシア文学において、「美しい人間」を描く事は、ドストエフスキーのみならず、プーシキンからソルジェニーツィンまでの作品を貫く重要な主題であった。ソクーロフ監督は、天皇ヒロヒトを描く事に、その主題の追及を継承して居る様に思はれる。−−アングロ・サクソン系の映画監督には決して作れない作品である。史実を忠実に再現したとは言へない点をはじめ、色々問題は有るが、ロシアの知識人が日本に対して抱く熱い思ひを感じさせられる点で、多くの日本人に見られるべき作品である。

(西岡昌紀・内科医/63回目の終戦記念日=聖マリア被昇天の日に)
イッセー尾形の一人芸:人格模写
 敗戦直前から直後にかけての、昭和天皇の身辺のみの狭い場面設定。主な登場人物は天皇と皇后と侍従とマッカーサーと通訳のみ。皇太子など他の皇族や日本の政治家や軍人なども全く登場しない。状況説明も殆どないので、終戦時の時代背景について基礎的知識がないと十分楽しめない。

 昭和天皇の風貌やキャラクターを知ってる人は、イッセー尾形の人格模写の名人芸に感心するであろう。意外にも、桃井かおりの皇后も似ていた。駄目なのはマッカーサー。もっと体格が良くて貫禄のある役者がいるだろうに、何故に彼に?

 でも、根本的な疑問は、天皇×マッカーサー会談の内容は確か未だ公開されていなかったはずだが、映画での会談内容は脚本家の創作なの?だったら、この映画自体何処までが史実か、怪しくなってくるし、結局映画自体がイッセー尾形の人格模写同様の、「いかにもさもありそうな」フィクションって事か。

 映画の場面設定・雰囲気は、先日鑑賞した『ヒトラー最後の12日間』とソックリだったが、目撃者の証言を元にしたあの映画とは根本的スタンスが違っているようだ。

 しかし、ある年齢以上(昭和期に物心付いていた世代)の日本人以外がこの映画を観ても、イッセイ尾形の名人芸は分んないだろうなあ。
戦争がバカバカしいと思える、救い。
この映画、戦争のバカバカしさを語ってくれますね。
この一種無責任に思える天皇の言動、国の最高権力者が、真珠湾攻撃を命じていなかった。そして、マッカーサーも原爆投下を命じていなかった(これはあたりまえですが。)

このバカバカしさが、戦争ってバカバカしい、人のために戦争するのもバカバカしいと
言うことに気づかせてくれる、そんな真の救いがあります。

いったい何のため、に戦争をしていたのか?
何のために多くの人の命や幸せを犠牲にしたのか。。。
その命や才能やエネルギーの使う方向が別なことに使われていたならば、
この世の中は、凄い発展を向けえるのではないでしょうか。。理想論に過ぎませんが。。

第二次世界大戦がなぜ始まったか、、、
日系人のアメリカでの差別的な収容所送りが発端で軍部の一種の義勇だと、ヒロヒトは、、研究所で思い出しましたが、、、。
理解不明です。

世の中には、根本となる大きな目的を誰も考えず、作戦が成功しただの失敗しただの
表層的な現象に囚われ、いつの間にか、手に負えないほど拡大してしまうことが多々あるけれど、、、戦争なんて全てがそうなんだと思います。

純だけれどもどこかユーモラスなトーンを持っているイッセーさんが演じるヒロヒトは、
体温が無い周りの映像とよく合っています。
この体温の無い映像は、人の心を失った機械のようです。
そう、人の心を失った機械がヒロヒトの周りに沢山いて、戦争を起こしてきたのかもしれません。

そして、映画のはじめ、仄かな体温を持つヒロヒトの体温が、、、徐々に上がっていきますね、それが、、まさしく冷たい金属で出来た籠の中の鳥、とても人間ぽく見えます。

日本では題材的にも撮りづらい映画だと思いますが、こうやって、地球規模でお互いを見直す機会ができる世の中は、一歩未来に踏み出した感覚がありますね。

なかなか異質な、良い映画でした。