出口のない海

ポニーキャニオン2007-02-23 - ポニーキャニオン 価格 ¥ 2,250
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出口のない海

ポニーキャニオン

価格(new/used): 2,250 円 / 1,099 円 より
発売日: (2007-02-23) アマゾン売上ランキング: 10093 位
DVD / 通常24時間以内に発送
[ユーザーによる評価] 平均評価: 4.0 / 総数: 22件

日本人には観る価値はある映画。
第一印象は「静かな戦争映画」です。
人間が操縦する特攻兵器人間魚雷「回天」の物語ですが、これは戦争映画というよりヒューマンドラマです。
戦闘シーンはほとんどありません。
今から63年前の日本の若者が実際に体験した人間群像なのです。

「男たちの大和」や「僕は君のため〜」よりも数段良い映画なので日本の歴史の一コマを知りたい方へは超お勧めです。

フィルムの色は抑え気味で当時の雰囲気がよく出ていますが、CG技術が弱くCGはCGと分かってしまう画面は残念。
「回天」をよく描いています
 海軍の究極の特別攻撃作戦である「回天」は、いわゆる人間魚雷。
中に人が入ってストップもパックもできない狭い機体を操り、
目標の敵艦を自らの肉体をかけて爆破しようとして、出来た武器です。

 この映画、というより「回天」で派手な戦闘シーンは作れません。
海の中で静かに行動するのですから。魚雷に触れ、あわや沈没というところや、
ついに敵船を見つけ発進させるところの艦長(香川照之)の心情・
潜水艦の整備員の動きなどがこの映画ではよくできていました。
 「回天」が発進しても、爆発音を捕捉してもそれが敵船を爆破させたものなのか、
見つかって攻撃されてのもののかは、潜水艦にはわかりません。
すぐに現場を退避しなければ自分たちも危ないからです。
爆発音を聞いた時に整備員たちが目をつぶって合掌するところなど、胸に迫ります。

 海の特攻隊=「回天」搭乗員たちは姿の見える敵との闘争心に沸くというよりも、
技術を正確に操ることに一身を傾けました。
 コントロールの難しい「回天」を操り、正確に敵艦にぶつかる=自分も死ぬということが、
彼らに負わされた宿命であり、運命から逃れられないならばせめて、
その任務を全うしようと粛々と彼らは自分の道を進んでいったのです。
 この映画でも、彼らの葛藤や時代に逆らえない中で自分の運命に
身をゆだねようと努力した心情などが、よく表現できていました。
 えびぞうさんが最後に、訓練中に事故で死んでしまい、戦後に台風による波で運ばれて、
発見されたという筋は本当にあった話です。
 こんな馬鹿げた兵器が二度と作られないよう、そして死んでいった彼らに
心から感謝と哀悼の意を捧げずにはいられません。

 戦争映画はドンパチの派手なものばかりとは限りません。
 
 
「人間魚雷」の悲惨さは分かるが、ストーリーは「出口のないオチ」だよ。
戦争映画のはずなのに肝心の戦闘シーンはほぼなし・・・という異色の邦画。

太平洋戦争末期・・・・日に日に追い詰められていく日本軍は魚雷の中に1人の人間が乗り込み、魚雷を操縦して敵艦に体当たりして爆撃する、所謂人間魚雷「回天」を実戦投入しようとしていた・・・。

神風特攻隊もだけれど、敵を倒すのに「自らの死の道連れにして・・・」という感覚は欧米人には理解し難いものだったのではないかなと思う。
そういう感覚って、「日本特有のもの」と言ってもいいんじゃないかな。
戦争だから当然「死」を避けては通ることは出来ないのだけれど、それにしたって「基本は生還」であるはずなのに、死ぬことを基本というか、むしろ美徳であるかのように扱う・・・ってのはどうなんだろう?

「自己犠牲」に美を求めるかのような風潮が日本人を構成する上で温床としてあったからこそ、まるで国を守るために「参加した人間が1人残らず望んで散っていった」かのように喧伝されるが、実態はそれとは似ても似つかなかった。

主人公は発射直前まで漕ぎ着けながら、機械の故障で突撃することが出来ずに「必ず死ぬはずの回天で生還を果たす」ことになってしまう。
普通ならば死なずに済んだことを喜ぶべきなのに、その事を責めるかのような周囲の視線がそれを許さないのは時代の罪であり、日本という国家の罪でもあった。

映画自体は戦闘シーンを端折られてしまっているため、どうしても盛り上がりに欠けている。
主人公は九死を逃れた後の訓練中の事故で行方不明となり、戦後に海底から引き上げられ発見される。
脱出不能の海底の棺桶の中で1人死んでいくことの恐怖は華々しく特攻を掛けての死よりも何倍も苦痛であり恐怖だったかもしれないが・・・・・
でも、やっぱりなんか釈然としないストーリーだぞッ!
静かな感動をくれる映画です
静かな映画です。派手な戦闘場面もなく、家族や想人、戦友との別れなどが、静かに淡々と描かれ
てゆきます。全編、派手な悲壮美で貫かれた『男たちの大和』を観た直後に、劇場に足を運んだ作
品で、『大和』のような劇的な感動を期待していたために、正直、初見の際はかなり肩透かしな印
象を持ちました。
確かに、回天と云う兵器の複雑な操作を克明に描くことで、一人の人間をその部品の一部と化して
ゆく冷酷さを強調したいのか、主人公の魔球にかける熱情の日々とそれを無残にも奪い去ってゆく
戦争というものの理不尽さを描きたいのか、その時々で物語の中心点がブレ、映画として幾分、散
漫な印象を受ける欠点は承知の上で、それでもなお、自分がこの映画をリピートする頻度は非常に
高いです。あれほど共鳴した『大和』はDVDで一度しか観てはいません。
物語も出演者たちも、劇伴や映像、装置にいたるまで全てが真摯な映画だと思います。真摯であれ
ばこそ、本当の意味での静かな感動がそこにあります。後からじわりとくる類の感動です。
人間魚雷という不気味な響きの兵器に乗り、人知れず南冥の海に消えていった幾多の人々。是非、
ひとりでも多くの人に観てもらいたい大切な映画です。
かるいタッチで
軍隊における暴力シーンや、自爆作戦に身を捧げることへの葛藤などが、あまり詳しく演出されておりません。
ビデオを観て、その点について当初は不満や疑問がありましたが、恐らく脚本をあえて軽いタッチにしたのだと自分なりに結論付けました。重くない分、私は後半のシーンを何度も観ることができ、そのたびにジワジワと青年たちのこころの悲しみを自分なりに感じることができました。
いい映画だと思いました。