お嬢さん乾杯!

松竹ホームビデオ2006-06-24 - 松竹ホームビデオ 価格 ¥ 3,731
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お嬢さん乾杯!

松竹ホームビデオ

価格(new/used): 3,731 円 / -- 円 より
発売日: (2006-06-24) アマゾン売上ランキング: 56102 位
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[ユーザーによる評価] 平均評価: 5.0 / 総数: 2件

題材がとても興味深く、作品に時代も感じました。
1949年公開、戦後、華族制の廃止というまさに激動の時代に制作をされた作品、貧しい家の生まれながら弟想いでわずか一代で自動車修理会社を経営、そんな彼の元に突如、元華族のお嬢さんとのお見合い話が、乗り気でなかったが、日本の聖女とまでいわれた伝説の女優、原節子が演じるお嬢さんをひと目見て彼は恋に落ちる、だが、彼女の父は騙され事業で失敗、刑務所に、おまけに婚約者は戦争で他界していた事を知る、こんな美人が自分を本当に愛してくれるのか、純粋故に悩む彼、身分違いの恋の難しさにお金の問題も重なって、題材がとても興味深く、アメリカに追いつけ、追い越せという当時の日本の意気込みも感じられる良作、当時、29歳の原節子も美しい、日本の当時の街並みなども観られる貴重な作品と言えるでしょう、お勧めです。
原節子の美しさと木下恵介の才気が生んだ傑作
 木下恵介といえば「二十四の瞳」「女の園」「喜びも悲しみも幾年月」などの監督として知られているが、個人的にはこの「お嬢さん乾杯」と「破れ太鼓」という2本の喜劇が代表作だと思う。特にこの「お嬢さん乾杯」は原節子という絶世の美女を主役に起承転結が明瞭で90分とコンパクトにまとまった良作で今見ても面白い。
 靴が飛んでいく、「空いてる車を」といえばバスが来てしまう、階段落ちといったギャグは古臭いけれどテンポのよさが抜群なので退屈しないし、佐野周二のアパートを写す時のクレーン撮影での上昇する視点(大家の電話の場面で見事!)などの動きも工夫されており、脚本の新藤兼人と木下恵介の演出が見事にマッチした傑作だと思う。
 しかし、原節子という絶世の美女がいなかったらこの映画は成立しなかったかもしれない。自分のことを「あたし」ではなく「わたくし」などといって違和感のない女優など今や皆無であろう。ボクシングの試合の時の徐々に変化する表情、お茶をすすめる時の「どうぞ、どうぞ」という言い方の愛らしさ、手にキスした後に自分の家の門に入る時にズッコケなど小津作品の鎌倉のお嬢様役の時は決して見られない別の魅力を見せてくれた。原節子はこの年に今井正の「青い山脈」と小津の「晩春」に出て、その2年後が黒澤の「白痴」、小津の「麦秋」、成瀬巳喜男の「めし」に出演していて、まさに絶頂期でした。