八月の狂詩曲

松竹2005-08-27 - 松竹 価格 ¥ 3,279
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八月の狂詩曲

松竹

価格(new/used): 3,279 円 / 2,980 円 より
発売日: (2005-08-27) アマゾン売上ランキング: 7650 位
DVD / 通常24時間以内に発送
[ユーザーによる評価] 平均評価: 4.0 / 総数: 4件

フェリーニのような映像美
地味ですが、個人的には黒澤映画で最も好きな作品です。
「乱」や「影武者」、「夢」などカラーになってからの黒澤作品は、
独特の映像美、色彩感覚に高い評価が与えられていますが、
実は映像美が最も優れているのはこの作品だと思います。
とにかく、始まってから終わるまで、もったいなくて
一瞬たりとも画面から目が離せませんでした。
上に挙げた作品群が、どことなくこけおどし的であるのに対し、
この映画は、いい意味で力が抜けています。
映像美というのは、狙って作るものではなく、
結果として出来上がるものだと思います。
野ばら、が心に響く。
冒頭の青空で、この物語に引き込まれた。
長崎の田舎に住む祖母の家に集まった、孫達の忘れらない夏休みを描いた物語。

ハワイに住んでいる祖母の兄が危篤状態で、妹に会いたいと連絡をとってくる。
けれど、肝心の祖母は、「この名前に覚えがない」と、会いに行くのを拒否する。
一人で来るのが不安なら、孫たちと一緒にとの誘いに、
楽しい夏休みを過ごそうと、孫達は必死になって、祖母に思い出させようとするのだが、祖母の態度は、はっきりしない。
その理由を、祖母と一緒に暮らすうちに知る事になる・・・。

原爆という思いテーマを根底に抱えています。
最初は浮かれて長崎の町に出た子供達が、原爆の爪跡を訪ねるうちに、無口になっていく。
そして、なぜ、祖母が頑なにハワイ行きを嫌がったのかを測り知る姿に、少しづつ同調せずにはいられませんでした。
だからこそ、校庭での、
「なんだか怖い」
「それは、あの人達が、一番恐ろしいものを見てきたからなんだよ」
のセリフが、心に重くのしかかります。

原爆の恐ろしさを知らない子供達に、ぜひ奨めていきたい作品です。

作品としては、☆五つなんですけど、ジャケットに不満ありなので。
なぜ、ビデオと同じにしなかったのか?残念です。
Message from Akira Kurosawa
戦争(長崎の原爆)と平和(後世のわたしたちの反省と理解)を主軸とした黒沢監督の平和への願いという強いメッセージが込められた映画。好きなシーンは、リチャード・ギヤースが演じるアメリカ人が遠い親類関係にあたる長崎を訪れ、お婆さんと縁側で月を見ながら語らうシーン。つたない日本語で原爆のことを謝るアメリカ人に、彼女は彼の手をとって、『よかとですよ』と笑顔をプレゼントする・・・揺さぶられました。
ギア
黒澤映画の中では丸いもの。
リチャード・ギアが目玉として出ています。
しかし映画本作より制作までのイザコザがわずらわしく感じます。
様々な問題があったのでしょう。
クロサワとしては分からなかったです。
今までの積み重ねられた信頼のようなものがあれば楽しめます。

松竹は東宝に比べるといまいちです。そちらを薦めます。