気狂いピエロ

ハピネット・ピクチャーズ2005-07-16 - ハピネット・ピクチ... 価格 ¥ 4,289
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気狂いピエロ

ハピネット・ピクチャーズ

価格(new/used): 4,289 円 / 3,800 円 より
発売日: (2005-07-16) アマゾン売上ランキング: 6461 位
DVD / 在庫切れ
[ユーザーによる評価] 平均評価: 4.5 / 総数: 14件

アンナ・カリーナ魅力的すぎて怖いな
ときどきこの映画がよくわからないという人がいるが、非常にシンプルにアンナ・カリーナを撮りたかったのだと思う。女性に点数をつけるのは失礼だが、あえてさせてもらえば、アンナ・カリーナのこの映画でのあり方は完璧であると思う。平気で嘘をつく。裏切る。それがわかっていても愛さずにはいられない。普通、そういうことがわかった段階で男は去るものである。しかし、そうすることができない女がごくまれに存在する。アンナ・カリーナは綺麗だが、絶世の美女というわけではない。でも男に愛されるのにそんなものは大して重要じゃない。この作品は男を虜にするには何が大切かを垣間見せてくれると思う。ただ、男が本当に愛した時は案外フェルナンドみたいなものかもしれない、女性の期待とは違って。この作品を見ていて谷崎の痴人の愛を妙に思い出します。
テーマは生みの苦しみです。
この映画も何回も観れる映画です、変ですか?これは、監督が映画を生む苦しみを綴っています。綴っているだけなので、基本的に逃避行ですし、生むために変わったことをしてみると言う比喩もありますし、何か思いついて少し安心する、でもまた次の瞬間には全てを否定して苦しんで逃避行をしている。アイデアを探る旅、逃避行の旅、思いつく、喜ぶ、考え直す、落胆し怒り狂う、本や詩、絵画からヒントを得ようとする、また旅をするそれもかなり、無鉄砲な旅。なんだかよく分かります。その繰り返しで新しい作品が生まれる。投げやりになってビルから飛び降りるまねをしていたら、ホントに間違って足を滑らせ、。「そんな馬鹿な!そんなことって!」という焦りの最後の言葉を残して転落して死んじゃった、ネタばれになるので、他のもので簡単に例えるととすると、そんなストーリーです。ものを生もうとする監督の苦しみです。フェリー二も、8と1/2で、生みの苦しみの映画を撮っています。クリエイティブというのは、自己との戦いでもあり、逃げ出したくなる時があるようですね。ストーリーはそんなつまらないストーリーなのですが、断片的な心象風景の比喩になっているのと、その比喩がとても洒落た比喩なので、そのせいもあり、何度でも見れる映画です。まあ、生みの苦しみなんて、そのまま撮られても困るので、その手法は大成功です。。手法的には北野武もここからヒントを得ているようです。どの映画かは言いませんが、。アンナカリーナは魔性的に綺麗だし、ベルモンドもカッコいいです。そうそう、ゴダールはホント車好きですね。難しいことを考えて観るも良し、ボーっと洒落たシーンを眺めるも良し、いろいろ用途が広い映画ですよ。傑作。

また 見つかった なにが? 永遠が
ラストシーンに海の情景。ランボーの『永遠』の訳詩が流れる。
この詩の訳は、中原中也、小林秀雄など何人かいるが、この映画の翻訳も悪くない。
ランボーもまた南仏の海岸で、海に溶かされる夕陽を見たのだろうか。
池袋で映画を見てから四十年近く過ぎたが、ベルモンドのみじめな顔と流れる詩が忘れがたい。
映画の持つ切なさと激しさを体感出来る傑作。
映画の序盤、映画監督のサミュエル・フラーが語る。 
「映画とは何か?映画は戦場のようなものだ。愛、憎悪、アクション、暴力、死、つまり、ひとことで言えばエモーショナル(感動)だ!」と言う言葉が全てを言い尽くしている、映画の持つ切なさ、激しさが体感できる傑作。
ベラスケス、プルースト、ブラウニング、バルザック、チャンドラー、ヴァレリー、、、ありとあらゆる芸術家や作品への引用が氾濫する一方、極めてハリウッド的なフィルム・ノワール、ミュージカル、恋愛、スラップスティックな遊戯がパロディの如く 漫然かつ跳梁的に続く展開。赤、青、緑と原色が目眩むような色彩感覚に、ラストのランボーの詩そのままに美しいラウール・クタールのカメラ。この1作で映画ファンの間では生涯忘れえぬ存在になったJ・P・ベルモンドとアンナ・カリーナ。
理屈っぽく論じるのも良し、オシャレで超クールな感覚を楽しむのも良し、そして、ストーリーを追うのは止めて、ただ感性を研ぎ澄まして感じるのも良し、映画を観ることの幸福感と、映画ファンであることの歓びが実感できる。
映画のコラージュ
 かつてシュールリアリズムの詩人のルイ・アラゴンは、この映画を観て、これは「映画のコラージュである」と評した。この映画については、もはや語りつくされた感があるけれど、このコメントがもっとも的確で核心をついている。

 この映画ができてからすでに40年あまり。私が初めてこの映画を観たのは83年有楽シネマのゴダール特集。それから四半世紀が経たんとしている。その間ダラダラと歳をとってきただけの私にもひとつだけ言える事がある。それは、時代がこの映画に未だに追いついていない、ということ。それほどこの映画は突出して孤立している。

 このDVDの画質ももちろん良いのだが、まだのかたはまずは映画館でどうぞ。そして本物の自由を堪能してください。