伊豆の踊子

日活2005-01-21 - 日活 価格 ¥ 2,142
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伊豆の踊子

日活

価格(new/used): 2,142 円 / 2,380 円 より
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[ユーザーによる評価] 平均評価: 4.0 / 総数: 6件

初恋天国編
現代日本ではもう絶対と言ってよいだろう、ありえないような「初恋」という話なのだ、「伊豆の踊子」っていうのは。
この話は何度も何度も映画にされている話のひとつだが、吉永小百合さん十代の出演作は、多分歴代女優その中でももっともはまり役だっただろうと思う。

十六になる踊子はまだまだ無邪気で幼いが、自らのその人生の宿命的な行き先を時折かいま見せられる。
そのつきまとう影がよけいに現在の初恋の高揚感を輝かせている。
現代では身分による宿命的な関係の絶望感などと言うのは取りあえずない。
それでも多くの人は共感し自らの初恋の記憶をたどることだろう。けして時間の中に永遠を求めることの叶わなかった初恋の記憶を。

旅芸人の一家、そのおさない踊子の短い旅の道中の淡い思い、そして幸福感の美しさははかり知れない。はかり知れないから切ない。切ないから貴い。

安吾の「恋は人生の花だ」というのがとてもうなずける気持ちにさせられる。
思えば、ぼくが踊子や書生と同じ年だったら、悲しくて反逆したくて仕方なかったような話なのだけれど。
NO.103「い」のつく元気になった邦画2
<元気コメント>
 学生の頃の気ままな一人旅は、さまざまな夢を描いて理想に燃えていた永遠の時間でした。
 今は、もう一度あの頃の思いに返るべき時なのかもしれません。 
「格差」という障壁

「川端康成の『伊豆の踊子』は全く理解できなかった。」と語った知人がいた。大正年間の風俗が平成の今とは懸隔しているのが一因ではないかと思う。

映像には我々の想像が及ばない所を補ってくれる力があるので、映画で見る小説も悪くない。原作を読んだときは気がつかなかったが、当時は「踊子」と旅役者の一家の生業は賎業と見做されていたようだ。それゆえ旧制高校の「学生さん」とは≪身分≫という越えられない格差が存在していたのだった。身分違いの恋という視点で読めば、青春の感傷だけではない作品の深さが理解出来るのではないか。

昭和30年代の映画ゆえ、古き良き時代の日本の風景が堪能できるのが良い。冒頭と結末で回想が挿入されて構成をより際だたせており、ストーリーがよく練られているのも好印象。

若い吉永小百合と高橋英樹が初々しい。ヒデキは桃太郎侍とは思われぬ。
美しい映画
旅芸人の中の踊り子の少女を吉永小百合さんが演じ、その娘に恋心を抱く学生を高橋英樹さんが演じています。この映画では過去の日本の風景と人物が情緒豊かに美しく映像化されています。特に、吉永小百合さんが座敷で花笠を使って踊るシーンでは、次第にアップになっていくところが実に美しい。さて、踊り子と学生ではこの当時は身分に雲泥の差があります。現代とは反対でしょうが、学生の方がいい宿に泊まり、踊り子の父親に2階から硬貨をチップとして投げたりします。少女にとっては学生は別世界の人で、学生にもそれが良く分かっています。少女は子供とはしゃぎまわった後で、病気で死んでゆく芸者(十朱幸代)に自分の将来を見るようで暗くなったり。年頃の娘を持つ私としては、最近は少女の方に感情移入してしまう。
原作に忠実ではないところが良い、
1963年作品、カラー・シネマスコープ画面の贅沢な作り、
いわゆる恋愛映画として本作はもっと評価されていいとおもう、

西河監督は60年代は日活の青春映画、70年代は山口百恵主演映画を連続して担当した職人監督、大監督と皆から称えられることはない(遺作が「一杯のかけそば」という少々はずかしい履歴も残した)人だが、本作に関しては当時の邦画界がもっていた大きなエネルギーのようなものも感じられる本作に関わった人達すべてにとっての代表作とよんでもいい逸品だとおもう、

川端康成の原作小説は厳密には悲恋小説ではない、悩みを抱えて屈折していた青年が伊豆への小旅行中に踊子と出会うことで屈託から開放される青春小説と読むのが正しいとおもう、本作では青年の屈託部分を省略し、十朱・南田演じる酌婦と土建屋の若旦那(演じるはちあきなおみの旦那だった俳優)のエピソードを追加することで踊子側(渡世人)の哀れさが増しており、作品全体がラスト・シーンの別離へ連なるみごとな悲恋感と爽快感を獲得したとおもう、本作では小説のラスト部分が省略されているので未読のファンはぜひ一読をお奨めします、

吉永・高橋という新人の脇を支える大坂史郎・浪花智恵子が絶品の名演技、特に後年は脇役専門だった大坂の生涯の当り役だとおもう、この役の哀れさをここまで気高く演じられる俳優は現在では望めないとおもう、

東京オリンピック直前の本作頃には大正・昭和前期の雰囲気など苦も無く設定できたことも幸いしている、踊子達の衣装の粗末さは本当にその時代のようです、原作ではかすり袴なのに高橋が学生服を着ているので「けんかえれじい(1966)」の後が本作かと思ったら逆だった、高橋英樹の袴では老けすぎる印象だったからだろうと想像する、山越えのシーンで当時盛んに実施されていた拡大植林運動、つまり杉の若木が広範囲に植えられている山肌が映る、現在の花粉症の原因のひとつです、
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