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武士道残酷物語 |
| 東映ビデオ2004-02-21 - 東映ビデオ 価格 ¥ 4,320 | |
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武士道残酷物語東映ビデオ 価格(new/used): 4,320 円 / 3,998 円 より 発売日: (2004-02-21) アマゾン売上ランキング: 42986 位 DVD / 通常24時間以内に発送 [ユーザーによる評価] 平均評価: 4.0 / 総数: 3件 日本社会の深層この映画はフィルムセンターで初めて観た。全くの前知識を持たず臨んだ。東映マークの後出てきたのは渋谷の町を疾走する救急車。これは一体何だ。観る映画の日程を間違えたかなと思ったら、その内にそうでないことが次第にわかったという思い出がある。たぶん、封切りの時も観客は戸惑ったのではなかろうか。 封建社会の遺物が現代に至るまで、形を変えて今の社会にもあるというのがテーマなのだ。この映画の批評には現実離れいていると述べているものもあるが、そうだろうか。この映画の謂わんとしていることの方が説得力があるように思う。最後に出てくる丸の内のサラリーマンたちの姿は示唆的である。 中村錦之助は七役を熱演。彼のファンには諸役が堪能できるお得な映画であろう。私は力んだ彼の芝居に時々げんなりすることがあるが、ここでは自然な演技で好感が持てる。今井監督はやはり粘り粘ったらしく、子役に対しても容赦なかったという。 ぞんざいに扱われた画質戦後、東宝からレット・パージされた監督の今井正は、フリー・ランスとして活躍、独立プロダクションで名作の数々を連発します(「どっこい生きてる」「真昼の暗黒」「キクとイサム」「橋のない川」等々)。これと並行して、50年代半ばからは、今では想像できないことでしょうが、何と東映で堂々たる傑作の数々を、53年の「ひめゆりの塔」に始まり、「米」「純愛物語」「あれが港の灯だ」「越後つついし親不知」「仇討」と撮り続けました。本作は「あれが港の灯だ」と「越後つついし親不知」の中間に挟まれた63年に発表された作品で、今井正としては独立プロで作った58年の「夜の鼓」(有馬稲子主演)以来の時代劇となりました。“切腹もの”はすでに、前年に、空前の傑作である小林正樹監督の「切腹」が松竹から生み出されていましたので、それと比べられるとどうしても見劣りしてしまうのは否めませんが、これはこれで、現代から過去に遡り再び現代に戻るという、ミステリー調の凝った展開の妙で、思わず引き込まれてしまう映画になっています。それにしても不満なのは、このDVDの画質です。そうでなくても暗い場面が多いのに、このDVDは暗部の階調性がなくべったりした画調で、恐らくVHSのマスターを使ったと思しく、全くガッカリしました。東映は他の今井作品を始め、社会派の優れた旧作には全くぞんざいな扱いで(そもそもほとんどソフト化されてません)、今の同社の企業体質が現れているかのようです。 「ラスト・サムライ」とは対極「千と千尋の神隠し」より前にベルリン映画祭金熊賞を受賞したのが、この作品。左翼系の今井正は「武士道」の不条理さをまさに残酷きわまりなく描いていて、「ラスト・サムライ」とは180度違った角度からのサムライ・オムニバス物語。 切腹連発で全体のトーンはとっても暗いけど、最後に武士道を振り切って恋人の三田佳子と生きていこうと誓う、ワイシャツ・ネクタイ姿の中村錦之助がさわやかなのがせめてもの救い。 江原真二郎の悪い殿様役は、ハマリすぎて怖い。 |