怪談 [DVD]

東宝ビデオ2003-06-21 - 東宝ビデオ 価格 ¥ 5,254
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怪談 [DVD]

東宝ビデオ

価格(new/used): 5,254 円 / 5,480 円 より
発売日: (2003-06-21) アマゾン売上ランキング: 31865 位
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[ユーザーによる評価] 平均評価: 4.5 / 総数: 11件

人間の情念
「黒髪」身勝手な夫。捨てられた妻。流れるような黒髪。霊気が進化してゆく廃屋…何もかもが恐ろしい。

「耳なし芳一」実にもの悲しく丁寧に描かれた壇ノ浦の戦い。霊が多過ぎて怖い。コミカルな2人の下男にやや救われる。

「茶碗の中」名優たちのスキのない演技によってここまでシャープになり得るのは、正に醍醐味だ。

そして神経を逆撫でするような音、舞台のようなセット、ゆっくりと過ぎる時間経過は、底知れず恐ろしい…

そんな中、「雪女」だけが浮いている。まず進展が間延びしている。そして仲代達矢はミスキャストだし、何より岸恵子が大根過ぎる。彼女の淋しい外見と、色気のない内面がちぐはぐだ。

リバイバル当時20歳前後だった私が、今やっとこの映画の真の怖さを知った。
茶碗の中は秀逸
「黒髪」「雪女」「耳無芳一の話」は舞台美術が前衛的で面白いと思います。「茶碗の中」は一番良かった。茶碗の中のようリズムであれば、間延びせず見れたのですが、少々間延びしたところもあり、眠くなる箇所もありました。全般的には有名な物語なので、そのままに進行し、新しい解釈があるわけではないけれど、誰かが怪談を原作のままに映画化する必要もあるのでしょうね。音は相変わらず武満徹のシャープな音楽で好きです。

一度は見るべき壮大な失敗作
 公開当時、壮大な失敗作と評された作品ですが、いま見るとそのクオリティの高さは特筆ものです。豪華なキャスティング、小林正樹監督の映像へのこだわりや音楽も素晴らしいのですが、他の方のレビューにもあるようにオムニバス形式のわりには全体がスローテンポで、特に第3話「耳無抱一の話」の比重が大きすぎると思います。水木洋子の脚本の段階でも「耳無抱一の話」が他の話の倍以上の長さであり、小林監督だけの責任ではないとは思いますが、短いながらも秀逸な出来の「茶碗の中」を見るともう少し肩の力を抜いて作っていれば傑作になったと思います。
 しかし、多くの見る価値のない駄作が量産される現在の日本映画界にあって一度は見るべき失敗作であり、DVD購入の価値も十分あります。(失敗作でも評価は★4個ですから)
いち感想
小林正樹監督の「切腹」という傑作を観て、映像と語りのうまさに酔わされたために、やや高額と思えたこの映画のDVDを思い切って購入。同じ監督だから同じような満足感を得られる作品だろうと早合点した自分が浅はかでしたが、「切腹」のような、映像と語りのバランスが奇跡的にとれた作品ではなく、やや映像と音響に偏った(あるいは重きをおかれた)映画であることに軽い不満を感じてしまいました。娯楽と芸術のバランスのとれた作品に最も感銘を受ける自分のような人間には、若干ですが不満の残る映画と思いました。(特に三話目でだれてしまいました)ただ四話目の「茶椀の中」は、映像、語り、そして音響がうまく絡み合った傑作だと思います。特に映画の研究などするわけではなく、ただの一若輩映画ファンとしての感想です。
斬新な映像美
フランス人の友人に教えられた映画です。
『怪談』という言葉の意味を問われて、映画を見ていない私はゴースト・ストーリーだと答えたましたが、友人は納得のいかない顔をしました。この映画を見た今、その彼がなぜ怪談=イルージョンと捉えていたかはっきりわかりました。
私が原作からイメージしていた映像よりももっとファンタジックで、怖い話というよりスタイリッシュな映像のせいか、すべてがこの世のものでないかのように幻想的です。
舞台の上に人物を置くような装置と構図、武満徹によるエレセントリックな音楽/音響、時代劇には珍しいヴィヴィッドな配色、舐めるようなカメラワーク等々、'60年代にこんなにアヴァンギャルドな日本映画があったのかとびっくりしてしまいました。
とりわけ『耳なし芳一の話』は死の恐怖と隣り合わせのエロティシズムが感じられてよかったです。
体にお経を書き付けるシーンは、グリーナウェイもさぞや感銘を受けたのだろうと思います。