![]() |
戦争と平和 |
| アイ・ヴィ・シー2003-07-11 - アイ・ヴィ・シー 価格 ¥ 12,820 | |
| home|書籍|CD|DVD|ゲーム|ソフトウェア|家電|キッチン|おもちゃ・趣味 |
![]() |
戦争と平和アイ・ヴィ・シー 価格(new/used): 12,820 円 / 11,020 円 より 発売日: (2003-07-11) アマゾン売上ランキング: 21609 位 DVD / 通常24時間以内に発送 [ユーザーによる評価] 平均評価: 5.0 / 総数: 12件 大傑作の原作に見事に対応する大傑作アメリカ版の「戦争と平和」の登場に対抗して製作された、ソ連の国策映画である、ロシア革命50周年(1967年)を記念して作られたという背景はあるかもしれませんが、このようなことは正直重要ではありません。作品は比類なきスケールで作られ、原作のもつスケールそのままを表現しきって余すところがないのが重要なのです。 エキストラ12万人、登場人物557名をカメラに収めました。この映画はほぼ原作に忠実に4部に分けられます。第一部:アンドレイ・ヴォルコンスキー、第二部:ナターシャ・ロストヴァ、第三部:1812年、第4部:ピエール・ベズーホフとなっています。第1、2,4は主要な登場人物の名前を採っています。1812年はナポレオンのロシア遠征を題材に取り上げています。 非常に簡単に紹介すると 第1部ではピエールと親友のアンドレイのやり取りが中心です。アンドレイはアウステルリッツの戦いに参加します。もちろんこれだけではなく、ピエールとその周りの人間模様も描かれます。妻になるエレン、そしてヒロインのナターシャも出ます。 第2部:人間模様がより現れる部です。中心はアンドレイとナターシャですが、ドーロソフ、エレン、ピエールとの愛憎劇、デニーソフ、ニコライの友情も見ものです。 第3部:この部は戦争映画として鑑賞しても差し支えないです。ナポレオンのロシア遠征、そしてヴォロジノ会戦、モスクワ占領までが描かれています。 第4部:ナポレオンのモスクワ撤収、その後の主要登場人物の動向が中心です。原作には収められている最後の最後の部分がカットされているのは残念ですが、冗長さを消す役目を持っていると解釈しましょう。 この作品は「映画だからできること」というのを見事にこなしています。原作を読んでいて想像できない部分がここに現れています。例えば第1部、2部の舞踏会です。千人単位の着飾った人物が、豪華なホールで一斉に踊りだします。ヴォロジノの会戦では万単位の人が実際に動いています。動いているだけではなく本物の戦争かと思わせるほどの演出です。凄まじいまでの火薬の使用です。モスクワはナポレオン軍が入る前に住民が避難します。その際の人々の動き、そしてナポレオンモスクワ入場、そしてモスクワ炎上の際の兵の狼狽振りも見ごたえあります。またロシアの四季折々の自然を使った表現も巧みです。例えば白樺や木の葉の変容ぶり、ロシアの大地の風景が挙げられて、特に白樺の効果的な見せ方はロシア人ならではの思い入れを表現しているかのようです。 人工的なスタジオについては、宮殿内にまで入ったクレムリン、大宴会のセットなどが特に注目です。音楽としてはナターシャが立ち寄った小屋で聴いたギターの音色、そしてロシア語がもつ響きの美しさ!!ソ連映画ならではです。 登場人物について、主人公のピエールは概ね適役であると思います。素晴らしいのはナターシャ役です。原作でも初登場から後半のシーンでは数年の隔たりがあるそうですが、これにしたがって数年かけて彼女の成長を待ったそうです。よってより原作に忠実になっています。とても愛らしく、原作どおりに多くの人々を魅了してやまないというのがうなずけます。アメリカ版ではオードリーヘップバーンが演じたそうですが、このことを意識したのでしょうか非常に似ている人を割り当てています。無邪気さあふれるナターシャから、美しさ、人間的成長まで兼ね備えたナターシャに注目です。 この映画をスケール、内容において勝る作品が出ることはもはや無いでしょう。これだけのエキストラを使用できたのもひとえにソ連だったからなのでしょう。当時一流の役者、演出家を集めて数年かけて作ったものです。映像の美にも注目です。特に第1、2部の美しさには息を呑むことでしょう。第3部では想像できないほどのスケールの戦闘場面は、それ自体忘れられないものになるでしょう。原作を再現して、なおかつ魅力あるものにしています。極めて長い原作のエッセンスを抽出しています。そして成功しています。空前絶後の、映画の傑作です。ぜひとも観ましょう!!確かに原作の重苦しさから敬遠する人も出てくることでしょうが、人間の織り成す恋模様とシーンは女性にお勧めできます。ストーリーの展開の素晴らしさも折り紙つきです。そして3部は戦争映画として観ても十二分に楽しめます。2時間に渡る数万人規模の戦闘シーンはリアルさが違います。この映画はCGなどのデジタル技術を一切使っていません。だからこそより自然な演出が見られます。 最後に、このような傑作を作った監督、そしてストーリーを作ったトルストイに万歳!! 好き者にしかわからない面白さ1815とピエール・ベズーホフの前半が面白い。 一番の売込み所の1815はワーテルロー(海外でのみ販売中)より方陣の組み方があまい。 それよりもピエール・ベズーホフのフランス軍がモスクワに入城した後、燃え盛る街の 中で略奪の限りを行なう軍人たちのカタストロフが秀逸。まさにこの世の終わり感が出てて ものすごくいい。 が、全体として冗長。そして特典DVDでフィルムの復元に当たったロシア映画協会の 偉い人が「子どもの頃見たとき、正直つまらなかった」とはっきり言ってるのには驚く。 長くしんどいけれどハマる主人公の戦争の真っ只中における人生遍歴を縦軸に、戦闘の大スペクタクル・シーンと自問自答の心理描写が場所を変え、時間を経て、繰り返し延々と続く。それぞれの場面は戦争中と思えないほどゆったりしているので、あらゆる風景に情緒がある。そして5枚のDVDをついつい連続で見てしまう。翌日はどっと疲れが出て主人公のように散歩がしたくなる。ソ連が超大国だった時代の超大作映画でこれを上回るものは無いと思う。イコン(宗教画)が戦場に出てきて、兵士が大群衆となっていくシーンなどは日本人になじみが無いのでいつ見ても息を呑む。DVDの値段は高いけれど、今やどんなに金を出しても作れない映画です。 これほどまでの激動の歴史と愛を描いた作品は皆無!S・ボンダルチユク監督は超大作に安手な場面を挿入している。三皇帝会戦、ボロジノ会戦等に二重露出、使いまわしを用いている。これは超大作に水を差している。戦闘シーン特にボロジノ会戦では火薬の使いすぎで、本物のロシア軍を数万動員したシーンに爆発のみが延々と続く場面を挿入し、これまた超大作に水を差している。しかもボロジノ大平原の彼方の兵士に白装束の人形!? の列を配しダミーを使用しているらしい! 一般にこの映画、CG処理やSFX効果皆無の「本物の価値」等と評価されているが、実はかなりグレーな表現が目に付きもする。モスクワ炎上シーンも然り。画面を分割してみせたり、一部モスクワのミニチュワとおぼしき場面も挿入されている。しかしこれらが数回挿入される兵士の行軍、大舞踏会、勝利の女神、等破天荒なスケールを有する絶後の作のほんの僅かな傷に過ぎない点がこの映画のボリュームである。振り返れば、ナターシャ役の生の成長ぶりこそ未曾有のスペクタクルであった。 旧ソ連の国を挙げての大作トルストイの膨大かつ難解な原作を、映画化によって、より理解しやすいものにしようと試みられたものと理解している。確か中学の後半か高校生になる頃に何回かに分けて上映された記憶がある。 映画館の中で、正直、困惑し、熱心に見ている周辺の人たちがとてつもなく頭のいい人たちに思えた、もしくは忍耐強い人たちに。 原作同様に、冗長と言うか、忍耐を厭わない細かなエピソードを積み重ねて終焉に持ち込む演出には、ティーンエイジャーとしては付いていけなかったのが正直な感想。 その後、大学に入って名画座で通しで見る企画があって、この長編を見て、トルストイの訴えたかったことがかすかにわかるような気がした。 そして、齢50歳を超えて、見直してみると、実に丹念に演出されていること、この映画制作の当時の世界の政治情勢の中で、この映画が別の意味も持っていたことに気がつくようになった。 極めて高い芸術性を備えた壮大な国策映画であった。これは、そういう側面も持っていることを意識しながら見ると、また別の世界が見える。何度も観るには体力がいるので、観ると決めたら、徹底的に集中してみることをお奨めする。 |