青春の殺人者 デラックス版

パイオニアLDC2001-11-22 - パイオニアLDC 価格
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青春の殺人者 デラックス版

パイオニアLDC

価格(new/used): -- 円 / 5,550 円 より
発売日: (2001-11-22) アマゾン売上ランキング: 57951 位
DVD / 在庫切れ
[ユーザーによる評価] 平均評価: 4.0 / 総数: 8件

不思議。
とても暗く救いがない映画なのに水谷豊が出てるだけで妙にかっこよく感じたものでした。やはりまだ傷だらけの天使のアキラのイメージが大分濃厚な時期だったからでしょう。そういった点から観れば監督や原作の意図したテーマからは大きく逸脱していた訳ですが恐らく水谷豊が出てなければここまで話題にはならず評価はされなかったでしょう。
市原悦子怪演
時代が反映されている映画でした。世の中ろくな事件が無い。でもこの頃に比べたらまだましかも・・・なぜならばこの時代は、収拾がつかなくなっていたから。
市原悦子の狂気や、水谷豊の演技がすごくなんかリアルだった。内容が、行き当たりばったりな感じがすごい。収拾のつかないただくらい映画なのに、そんなにやな感じがしないのは、ゴジラマジックですかね・・・。一度は観ておきたい映画ですね。

※トラウマにならないように暗い部屋で一人で見るのはやめましょう。
暗〜く、重く、そしてよくも悪しくもやたら熱〜い!!
 学生のころ名画座で見て衝撃を受けたのをおぼえていて、この歳になっても同様の感動があるものか確かめたくなって見てみました。そしてそれなりには楽しめたのですが…。
 そうとう昔の映画なのにあまり古さを感じなかったことにびっくり。水谷豊はこのころすでに演技ができあがっていたのだなあ、とそれにもびっくり。(意地悪な言い方をすれば、以来まったく進歩がないってこと?)
ただ当時絶賛されたと聞く原田美枝子は最初から最後までヒステリックに叫んでいるだけで、
どこが名演技なの?と首を傾げたくもなりましたが、でも彼女の十代の輝きはまぶしくて、大女優の片鱗は
たしかに見て取れたような気もします。
 そして一番びっくりしたのは、私がこよなく愛するゴダイゴの曲が全編に使われていたのを知らなかった(忘れていた)こと。大ファンを自認する者としては恥ずかしい限りですが、残念ながらこの作品にはワンシーン(主人公が移ろう意識の中で過去の幸せな瞬間を回想するくだり)を除いてはまったくマッチしていなくてがっかりでした。

 作品とはあまり関係ありませんが、DVDの特典の長谷川監督のインタビューは制作裏話としてなかなか興味深く、また豪傑として鳴らした彼の人となりもかいま見る事ができとても面白かったです。この類いのおまけをあまり見た事がありませんが、お金もかからない企画なのでぜひどの作品でも付けていただきたいものです。
大人になるための儀式
長らくビデオ版で見てきただけに、たった5分長くなっただけとは言え、DVD版は衝撃的でした。そしてその5分に重要なシーンが凝縮されています。そして長谷川監督のインタビューも目から鱗が落ちるもので、今までこの映画に思い入れてきた先入観が晴れました。予告編にしか残っていないシーンもあり、絶対にこのDVDは買いです。

不謹慎かもしれませんが、どうも私は両親殺害の前半部はブラック・コメディに見えるのです。死体でしかない父親はまるで『ハリーの災難』ですし、市川悦子のぶっ飛んだ大仰な演技は何か時代劇の大立ち回りを思わせます。それは長谷川監督の資質なのかもしれません。暗黒劇にしても良いし、スプラッターにしても良い所なのに、深刻さをあえて避けているように感じます。しかしそれとは対照的に、主人公がケイ子と一緒にいる時間の方が張り詰めた心象に満ちています。そして父親は主人公の回想の中で最も存在感を持つのです。この作品のテーマは両親殺しと言うよりも、むしろ好むと好まざるとに関わらず大人にならざるを得ない青春の戸惑いと苦悩であるように思います。原作の『蛇淫』もかつて斜め読みしたことがありますが、この映画では主演女優に原田美枝子を迎えたことで、全く違った作品になっています。濃密な情念の世界がリリカルな青春の彷徨ストーリーになり、まるでテレンス・マリックの『バッドランズ』の作品世界です。

1980年には金属バット殺人事件やバス放火事件が起こり、真意の知れない不気味な事件が増える先駆けとなりました。この作品はまだ人間の顔が見える時代の名残を残しています。そして大人になることが簡単ではなくなった現代の若者のもがきにも通じていて、今こそ再評価されるべき作品だと思います。

殺すことを厭わぬ私の鏡像
映画という表現形態が好きで、この作品を観ていない皆様へ。どうかゼヒ観て下さい。私は映画が本当に好きで、いろいろな映画をこれからも観たいし、今までもちょっとは味わってきた「つもり」でした。しかしこの映画は私の自尊心など遥かに超えていました。「パスワードをお忘れの際の設問。あなたの一番好きな映画は?」と訊かれたり、寝不足の日の昼間や初対面の人と「何を話そうか」と悩んでいるようなふとした時など、「私の一番好きな映画は何だろう」と考えた時、(これを初めて観てから何年も経っているのに)長らくこの映画しか頭に浮かびません。日本映画の、これはまごうかたなき極北であります。ひとをころす夢を見る自分の「根」、自他、「殺す」こと、「殺さねばならぬ」こと、人間、「すべて!のことが表されている」日本人の財産です。