The Princess and the...

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The Princess and the Warrior [DVD] [Import]



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[ユーザーによる評価] 平均評価: 4.0 / 総数: 1件

「Der Krieger und die Kaiserin(戦士と女帝)」という現代のおとぎ話

 精神病院の献身的看護師であるジシーは、どこか満ち足りない思いを抱えて生きている。
 ある日トラックにはねられて人事不省に陥った彼女を、通りかかった元兵士のボードが応急処置して立ち去る。
 数ヵ月後、ジシーは恩人のボードを探し出すが、彼は最愛の妻を爆発事故で亡くして以来、心を閉ざしていた…。

 世界的にヒットしたドイツ映画「ラン・ローラ・ラン」の主演女優フランカ・ポテンテと監督トム・ティクヴァが再びコンビを組んだ作品です。

 ジシーは幼少時に母を入浴中の事故で亡くし、ボードは妻を失ってから間がないという時期にあります。双方が、人生を巻き戻せるものならば巻き戻したいと思う心を抱きながら、ずっと歩んできました。その悲しみに満ちた日々の中で、深い厭世観をぬぐえず、二人ともが運命を粛々と受け入れるような生き方を選ぶのも無理はありません。他人が無責任に、一刻も早く悲しみを忘れて明日を生きよう、と声をかけてどうにかなるものではないのです。

 そんな見知らぬ男女二人の人生が、偶然とはいえ、切り結んだとき、まずはジシーが、そしてやがてボードも、自らを運命に委ねる人生と決別する道を選び始めるのです。

 ティクヴァ監督はこのように、やるせないことの多い人生において、それでも積極的に運命を切り開くことの大切さや素晴らしさを映画に投影する監督だと思うのです。「ラン・ローラ・ラン」も、「選択する」ことによって人生は様々な形でいくらでも前に進められることを訴えていました。そして後の作品「ヘヴン」も、まさにそのテーマを踏襲した、大変美しい映画でした。

 ジシーとボードが自らの行く末を選びとったことが明確になる終盤から、それまで単調だった音楽は突如として転調します。二人を縛っていたあれやこれやのすべてに決着がついたわけではないのだけれど、その前途に光明が差し始めたことを象徴する調べが、心に沿う幕切れです。