ツィゴイネルワイゼン

パイオニアLDC2001-09-21 - パイオニアLDC 価格 ¥ 4,899
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ツィゴイネルワイゼン

パイオニアLDC

価格(new/used): 4,899 円 / 2,990 円 より
発売日: (2001-09-21) アマゾン売上ランキング: 56359 位
DVD / 在庫切れ
[ユーザーによる評価] 平均評価: 4.5 / 総数: 19件

忘れられない悪夢のような
・・・底知れぬ怖さと美しさを内包した日本映画の傑作。

作曲家サラサーテの肉声が入っている「ツィゴイネルワイゼン」
の蓄音レア盤を軸に、不思議な陶酔感を保ったまま物語は進む。

現実と幻想、理性と狂気、伝統と前衛、生と死、そして男と女
相反する要素が、鈴木清順監督が振るタクトに呼応し
溶け合い、時に破壊的に反応し観る者の平衡感覚を狂わせる。

中砂役の原田芳雄の男臭さと、その妻役の大谷直子の
匂い立つような妖艶さが、忘れられない。

“もぅ、後戻りはできませんわよ・・・”
得体の知れないものへの怖れと、本能的に引き込まれるような
魔の魅力に、鳥肌が立つ。。こんな映画、観たことない!
幻想と怪奇の中に彷徨う
物語り冒頭で、サラサーテのレコードから かすかに聞こえる声。
糞真面目で律儀な主人公・藤田敏八も、性格がまるで正反対の友人・原田芳雄も
「何度聞いても、何を言っているのか全くわからない」と言う。
なのになぜかその意味を考え、いつしか引き込まれてゆく・・・。
これこそが『ツィゴイネルワイゼン』という作品を表現するのにふさわしい。

主人公が名所『切り通し』をくぐるたび、幻想の深みへの期待がどんどん
ふくらみ、和服姿の大谷直子をいつまでもながめていたい気分になりました。
印象的な場面が目白押し
 「陽炎座」「夢二」は公開時に幸いにも劇場で観ることが
できたが、本作はなぜか縁がなく今まで見逃してしまっていた。
DVD(ビデオ)というのは本当にありがたいものである。
鈴木清順の作品は編集のせいなのかシーンのつながりがスム
ーズでなく居心地の悪いものが多いが、この作品は破綻がない
見事な作品となっている。

 このような佳作を今まで観ず、また劇場で観られなかったこと
は返す返すも悔しい。 DVDは手軽で便利ではあるけれどやはり
映画館で鑑賞するのとは別物、この映画をプリント上映で観るこ
とができた人々は幸せである。
公開当時の観客の熱狂は想像に難くない。
耳から離れない音
不可解な映画。

だけど藤田敏八の後姿と盲目三人組とあの旋律が
脳裏から離れず、忘れられない。
モロ、鈴木清順監督の手の内で転がされた感じ。

ツィゴイネルワイゼン…何のことかと調べたら
サラサーテが作った曲の名前だった。
モダニスト・鈴木清順の真髄
 映像の浮世絵師・鈴木清順による圧倒的なイメージの奔流。内田百間の「サラサーテの盤」を解体、再構成して全く別趣の作品に仕上げた。手際の見事さと見事な世界観の表現は、ジャンルは異なるがテクノモーツァルト、リチャード・D・ジェイムスのリミックス手法を彷彿とさせる。

 大正の世が持っていた日本的美意識のなかで、大谷直子の美しさと原田芳雄の肉体、とまどう藤田敏八が踊り惑う。不思議な静けさは「けんかえれじい」で見せた戦前の社会への憧憬が底に流れる。

 感性だけでは撮れない、経験に裏打ちされたこと可能であった、まさしく鈴木清順畢生の最高傑作と呼ぶにふさわしい。