巨人と玩具

徳間ジャパンコミュニケーションズ2001-07-25 - 徳間ジャパンコミュ... 価格 ¥ 3,900
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巨人と玩具

徳間ジャパンコミュニケーションズ

価格(new/used): 3,900 円 / -- 円 より
発売日: (2001-07-25) アマゾン売上ランキング: 69967 位
DVD / 在庫切れ
[ユーザーによる評価] 平均評価: 4.0 / 総数: 4件

行け行け川口浩!
開高健の原作を読んだときは、虫歯のような異形の少女をキャンペーンガールに使う宣伝マンの独特な発想という部分が印象に残った。この映画を観たときは、まず広告塔としてではなく先に彼女をスターにしておいて、あとから専属契約で縛って広告塔にするというような、差異こそ富の源泉である資本主義社会ならではの、先物買い的手法という部分が「なるほど」と思った。

他のレビュアーの方も指摘してるように、喜重監督の「血は渇いてる」を想起させる。比較して観るのもいいかもしれない。
この映画は当時の日本には10年早かった!
高度成長、巨大消費社会を皮肉った開高健の原作を、当時の日本映画としては信じられないようなスピーディーな展開で演出した増村保造監督の代表作。批評家には受けたものの、興行的には不振で、「俺は10年早すぎた。」と言わしめた。若き日の高松英郎も良いが、この頃から存在感を示していた伊藤雄之助にもびっくり。
もはや嘔吐感すら伴う“力作”
開高健の芥川賞受賞作品の映画化ー、ようやく見ることが出来ました。
増村監督はオープニング三分間で、作品のテーマをすべて映像で描ききっています。無数に増殖していく野添ひとみのグラビア写真、意味はわからないがやたら狂熱的な歌(ドコドンドコドン太鼓を鳴らせ!)それに続いて、一方向に向かってぞろぞろ行進していくサラリーマンの群衆、その表情が見事なまでに歌の明るさとミスマッチしています。
ストーリーはすべてこのテーマのバリエーションです。やりたくてやっているわけでもない仕事を血反吐を吐くまでやり続ける人々の陰惨な人間喜劇に嘔吐感すら覚えてしまいます。高度成長の揺籃期に製作された作品ながら、その終焉を見届けた我々の気持ちを既に先取りしています。

この作品は公開当時、批評家受けはしたものの、大衆的な人気は勝ち取れなかったとかー。当然でしょう。むしろ今日の観客でこそ、少し余裕を持って見られる内容だからです。もっともこの作品で描かれた世界の延長上に生きている我々でさえ、まだ突破口は見えていないのですがー。 日本のヌーベルバーグの先駆けとなった天才監督のパワー溢れる怪作を是非一度味わってみて下さい。

広告界への先見性
この映画は川口浩の勤める製菓会社の広告戦線を描いているのでが、当時はまだテレビが世に普及して間がないころにも関わらず、その将来像を皮肉を込めて描いている。川口の出る映画はなぜかシニカルな雰囲気の映画が多い気がするのだが、この映画でも本人の意志に関わらず企業の歯車の一つとして生きていくことを余儀なくされた若者をシニカルに描いている。