私は世界名作劇場が大好きでほとんどの作品を制覇しています。でも、「あらいぐまラスカル」は
ラスカルがかわいいだけ、の作品だ、という先入観があって、あまり見る気がしていませんでした。
でも、ラスカルの動きがかわいいのはもちろんのこと(オープニングのノートにスタンプと苺のソーダ水はもう伝説的かも…本編でも実際飲んでいるんですね…)、実はスターリング少年や友人のオスカーの描写がかなり
しっかりしていて感心しました。
病気で亡くなっていくお母さん、アニメっぽくなく実際的なお姉さんたち、地味ながらもおもしろくて優しい
登場人物など、人間描写の細かさは世界名作劇場そのもので、見ていて安心できるおもしろさがあります。
一年間、スターリング少年の成長を見守れる時間の遅さはなかなかないです。また、日常的で、しかも時に深い出来事たち。
ほのぼの感情移入しつつ見られる楽しい作品です。前後の「母をたずねて三千里」「ペリーヌ物語」「赤毛のアン」などより
見やすく、人間描写、ほのぼの繊細な世界観の妙はどちらかというと「ルーシー」「カトリ」「若草物語」などの中期作品に
近いかもしれません。
ラスカルの声がドラゴンボールの野澤雅子さんなので、その世代のわたしには影響力が強すぎてどうも、と思っていましたが、
ラスカルがカメハメ波をうちそうな気配はゼロです。
ラスカルはかわいいし、ストーリーが本当にしっかりしていて穴がなく安心、しかもほのぼの、おもしろい。
ラスカルがかわいいからって女の子ターゲットってわけでもなく、しっかりしたストーリーは大人も楽しめ、
家族で見るにも「名作劇場」の中でベストかもしれません。
歌もカントリー調で楽しく、イントロの英語早口台詞は歌えるように必死に練習してしまいました。
子どもが見たらきっと口真似することでしょう。
ラスカルファンの人も、名作劇場ファンの人も安心して楽しめる良心的な作品です。