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ユーラシアの風景―世界の記憶を辿る |
| - ユーラシア旅行社 価格 ¥ 1,785 | |
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ユーラシアの風景―世界の記憶を辿るユーラシア旅行社 価格(new/used): 1,785 円 / 797 円 より 発売日: (2002-08) アマゾン売上ランキング: 372086 位 単行本 / 通常3~5週間以内に発送 [ユーザーによる評価] 平均評価: 4.0 / 総数: 1件 風景がどれほど広くても、人が経験しているのは「その場」でしかないということ、その匂いを2002年に亡くなった作家・日野啓三さんが遺したユーラシア旅行の写真と短文をまとめたものです。もとはユーラシア旅行社の「ユーラシア・ニュース」での連載だとか。日野さんの小説をあまり知らないので申し訳ないのですが、じつにいろいろな場所に旅した人だと、びっくり。ちょっとだけ下の世代でいうと、池澤夏樹さんがいちばん近いタイプでしょうか。ちょっとパレオマニアック(古代好き)で、人類史の全体をつねに視野に入れていること、自然と人為の境界にきわめて敏感なことなども、共通した感受性を感じさせます。「もともと旅行好きではありませんが、自分でもよくわからない力に駆り立てられ」地球上のいろいろな場所を訪れた、そうです。旅行好きではない人間の紀行文というジャンルがどうやらあって、それは逃れがたく「思索の旅」になるみたいな気がしました。写真は、さすがに写真家の写真とはちがいますが、いくつか非常に喚起力のあるものがあります。たとえば159ページ、「ホータン郊外の白玉河畔」。陶然とします。でも視覚が暴走することを、作家はきちんと抑制しているのが、すごいと思う。「初めての場所では目を凝らすより深く息を吸って、そのにおいを体の深くで嗅ぎとるように、自然にしている。あらゆる場所がその気配をおびているように、あらゆる場所にそのにおいがある」(158ページ)。光の痕跡は写真としてもちかえれるけれど、匂いの痕跡は、ただ記憶の中に刻んでおくしかないんだなあと思いました。 |