さようなら、と君は手を振った (Holl...

深井 結己 - 蒼竜社 価格 ¥ 900
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さようなら、と君は手を振った (Holly NOVELS) (Holly NOVELS)

深井 結己
蒼竜社

価格(new/used): 900 円 / 450 円 より
発売日: (2008-06-20) アマゾン売上ランキング: 43702 位
新書 / 通常24時間以内に発送
[ユーザーによる評価] 平均評価: 4.0 / 総数: 5件

チクチク・痛い。
木原作品を読み始めて10冊目。

この作品も読み始めたら止まらなくなってぐいぐいと読まされました。


おもしろいんだけど・・次の作品!とすぐに飛びつけません。
だってやっぱり痛みを感じるんですもの。(><)

これは一応ハッピーエンドだし
他の作品にはもっともっと痛い、
ズキズキしたりヒリヒリしたり血が止まらないような貧血感?すら感じることもあるくらいの、
それが木原節の味わいなのかもしんない(好きな人にはそれがたまらないのかも)んですが

惰弱な私には見えないトゲがささったような、
血の一滴も流れてなくてもチクチクとむずがゆいような痛みを感じる作品でした。



あとやっぱり子供をセックスに関わらせないでほしい。
見せるだけでも立派な虐待でしょ。愛し合ってるソレでも。
「僕は幸せになるよ。 幸せになって、君が幸せになれるように祈ってる。」

リーマン×従兄弟

最初は題名だけみて 「悲恋モノかな・・・?」 と覚悟してましたが、一応ハッピーエンドです。

”誠実”でも”一途”でもない男に”誠一”なんて名前つけて・・・と前半は思いましたが、
後半になると一転、「名は体をあらわす」とばかりにそれはもうみごとな変身(変心)ぶりで、
乙女のハートをがっちりキャッチ。

そして、理想的な恋愛関係になった後がBLの本領発揮です。

「君は僕に飽きたら、きっとほかの人と遊ぶ。
その時、僕はどんなに君のことが好きで、君のことしか考えられなくなってても、
君とは別れないといけない。」

自分の心にある不安や悲観、防衛本能が働いて、相手に向き合えない啓介のこの台詞が、
男女の恋愛物語には生まれ得ない切ない感情を呼び起こします。

でもやっぱり、この話のすごみというか、作者らしいところといえば終わり方ではないでしょうか。

最後の最後にすごい嵐を持ってきて、それまでのある種淡々と進んでいた物語との対比から、
気持ちがざわつく読後感を味わいました。
音楽でいえば、ラヴェルのボレロみたいな構成。

「夢中になるのをセーブして、けれど我慢できなくて落ちた先は天国で、けれど人であることを忘れた。」

恋愛の利己的で獰猛な部分が印象深い物語です。
(タイトルに選んだ台詞とのギャップにいま驚いてます)
ぎりぎりでがけっぷち
木原作品は長い間、気になりつつも、なんかへヴィーそうだなぁと思って及び腰になっていたんですが、一回読み出すとその内容の深さにはまらずに入られない魅力がありますね。

このお話も、木原さんの作品じゃないと読めないものだなぁとおもいました。

最低オトコ誠一(一番目の話では、どこが『誠(実)』で『一』だよっ!とつっこみいれたくなります)その誠一に一度純情を裏切られてもなお純粋な愛情をささげる青年啓介。

サイテー男誠一が、啓介の愛情を利用しながらも、どこかでそれがひっかかってたり、気にせずにないられなくなったりという心情のゆれが丁寧に書かれていると思います。
二話目は、啓介視点です。
絶対手に入らないと思っているから、終わりどころか始まることすらないと思っているから、純粋に無償の愛情をささげていられた啓介が、誠一に愛されて、『終わり』予感にどんどん臆病になっていきます。
一話目とはうって変わって啓介一途になった誠一のキモチと、好きだからこそ『終末』のことばかり考えて臆病になる啓介のキモチのすれ違いがせつないっ!

そのすれ違いが解決して、ふつうならハッピーエンドなんだけど、そこは木原作品。でっかい爆弾が仕掛けられてます。


三話目四話目は、啓介の息子の話。
誰にでも優しい父親の唯一無二の人は男の恋人。それ以外は同列二位。たとえ、血を分けた息子であっても「それ以外」のくくりにいれられてしまう。
絶対的な愛情を与えてもらえない子供と、だらしがなくっておとなになりきれていない男のはなしです。

あとに、いろいろ考えさせられます。
好き嫌いは分かれるかもしれませんが、BLというくくりを取っ払って読んでもよいお話だと思います。

話はちょっとそれるけど、一話目で、あんだけ最低男だった誠一が、二話目では、啓介にほれ込んでほれ込んで、むちゃくちゃ苦労している様が(はっきりとかかれてはいないけど、察することは容易)ちょっと、楽しかった。恋は真に魔物だなぁ・・・と
おもしろいです・・・が
木原さんの本は今回5作品目になります。常に序盤から引きこまれ一気に読んでしまう作品ばかりでした。今回は比較的甘めでいい感じではありましたが、またもや邪魔者?が登場。そして、やっぱりすっきりしないと言いますか、不満の残る終わり方なのです。どうしてこういう終わり方するのだろうかといつも疑問に思うのですが・・・でも面白いんですね。一番印象に残っているのは、借りたスーツのまま掃除して汚したと思われた(誠一もはっきり言わない嫌味なやつ)ときに、啓介が「脱いだから汚して無いよ」って言うんです。このとき胸に突き刺さるものを感じました!(思い出したらまたウルウルしてしまいました)帯の見出しに「僕は本当に君が好きだった」とあります。好きだから相手の気に障ることなんてするわけが無いんですね。それに引きかえ誠一は最低な男です。その男がどんどん変わっていくところも見所だと思います。お話が4つに分かれていて、そのたびに視点が変わり、年月がスキップするのですが4つ目のお話はなくても良かったと私は思いました。でもまた読みたいです。
無償の愛・・・
BL小説初心者には嬉しい新装版です☆
挿絵も新たに描き下ろしされて、美しい深井結己さんの絵にうっとりします・・・v

「さようなら、と君は手を振った」・・・10年前に勢いに任せて抱いた従兄弟の啓介が田舎から
上京してくることになり、誠一は後ろめたさを感じます。
SEXしたこともだし、「高校を卒業したら迎えに来る」という約束を破ったからです。
しかし、再会した啓介は責めることもせず、ただただ誠一の望むことを尽くしてくれる。
昔と変わらない無償の愛情を向けてくる。次第に啓介に甘えていく誠一だけど・・・

「僕がどんなに君を好きか、君は知らない」・・・続編で啓介視点です。
「さよなら〜」では、誠一を受け入れ尽くし、最後に別れを告げた啓介の気持ちがしっかり書かれています。
女癖が悪くどーしようもない男だった誠一が啓介一筋の男に生まれ変わってます(笑)
誠一を愛すれば愛するほど気持ちは不安に揺れ動く。
ラブラブなふたりなのに、不安定な今にも崩れ落ちそうな関係に読んでいるこっちもそわそわしました。
木原小説ではよくある現象ですね、読んでるこっちがなぜか落ち着かないッ!!

「空を見上げて、両手広げて」・・・啓介の息子・貴之の話。
父親の一番の愛を得られないことを知っている貴之。
父親の一番は男の恋人・誠一だから。
居場所がなくて、愛が欲しくて・・・側にいてくれるなら誰でも良かった。
それを「愛」に履き違えても・・・
救いが見えない短編です・・・(汗)
その続編が書き下ろしで入ってます。
それでも少し救いが見えただけですが・・・でもきっと貴之の気持ちは大人になった今、
本当の「愛」に変わりつつあると思います。

全体を通して、やっぱり木原作品!!といった、甘いだけじゃない、
むしろ甘さ控えめ、苦味いっぱいといった感じでしょうか。
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