叢書 20世紀の芸術と文学 マリア・カラ...

鳴海 史生 - アルファ・ベータ 価格 ¥ 2,940
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叢書 20世紀の芸術と文学 マリア・カラス (叢書・20世紀の芸術と文学)

鳴海 史生
アルファ・ベータ

価格(new/used): 2,940 円 / -- 円 より
発売日: (2007-08-20) アマゾン売上ランキング: 682379 位
単行本 / 通常24時間以内に発送
[ユーザーによる評価] 平均評価: 4.0 / 総数: 1件

偏見の無い、真摯なカラス研究の書
20世紀最大のソプラノと言っても言い過ぎではない、マリア・カラスの生涯と彼女の残した芸術を総合的に考察した一冊。
カラスの伝記と言えば、90キロを超える体重を30キロ以上減量したダイエット話とか、大富豪オナシスとの不倫や共演者、劇場とのトラブルと言った、「歌は凄いが人格最低」といった評価が下されるほどの毀誉褒貶とスキャンダルに彩られた内容ばかりですが、この本はそういったことに深入りせず、彼女が成したオペラにおける成果をメインに取り上げているので彼女の歌が好きな人にはありがたい一冊です。
特に驚くのは作者がカラスの残した録音をほぼ全て聴いて詳細に分析している点。『椿姫』『メデア』『ルチア』といった当たり役におけるアプローチや声楽的な分析がなされていることで、ただ彼女が素晴らしいというだけでなく、様々な欠陥(ムラのある声、好、不調の波が激しかったコンディションなど)を意識しつつ最善を尽くすからこそ、芸術家として超一流であったことを知ることが出来ました。
本としては、専門的な用語が多く、音楽辞典などを使わないと私には難しかったのですが、作者の熱心な研究振りがとても好感が持てる一冊です。
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