雨にもまけず粗茶一服

- マガジンハウス 価格 ¥ 1,995
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雨にもまけず粗茶一服


マガジンハウス

価格(new/used): 1,995 円 / 1,100 円 より
発売日: (2004-07-15) アマゾン売上ランキング: 200066 位
単行本 / 通常24時間以内に発送
[ユーザーによる評価] 平均評価: 4.5 / 総数: 9件

おもしろかった〜
茶道経験が無くても、茶道にちょと苦手意識がある人でも、この作品は楽しめると思います。
愛すべき登場人物のキャラはとても魅力的ですし、主人公は家元の跡継ぎといえども、現代のフツーの若者が、フツーに抱えている迷いや不安を持ち、フツーに現実と衝突し、周りの人たちによって面白おかしく自分の活路を見出します。
コメディタッチでいて、最後には涙涙涙。笑い泣きが出来る清清しい作品です。
遊馬の物語・お茶の物語・京都の物語
 友衛遊馬(あすま)、18歳の成長物語。
 うだうだぐだぐだの時間を経て自分のすべきことや、アイデンティティーのかけらを見出して、前向きに歩いて行こうとするスタイルで終わることの多い成長物語が、私は結構好きです。

 さて、この遊馬、<坂東巴流>という弱小武家茶道の家元の跡継ぎ。今は大学浪人中。 次第に、跡継ぎという現実から逃れたいと願うようになります。

 京都には<宗家巴流>の茶家があり、遊馬にとっては鬼門にあたる所。しかし、遊馬はその京都に見事に絡めとられてしまうのです。
 ここらあたり、松村さんが遊馬を京都に連れていくための筆の運びが、小気味いいテンポで、読まされてしまいます。
 そこには、宗家巴流の、お茶をこよなく愛する人々が渦巻いていました。特に、遊馬の脇をがっちりと固める3人の人物が、アクの強いキャラクターで、話にテンポと笑いとインパクトを添えていて、おもしろかった!
 この3人が、各の裁量でお茶を思うさま楽しむ様子は、読み手にも新鮮な驚きを与えてくれるように思います。

 話が進むにつれ、それぞれの人物に関係する人物が絡んで、人のドラマのオンパレード。各エピソードを効かせて、読み飽きません。
 「跡継ぎの苦悩」の問題に絡んで、泣けずにいられないようないい話が出てきます。

 はんなりとした京言葉も見事で、心地よく読めました。一カ所ですが、“京のぶぶ漬け”的な、京都人の独特の言い回しを、遊馬が全然わかっていない事を、鋭く指摘される場面があるのですが、笑ってしまいました。
 今でこそ、私も京都人の端くれになりましたが、この微妙な言い回しには、何度泣かされたことか。言葉通りに受け取っていたら、阿呆扱いですわ。
 京都は人も自然も優しく厳しい所。大好きですけどね、油断大敵の、興味が尽きない所です。
 遊馬の物語としても、付随する京都の物語としても楽しめる本だと思いますよ。

東京→京都間で一気読み
週刊誌で読んだ書評で興味を持ちましたが、それでも「新聞の連載小説だからなあ」という大当たりを期待しない状態で読み始めました。
茶道の家元ということもあり、出だしは「中学時代に読んでいたコバルト文庫みたいだな」と思っていたのですが、読み進めるうちにすっかりはまってしまいました。キャラクター全員を大好きになる、すがすがしい作品です。ラスト、涙をふく準備をお忘れなく。私は新幹線車中で、トイレからとってきたティッシュで涙をふきつつ読みました。
予想以上に面白かった
新聞の書評欄で誉めていたので購入したが、予想以上でした。短期間に5回以上読み返しました。
武家流茶道家元の後継ぎがいやで家出した主人公アスマ君の1年間の成長物語。
登場人物がみんな魅力あります。先代家元、教育係の弥一、カンナ、弟の行馬、京都で出会う幸麿、哲也、不穏さん、お世話になる高田畳店店主などなど・・・
畳屋主の「あんさん、お茶すきやで」のところが好き。
新聞連載小説のイメージUP
 私は朝日新聞しかとっていたことはないのだが、こういう小説を連載小説に選ぶ新聞もあるのだと驚いた。
 若い年齢層にも受け入れられるだろうし、テンポ感もいいし、イマドキの進路に悩む若者が新鮮に描かれている。 
 連載時には「友衛家の茶杓ダンス♪」というタイトルだったらしいが、タイトルは本も連載もどちらもイカシてると思う。