COLORS

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COLORS


ホーム社

価格(new/used): 1,680 円 / 280 円 より
発売日: (2008-04) アマゾン売上ランキング: 60647 位
単行本 / 通常24時間以内に発送
[ユーザーによる評価] 平均評価: 3.0 / 総数: 5件

新しい作家の開拓にいいかも。
集英社「小説すばる」で世に出た作家11人によるオムニバス短編集。テーマはタイトル通り「色」。初出が同社の「青春と読書」ということで,さまざまな形での人から人への想いがつづられています。

ひとつの作品が二十数ページで,しかも作者もコロコロ変わるとあっては,その人の世界を捉えようと思ったところで紙面が尽きてしまうもの。正直なところ,半分くらいはそんな乗り切れない状態で終わってしまいました。

空襲の炎に消えた少女との日々を語る「緋色の帽子」(池永陽)と,流罪になった私娼が手放した子供へ思いを寄せる「金色の涙」(宮本昌孝)が良かったかな。ちなみに後者は長編「夏雲あがれ」のスピンオフになってます。
全体的に低調
企画が悪かったのか、掲載誌のマイナーさ加減に手を抜かれたのか、どれも今ひとつのできでした。お目当ての豊島ミホは実験的な試みをしていて、ファンには一読の価値はあるかもしれません。宮下奈都はもう一歩抜けきらない感じです。
ひとつひとつ「色」をテーマとしたアンソロジー
ひとつひとつ「色」をテーマとしたアンソロジー。
表紙は思わず手に取ってしまう綺麗さ。
お題の出し方の間口が広いため
様々なテーマ・様式の短編が一冊で楽しめる。
その裏返しで統一感が薄い点はご愛嬌。
色、色々
色をテーマにした、11人の作家による、11篇の短編集。
本書は一段組みであるが、それぞれの作品は、約20ページと、かなり短い。
短い作品程、遊びは許されず、的確な表現が求められるので、著者の力量が問われるところだ。
気軽に読める内容であるが、それぞれの著者の、お手並み拝見、という面白さもある。
印象に残った作品を、配列順に、いくつか挙げてみると;

藤田宜永著「黄色い冬」
は、不倫の物語であるが、悲劇的である反面、良かったネ、と言いたい内容。
黄色が象徴的に扱われていて、作品としてのまとまりが良い。

松樹剛史著「真っ黒のナイン」
は、高校の弱小野球部を扱った、展開が大変面白い作品。
勝負の場面では、ピッチャーが一球投げる毎に、多くのウンチクが述べられ、ハラハラとさせられる。
黒という色に関しては、二重の意味を、うまく象徴させていて、唸らされる。

池永陽著「緋色の帽子」
は、本書中、ピカ一だ。
緋色が象徴するものは、東京大空襲時の、燃え盛る炎であるが、深く印象に残る。
幼馴染の少女の美しさが、防空頭巾と、婚礼衣装との関係の中で描かれる。

すべての作品が、高いレベルだという訳ではない。
また、とらえ方は、人それぞれだと思うが、中には、少々奇妙な作品もある。

しかし、総じて、十二分に楽しめる一冊だ。
心に沁みる色
「色」をテーマにした11編のアンソロジー。

黄・青・黒・桃・緋・ターコイズブルー・金・銀・白・深緑・灰色

それぞれの色に秘められた想い。

時代物から青春物まで。
内容にも幅があって非常に楽しく読めた。

特に池永陽さんの『緋色の帽子』が良かった。
東京大空襲の前後の話なんだけど、
白い帽子が緋色に見えるほどの
激しい空爆の中、
命を落とした女の子。
その女の子のことをずっと忘れず独り身を通してきた老人。
こんな時代もあったんだ、と改めて思い起こさせる
非常に心に沁みる話だった。

宮本昌孝さんの『金色の涙』も時代物ではあったけど、
母親の子どもを思う気持ちが痛いほど伝わってきてこれも良かったな。
アンソロジーでは好きな作家さんの作品を読むのはもちろん、
こやって思いもしない作家さんの素晴らしい作品に
出会えるのもまた楽しいですね。
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