水中の賢者たち

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水中の賢者たち


ホーム社

価格(new/used): 1,575 円 / 190 円 より
発売日: (2002-03) アマゾン売上ランキング: 56926 位
単行本 / 通常3~4日以内に発送
[ユーザーによる評価] 平均評価: 4.5 / 総数: 3件

期待をうらぎりません。
フォトエッセイの水中奇面組も、面白かったけど、
こちらもまた。
ただ、一度みたものに感動が薄い方はどうかと。
最近の深海魚や海中生物ブーム?等でテレビや雑誌で
おもしろ生物画像があふれているので、
「あ、これ知ってる・・・」
というのが、多々あります。

へんないきもの・カラー板といった印象もありますが、
独特の画像作品に対する言葉・文章のもって行き方が、
思わず笑顔(ほくそ笑んだり、吹き出したり、ニヤッとさせられたり)
になってしまいます。

仕事で疲れて帰ってきて、風呂上がりにビールを飲みつつ、
パラパラと。いい感じです。
暖かい気持ちになる写真集
海中生物の写真と中国古典の名言名句とのコラボレーション。写真はもちろんだが、著者自身の解釈とそれに添えるコメントが良い。
この人の文章は温かくてユーモアがあり、読んでいるこっちまで優しい気持ちになるので大好きなのだ。

「目立つ魚ではないが、仕草がおしとやかで、高貴さを感じるアミメハギ。カメラを向けると、「あっ、よして」と静かに後退し、海藻の陰に身を寄せる。」とか
「大きなマンジュウヒトデがなんとなく、きれいに2つ並んでいる。たかがヒトデというのはよそう。幸せそうな雰囲気に満ち溢れているではないか。」とか、情景が目に浮かぶようではないか。
名言から離れて勝手に心が遊んでしまう
 魚の顔、特に正面の顔の面白さを最初に教えてくれたのは著者の「海中顔面博覧会」だったように記憶しています。この本でも、どこでも開いてみれば傑作な魚の顔あり、夢のような情景あり、時には著者の環境への関心を表すメッセージがこもった写真あり。今回は著者が選んだ漢文の名言が愛情のこもった著者のコメントと共にそれぞれの写真に添えられています。
 ちょっとこぶりなので、ひょいと手にとってみることができ、疲れた心を遊ばせるのに最適の一冊。どのページにも著者の愛情がにじみ出ていて、この本を愛らしくしています。

 「まるで海の草原」といった情景は、このとおりの画を描いた画家もいたような不思議世界。二匹の魚の視線が思わず離れた瞬間、のショットからは会話場聞こえてきそう。「ほんとにこんなのがいるのですよ」という形態写真はもう言うまでもありません。まじめに進化してきた魚たちの、顔という形態になぜこんなにも笑ったりなごまされたりするのでしょうか。「笑ってごめん」、といいながらも笑ってしまいます。
 砂に埋もれたコチの擬態は「塗り壁の陰影」といってもおかしくないほどですし、それが笑っているからまた怖いような、笑えるような。アンコウの苔むしたような顔はどう見てもあの「愛知万博」キャラクター。「どうして森の精が海にいるの?」と言わずにはいられません。「過ぎたるはなお及ばざるがごとし」の句が添えられた顔は、著者コメントと共に読むたびに絶対に笑ってしまうのです。それにしても、泳いでる魚の正面顔なんて、どうやったら撮れるのでしょう、この可愛い二本の前歯。。。

 この形態、この情景、この構図が実際に存在した、というところがやはり写真の凄さの一つではないでしょうか。まさに「百聞は一見に如かず」。この世界と同じ世界に生きている不思議。

 漢文の名言名句はちゃんと意味も説明されていますので、心配せずに読んでください。目次に出典も添えられているので親切です。でも、写真を眺めている内に名言からはどんどん離れ、自分でキャプションを考えたり知人を思い出したり、となってしまうのではないでしょうか。そうやって心を遊ばせても、「それもよし」と賢者たちは許してくださることでしょう。