The Panasonic Way 松...

- プレジデント社 価格 ¥ 1,000
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The Panasonic Way 松下電器「再生」の論理 (PRESIDENT BOOKS)


プレジデント社

価格(new/used): 1,000 円 / 289 円 より
発売日: (2006-01-28) アマゾン売上ランキング: 115360 位
単行本 / 通常24時間以内に発送
[ユーザーによる評価] 平均評価: 3.5 / 総数: 3件

本当は星マイナス50個
経営学者なのに、よくもこんなに一方的に松下電器のことが誉め称えられるなと、ある意味、関心できる本である。客観性が感じられないし、深みもないし、表面的なことばかりをとらえているように思える。そういう意味でも、学者が書いた本とは到底思えない。
読んでいて、この筆者は松下のことが好きで好きでたまらないか、あるいは松下から何かお世話になっているのかと勘ぐりたくなる。
そういえば、この筆者は、松下が偽装請負問題で、大阪高裁で負けた時に、御用学者らが松下を擁護する意見書を裁判所に提出したが、その中に、この御仁の名前もあった。
調べてみると、他にも、いわゆる企業のヨイショ本が一杯。三洋電機の井植家なんて、経営不振の責任とってやめたのに、井植敏・元会長をほめたたえている本もある。
松下電器を題材にした企業戦略論
 「企業モノ」には、関係者へのインタビューを綴った太鼓持ちのような浅薄な本が多いなかで、本書はなかなか骨がある。元ジャーナリストで神戸大助教授の筆者は、決してインタビューを疎かにしてはいないが、企業戦略論の立場から冷徹に松下電器を分析している。
 中村邦夫前社長がAVC社長だった頃に2-3度お打合せの経験がある私は、氏が社長になったと知って松下電器のV字復活を予感した。本書に描かれた通りの人格者で、実行力のある方だった。本書を見ても氏は決して奇策を弄した訳ではなく、物静かに、しかし不退転の迫力を以て、やるべきことをキチンとやり遂げたのだと再確認した。その洞察力と実行力に改めて敬意を払う。その具体的な内容が本書に要領よくまとめられている。
 本書は、松下電器に留まらず、トヨタやソニーなど他社との対比にかなりの頁数を割き、日本の企業文化に対する筆者の提案が随所にある。松下電器を題材とした企業戦略論の本だと思う所以である。 
オープンかクローズか
PCを例に挙げるまでもなくオープン化の流れはソフトのみならずハードにまで拡大してきたが、この数年でその流れは減速しつつある。
PDPなどのハイエンド商品では技術を徹底してクローズしすべてのキーデバイスを自社で押さえるという垂直統合型の戦略で松下は世界に挑んでいる。松下と並びFPD市場で主導権を握る日本企業のシャープも垂直統合を指向する。逆にFPD市場で日本企業と火花を散らす韓国のサムスン電子,LGは水平分業を指向しているように思われる。
技術がコモディティ化すればその分野では垂直統合に勝ち目はない。DRAMのように水平分業型の企業に市場を食いつぶされるだけである。独自技術を使用したハイエンド商品を投入し続けられるかどうかが松下電器の浮沈の鍵を握る。