獅子は獲物に手懐けられる (SHY NO...

志水 ゆき - 大洋図書 価格 ¥ 903
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獅子は獲物に手懐けられる (SHY NOVELS 210)

志水 ゆき
大洋図書

価格(new/used): 903 円 / 530 円 より
発売日: (2008-08-28) アマゾン売上ランキング: 420 位
新書 / 通常24時間以内に発送
[ユーザーによる評価] 平均評価: 2.5 / 総数: 3件

ライオンとガゼル
前作「犬ほど素敵な〜」に続くPetLoversの2作目です。

前作は、犬と飼い主という想像し易い関係の上でストーリーが展開されましたが、今回はライオンとガゼルという狩るものと狩られるものの間でストーリーが進みます。

共通するテーマは「愛」。
言葉にすると陳腐ですが、人が求め渇望し執着する、ソレです。

主人公と義兄の間にある暴力と搾取がストーリーの主軸にあるので、ラブコメエンターテイメント榎田作品をイメージされた方はびっくりされるかもしれません。
また、読み手は義兄と暴力の経緯を主人公とその周辺から推測するしか出来ないため、理不尽な暴力に耐え続ける主人公の心理状態に違和感を感じるかもしれません。
ただ、私はこの手の暴力に納得出来る理由などないのだと解釈しました。その暴力に耐え続けることが健康な心理状態にある人には理解し難いのも同様です。
その点については何度か読み返しましたが、暴力の描写にデフォルメされた部分はあるかもしれませんが、榎田さんらしい文章力とストーリー展開で引き込まれる内容でした。

あえて希望を言うとすれば、重たい内容を扱っているだけに、主人公と家族の関係をもっと掘り下げて書き込んで欲しかったです。
挫かれたガゼルだった主人公がライオンに惹かれていく過程ももっとしっかり読んでみたかった!

榎田作品には、ライトノベルズにありがちな、正義の味方や王子様も悪代官も登場しません。
全ての登場人物に自我があり、魅力的です。
ライトなラブコメが主流のBLブームの現状で、小説として耐えうるテーマのある長編を書くことは難しいのかも知れませんが、その力量のある数少ない作家さんだと思います。
ぜひ頑張ってもらいたいです。

作品も十分に堪能させて頂きました、感謝と次作への期待を込めて★4つとさせて頂きます。

確かに痛い…けど
先のレビューにあったように、受けをいじめ倒す義兄が最低すぎます。 なんでそこまでやるのかなぁ…動機がわからない。ただ最低な男と言い切るには、表と裏を切り替えるしたたかさを持ってたり…。 千昭より義兄が理解できませんでした。

反面、千昭(受)の「耐える強さ」「家族を思う優しさ」「純粋なくらいの真面目さ」は伝わったし、シン(攻)が千昭に惹かれるのも納得。

思うに、この作品は千昭を「ヘタレ」と感じるか「強い」と感じるかが別れ道なのかも。

物語としてはまとまってるし、志水先生の挿し絵もすばらしくマッチしていますが…。
まとまっているだけじゃ満足できないファン心理!
榎田先生ならではの、あの、ぎゅうっと胸が引き絞られる切なさや感動がもっと欲しい〜っ!

贅沢な要望で☆3つ。
次回は「交渉人は黙らない」の2巻だそうなので、そちらへの期待を込めて辛口評価とさせていただきます!