エス 咬痕 (SHYノベルス 133)

奈良 千春 - 大洋図書 価格 ¥ 903
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エス 咬痕 (SHYノベルス 133)

奈良 千春
大洋図書

価格(new/used): 903 円 / 682 円 より
発売日: (2005-05-28) アマゾン売上ランキング: 5194 位
新書 / 通常24時間以内に発送
[ユーザーによる評価] 平均評価: 4.5 / 総数: 7件

単純ではない愛情・・・私にはできないけど惹かれる
私は単純で、わかりやすい愛情しか理解できないんだけど、こういう想いもあるのだと思った。私だったら欲しくていろんなものをすぐ求めてしまうのだけど、求めないし与えない・・っていうか素直に振舞えない気持ちは確かに、自分の中でもこと重大さはさておいてひとつくらいある。きっと誰しも多少はあると思う。でも、それは平凡な日常でのこと。エスの世界は違う。命を賭けるような生活で、相手を愛してしまったときやっぱりそれを「知られまい」と思うんだろう・・・。前作はところどころ、クスッと笑ってしまう箇所があったのだが、今回はまるでなく思いっきりまじめでシリアスだった。温度も激しいはずなんだが、クールさを失わず読めました。椎葉というフィルターが猛烈な寂しさと激しさの中にやさしさを落としてくれてそこで私も、なんともいえない事件の終わりにも、静かに「そうか・・」とつぶやけました。まだまだ椎葉の捜査は続いてく・・長い長い道程を思い知らされました。
緊張感がたまらない!
「エス」の二巻目です。「咬痕」の意味は本文を読んでいくと「なるほどな」って腑に落ちます。今回は同僚の「ちょい悪おやじ」ならぬ「超悪おやじ」永倉さんがからんできて、また抱えるものがおおきくなってゆく…、って感じです。椎葉が刑事としてこうあろうとする距離感、でも宗近に惹かれてゆく自分との葛藤。事件性の緊張感と、彼の精神的緊張感がたまらなくよくて、一巻に負けず劣らずすばらしい出来だと思います。大人のエロさもいい。
奈良さんのイラストとも合っていて、想像力をかきたてられます。「裂罅」「残光」も、必ず読みたくなると思います。
永倉に軍配。
1冊目を読んでかなり期待しすぎたせいか、ちょっと拍子抜け。
もっともっとドロドロを期待していたのですが、攻の宗近が意外に
お行儀が良いので、ドロドロの割にはあっさりとしています。
同じ立場にある永倉に自分を投影し宗近との関係に椎葉が苦悩するのは
よいのですが、永倉に全部話を持っていかれちゃった感があります。
椎葉が気持ちを自覚する上で永倉の存在は必要には違いありませんが
そのせいで肝心の主役の二人の描写が弱くなってしまった印象です。
1冊目が88点なら2冊目は80点というところです。

切なさ倍増
待ってましたの第二段、前回の主人公椎葉と彼のエスとして協力する事になった宗近の他に、椎葉の同僚である永倉刑事とそのエスの小鳥遊真生(たかなしまお)と言う人間がストーリーに深く絡んでいます。

本当なら相容れてはいけない相手であるエスに並々ならぬ想いを抱いてしまっている永倉の気持ち、彼の持つ辛い過去を知っていくうちに自分と同じ部分を見つける椎葉の苦悩が胸に痛い、一旦は突きつけられた自分の弱さから目をそらしかけた椎葉が、永倉とのかかわりによって次第に自分を取り戻し、これからも宗近をエスとして一緒にやって行こうと決意するシーンに涙しました。

第三弾が来年の春だそうですがそれも楽しみです。

刑事、ますますエロい・・・やくざ、ますますつ・よ・い
完成度の高い作品を読むと次に対する期待が大いに高まる反面、もし、期待はずれだったらという不安はつきまとう。
前作がすばらしい出来であるだけに、続編のレベルが低かったら面白すぎる前作の感動にも差しさわりが出ると、実はおそるおそる入手したのですが。
面白かった。
前作の衝撃を超えたかどうかは微妙であるが、それは前作が100パーセント面白いなら、次は120パーセントのものを提供しないと人は満足しないと言う法則に従えばの話。
続編として、ここまでレベルを保って登場したことに一種感動しました。
全編をとおしてエロい濡れ場のシーンがあるのだが、これがまた本当に色っぽい。
垂れ流しのエロ満載の話が結構多くてうんざりすることも多い昨今、緊張感を保ちながらのプライドや本音の部分がきっちりと描かれているから濃さも、長さも計算され、無駄なシーンがひとつもない。

前作では、孤独に研ぎ澄まされた存在である刑事と、エスとの関わりの非情性、林立する刃を抜けてゆくような危険で複雑な展開が見事すぎる描かれ方をしているせいで、今回の同僚の刑事の闇は比べてみればちょっと迫力不足な気がするが、同僚の闇に己の闇を見てしまう刑事の葛藤と彼のエスとなった迫力ありすぎのやくざの存在がそれを救う。

前作から引き続き、このやくざの右腕の存在と、刑事の義兄の存在がやけに気になるのですが、今回も放置プレーですか…。
3巻目もあるというので、それも含めて期待を高めて待っています。
でも、来年ですかー!?