小公子セディ (竹書房文庫―世界名作劇場)

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小公子セディ (竹書房文庫―世界名作劇場)


竹書房

価格(new/used): 890 円 / 20 円 より
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[ユーザーによる評価] 平均評価: 3.0 / 総数: 1件

純粋「名作」批判―『小公子セディ』―
 個人的にバーネット・シリーズはシヴィアな見解を持っております。
 おそらく腹が煮えくり返ると皆さんは言うかもしれません。
 しかし私は“こだわり”にこだわらせていただきます。
 私のこだわりというのは実力者の話は面白いとは必ずしも言えないということです。

 もちろん関心のある点もあります。

 アメリカの一市民がある日突然貴族になります。
 “貴族”と“庶民”には大きな壁があるとすれば、
 なかなか興味深い変身譚だと思います。
  
 またセディは父親ジェイムズに感化されています。
 ドリンコートとの対話の中で「お父さんがそう言ってましたよ」とあります。
 これすなわち現在希薄な存在である“父”なるもののありかたを

 現代の人間社会に語っているのではないでしょうか。
 
 されど気になる点があります。
 それは214頁の不正事件でセディたちが絶体絶命に陥ります。
 しかし迫力がありませんでした。
 もう少し“アクセル”を踏んでいただかねばと思います。

 もう一つあります。
 貴族すなわちセディとドリンコートは民心のために援助します。

 援助することに批判はありません。
 ただ伯爵という“大貴族”が資金援助する光景はおもしろくありません。
 むしろ領主として当たり前ではないでしょうか。
 彼らによる援助よりもアニーによる素晴らしい行いのほうが称賛に値しす。

 この物語の主人公はセディですが、セディを立派に育てている両親のほうが魅力的です。