早春スケッチブック〈上巻〉 (新風舎文庫)

- 新風舎 価格 ¥ 935
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早春スケッチブック〈上巻〉 (新風舎文庫)


新風舎

価格(new/used): 935 円 / 499 円 より
発売日: (2003-10) アマゾン売上ランキング: 195806 位
文庫 / 通常3~5週間以内に発送
[ユーザーによる評価] 平均評価: 5.0 / 総数: 5件

見ていたらと思うと怖くなった
ドラマは未視聴であるが、シナリオを手にとってみた。今でも根強いファンが多い作品だそうだ。「男たちの旅路」に並んで反響の大きいドラマだったと山田氏も語っている。

読み終えて・・・ドラマを見られなかったことが残念でならず、でももし見ていたらどんなに衝撃を受けただろうと考えると怖くもある、そんなシナリオだった。

視聴者に「罵声を浴びせかける」ドラマを作れないか・・・というのが執筆の動機であったという。視聴者に逆らわず、批評しない作品がほとんどのテレビ界における大胆な挑戦だったそうだ。罵声と言っても、山田氏が高所から偉そうに発信した作品ではない。山田氏も視聴者と同じ立場でその声に向き合い、対抗しようとした真剣な「もがき」がシナリオに込められた。だからただ刺激的でショックを与えるだけではない、罵声を吐く側の心情、浴びせられる側がどう受け止めたかが丁寧に描かれた作品になった。

受験生の和彦が山崎努さん扮する竜彦という男と出会い、竜彦から叩きつけるように次々と激しい言葉をぶつけられる。「気の小っちゃい、善良でがんじがらめの正直者め!」 かと思えば次には穏やかで翳りのある姿を見せられ、ストーリーはミステリアスに進行する。竜彦は、死んだと聞かされていた和彦の父だった。彼の出現に和彦の家族、望月家も危ういバランスになっていく。心をざわつかせる不穏な空気がシナリオ中に充満している上巻である。

古い、見たことがない、聞いたこともないというかたにも(そうした方にこそ)読んでいただきたいと思う。シナリオだけでも十分読み応えがあり、相当な迫力だ。
マイ ベスト 山田太一
DVDを見て感動したので、脚本を読みたくなり購入しました。
私の中でこの作品は、「ふぞろいの林檎たち」を超えて山田作品の中で一番になりました。
本を山崎努さんが出てくるシーンのセリフだけを読み返しました。
それだけでも十分におつりが来る本です。
普通の市民の生活・ありきたりな生活を罵倒する場面の緊張感が堪りません。
山崎努と望月家の交流に心が温まります。忍び寄る死に哀しさを感じます。
早春という季節がこの脚本の通奏低音となっているのです。
文庫のあとがきで創作秘話が明かされます。
解説者は、この脚本はある哲学者が言葉を吐くときのスタンスに似ていると喝破しています。
なるほどと思いました。
DVDが出ました
一気に観てしまいました。脚本も読みながら……。山田太一の最高傑作です。
泣いた・・泣きまくりました(すがすがしくネ)
このドラマが放送されていたときは小学生でした。
もちろん、見ていないしタイトルも知らなかった。

知る人ぞ知る名作らしいのですがたぶんその時にドラマを見ていたとしても
たいして感動もしなかっただろうし影響も受けなかったでしょう。
いえ、一笑に伏していたかもしれません。

この年齢になりいろいろと考えることがありまして、だからこそこの本を読んで感動できたのだと思います。

このお話は20年前にはまだ早すぎたのかもしれません。
(低視聴率だったらしいから…)
今ならきっとたくさんの人々に著者の言いたい事が伝わるのではないかなと思います。

もっと、多くの人に、
1983年に山崎努主演で放送されたTVドラマの脚本です。残念ながら、この当時はビデオデッキもまだ普及はしておらず、更に、何故か未だにこの作品のビデオ化、DVD化は無く、・・・ つまり、この作品に興味を持たれるのは、一部の狭い世代の方に限られているのかもしれません。・・・ それはとても残念なことです。このTVドラマの最終回が放映されたのは1983年の3月25日、卒業式のシーズンでした。その日、数多くのその卒業生までが謝恩会を抜け出し、TVにかじりついたのを今でも思い出します。それほどまでに人を惹き付けた『早春スケッチブック』の力は、今でも十分に、このシナリオの中にも閉じ込められていると思います。