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負け組の奇跡 TDK野球部 栄冠への321日


ソフトバンク クリエイティブ

価格(new/used): 1,575 円 / 395 円 より
発売日: (2007-07-24) アマゾン売上ランキング: 118788 位
単行本 / 通常24時間以内に発送
[ユーザーによる評価] 平均評価: 5.0 / 総数: 11件

「実況中継」風だが・・
都市対抗野球、社会人野球はメジャーリーグはもちろん、日本のプロ野球、高校野球、大学野球などど比較してもその注目度は高いとはいえず地味な存在。
だが、そこにもドラマはあることを感じさせてくれた一冊。
内容の多くは試合の「実況中継」風である。が、そこに選手自身のコメントなども含めながら書かれており、しかも文体が軽くて読みやすい。内容に深さ、重さは感じられないが、気持ちよく読ませてもらうことができた。
小なりと言えども「革命」
地元紙・秋田魁新報の「北斗星」では、本書について以下のように綴られていました。

昨年話題を呼んだ映画「UDON」の一シーン。讃岐うどんのブームが去った後も人が押し寄せる一軒のうどん屋を見て、タウン誌の編集者が驚く。「これは奇跡だ」

▼学校給食用に毎朝打ちたてのめんを届け、機械導入を拒んで伝統の製法を守り続けてきたうどん屋の主人。地道に努力し、地域に愛されることが奇跡を生むというストーリー展開に、TDK野球部の軌跡が重なった

▼都市対抗に過去8回出場しながら1勝もできなかったTDKは、昨年の大会で初勝利どころか優勝まで成し遂げた。スポーツライターの二宮清純さんは近著「負け組の奇跡」で「彼らが起こした奇跡は小なりと言えども『革命』だった」と最大級の賛辞を贈っている

▼同著では、選手の心理描写も交えながら試合内容などを克明に分析。勝利に導いた好プレーを「決して運や偶然ではない。日々の努力や工夫が実を結んだ」と評し、地域の愛情によって野球部が支えられているとつづる

▼昭和48年に都市対抗に初出場したTDKは、電電九州に112で大敗。だが、選手は最後まで必死にプレーを続け、応援団は懸命にもり立てた。あの日の選手と応援団の一体感が今に受け継がれていることが、「奇跡」を生んだ原動力ではないか

▼夏の甲子園大会決勝でも「奇跡」は起きた。佐賀北が8回裏、逆転満塁弾で初優勝を決めた。最後まであきらめない連覇を目指すTDKも原点に立ち返り、27日の都市対抗初戦に臨んでほしい。

いよいよ今年も都市対抗野球本大会が始まります。

本書に綴られた昨年の奇跡よ、もう一度!
楽しみが倍増!?
秋田魁新報に掲載されていた「チーム改革の舞台裏を回顧」という見出しの書評を読んで、早速、購入しました。

「敗北に次ぐ敗北の歴史」と「廃部の危機」を背負い、まさに背水の陣で毎晩遅くまで打ち込んだシーズンオフの練習。

連日、深夜におよぶ練習の辛さに戸惑いを隠せなかった選手たちは、後に実戦を勝ち進むにつれ、自分たちがやってきたことが間違いではなかったことに“気づかされ”ました。

企業人としての葛藤と、野球人としての葛藤が入り乱れた当時の選手たちの心理状況に胸を打たれました。

そして、勝利を積み重ねるにつれ、選手たちの自信も大きくなってくることが文面を通じて感じられました。

この本を読んでTDK野球部の背景を理解したうえで観戦すると、楽しみが倍増するかもしれません!?

今年も都市対抗野球での活躍を期待して、東京ドームへ応援に行きたいと思っています!
良くも悪くもトップの采配次第
去年の都市対抗決勝を東京ドームで観ました。

ただの1回も勝ったことのないTDKが、あれよあれよと決勝進出。
前年の準優勝チームである強豪・日産自動車を下してしまった瞬間の感動は忘れられません。

頂点へ一気に駆け上ったTDK野球部の背景に潜んでいた“ドラマ”を読むうちに、
昨年の勝利は「改革」という土台があってこその「奇跡」だったことが分かります。

組織(チーム)はトップの采配次第で良くも悪くもなるということも思い知らされます。
久しぶりの力作
久しぶりに力強いスポーツノンフィクションを読みました。

小さな田舎町の勝ち知らずの(負け癖がついた)社会人野球部が、廃部の危機に立たされ、監督が交代。

その321日後に全国の頂点へ上り詰めるという、誰も予想しなかった奇跡を成し遂げる。

こんな出来すぎたストーリーながら、それは実話だけあって説得力があります。

しかも、昨年の話です。

会社の広告塔としての活躍、それに社員の士気を高める役割を期待され、だからこそ仕事面では優遇されている選手たち。

彼らのこれまでのさまざまな葛藤が入り乱れた心理状況、そして目標に向かってがむしゃらに遮二無二に突進したからこそ得られた偉業。

昨今、忘れ去られた「努力」とか「がんばる」といったことが、今一度、大切に考えさせられました。