シルミド―「実尾島(シルミド)事件」の真実

- 宝島社 価格 ¥ 1,365
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シルミド―「実尾島(シルミド)事件」の真実


宝島社

価格(new/used): 1,365 円 / 115 円 より
発売日: (2004-05) アマゾン売上ランキング: 309877 位
単行本 / 通常24時間以内に発送
[ユーザーによる評価] 平均評価: 4.5 / 総数: 10件

映画で興味を持って。
この事件のことは映画『シルミド』で知りました。映画を見終わった時、こんな事件が本当にあったのか、なぜ起きたのか、無性に興味がわいてきたのです。即座にアマゾンでこの書籍を見つけました。
この本を選んで本当によかったと思ったのは、筆者が主観を排除して中立的に描いてくれた部分が多かったことです。もちろん主観はある程度ありましたが、わかりやすく意見を展開してくれていました。とてもよかったと思います。
シルミド関係で一番わかりやすいと思います
 著者は現役の東京新聞の記者。

 新聞記者が書く文章らしく、内容は客観的でわかりやすく書かれている。

 対北朝鮮の工作員が、シルミド島だけではなく、海軍や陸軍がそれぞれに有していたことも、7000人以上の未帰還の工作員がいることも本書で初めて知って驚きだ。

 当時韓国でもっとも力があった組織である中央情報部KCIA直轄の部隊がシルミド島の部隊であったため、他の軍直属の部隊と違って現場の状況を中央がよくつかめなったのも事件の起因の一つとする著者の分析はなるほどと思わせる。

 北朝鮮の工作活動ばかりが目立ってしまうが、韓国も同様のことを現に行っていた事実。考えれば当たり前だか、本書を読んではじめてその実態にふれた。

 事件の内容や当時の状況を知るにはこの本が一番いいのではないでしょうか。

拉致とシルミドの根は同じ
東西冷戦が生んだ最後の”東側”北朝鮮との対峙で生み出された一つの悲劇がシルミド事件である。多くの日本人を巻き込んだ拉致の悲劇とシルミドは、同根である。

北朝鮮はいまだに38度線の北にあり、韓国は太陽政策という融和政策を取っているものの、軍事的にはいまだに北に対峙している現実を日本人は忘れてはならない。南にも拉致の悲劇はあり、7千人以上の北派工作員もまた、ある意味で北へ”拉致”された人々である。

その時僕は6歳だったんっだ。
『シルミド・裏切りの実尾島』の訳者あとがきの「事件の真実に最も近づいている」かどうかは、それこそ大韓民国政府が資料を公開しない限りはっきりしないことである。また、著者本人もあとがきで述べている通り、ただでさえ口が重たい関係者が日本人に対してどこまで口を開いてくれたのかという点に少しばかりの疑問が残る。故に前掲書との細かなディテールの違いー例えば部隊員の構成などに関して言えばやはり軍配はやはりイ氏の著作にあげざるを得ない気がする。
しかし、その困難の中で取材をされた苦労には素直に頭を垂れるしかないし、前述したように「どっちが近い」かを比べることにはそれほど意味があることではないのかもしれない。

そして、何より強調しておかなくてはならないのは、著者が取材を開始したのが2002年であるという点だ。そう、この本は昨今の軽薄(はっきり言うとバカ)なブームや映画公開に便乗した本では聊かでも無いのである。そこを見誤るとこの本の持つ意味を大きく損なうことになる。タイムリーであったのは努力が報われたに過ぎないのだ。

惜しむらくは巻末年表の「朝鮮戦争」の項目がもう少し詳しかった方が「初めての人」に対してより親切だったのではないかという点でしょうか。

国家観
同民族が経済体制(国家体制)の違いによって分断され、対立関係にある朝鮮半島ならではの話だと思いましたが、
より広く、韓国人の国家観のようなものを感じました。
金日成のクビを取るという特命を帯びた31名の残酷な運命には哀れみを覚えると同時に、国を守るために強いないといけない犠牲とは何か?

また、国を守るという心意気とは何かということを考えさせられる本。
今日本が置かれている立場を考えればこそ、読むべき本だと思し、単なる哀れな特殊部隊の悲劇の最期という単純な話ではないはずです。