擬態うつ病 (宝島社新書)

- 宝島社 価格 ¥ 756
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擬態うつ病 (宝島社新書)


宝島社

価格(new/used): 756 円 / 585 円 より
発売日: (2001-12) アマゾン売上ランキング: 32607 位
新書 / 通常24時間以内に発送
[ユーザーによる評価] 平均評価: 3.0 / 総数: 12件

お粗末
「擬態うつ病」は著者独自の概念である.「本物の」鬱病ではない,鬱病っぽい状態を指す言葉らしい.

では,その「擬態うつ病」の正体は何か.「擬態うつ病」はどのように治療されるのか.

それこそが肝心な点なのだが,具体的なことは何も書かれていない.これではやりっ放しと言わざるを得ない.

他の著者が書いたものの中には,伝統的な鬱病に分類できない「鬱病っぽい何か」について具体的かつ真摯に切り込んでいくような著作がいくつもある.その点に鑑みれば,本書の姿勢は甚だ無責任だといえる.

「擬態うつ病」という概念を提示するだけで終わるなら,著者の意に反して,「鬱病とか言ってるけど大半は甘えや怠け心なんだろ?」といった誤った見方を助長する結果にしかならないのではないだろうか.
指摘は意義深いが内容は退屈
精神病についての有名サイトを主宰する著者は、非常にプロ意識の高い精神科医である。自称うつ病すなわち「擬態うつ病」の存在を明言すること。「一般受けすること」を至上命題にする狙う書籍やマスコミではなかなかできないことである。耳あたりの良いことを言っていれば患者には感謝されるし、そこそこ本も売れるのだから。

とはいえ、この本は別に擬態うつ病を目の敵にしているわけでも、擬態うつ病の事例を列挙したような本でもない。むしろ、うつ病についての一般市民の理解と誤解を、うつ病の病理を初等的に解説しつつ、淡々と愚痴ったような本である。具体的事実の指摘に特に目新しいものはなく、やはりこの本の価値は、勇気とプロ意識を持って「擬態うつ病」の存在を明言したことに尽きるだろう。


なお、うつ病患者には読ませるな、のようなレビューもあるようだが、それほど「濃い」本ではないことは今一度指摘しておきたい。気になるようなら、著者の主催するサイトにまず目を通して見ることを勧めたい。
最低
著者の主張は理解できるが、DMSやICDを無視した持論を医学雑誌ではなく一般書で展開するという態度はトンデモと思われても仕方がないであろう。
私の家族の心因性の病を救うヒントをくれた
擬態鬱病と鬱病は誤診したすい上、擬態鬱病は、医学的に鬱病とは治療方法が違うという観点で、この本に向き合うと良書。(擬態鬱病とは、著書の造語)
診断を誤れば、治療も誤るリスクは高いから、内科、外科的に病気の診断が出来ない心因性の病気を診断する上で私は画期的と思う。
先にも記したとおり、自分、もしくは家族の人間が、擬態鬱病圏と思われたとした時、「怠け者」としか受け取れないことも事実としてあろうことなので、この辺は読者を選ぶだろう。
読者の理解を深めるためにの著者のホームページを併読される事を勧める。
少なくとも、私の家族の心因性の病を救うヒントをくれたので私は良書として評価します。
特に鬱病は難治性の病気という認識を打ち砕いてくれた事は、多いに励み・自信になりました。
(無論難治性かどうかは、個人差があると思いますが。)
言わんとすることはわからないでもない。しかし……
私はこの本を、うつ、あるいはうつ病の人には勧めない。
私自身軽症うつである。
林先生の見解だと、いわゆる軽症うつは「擬態うつ」の範疇に入るようだ。
つまり、薬が劇的に効く、内因性うつ病を「うつ病」とし、
ストレスによる軽い落ち込みは、うつを装っている「擬態」であると言う。

センセーショナルなタイトルを付けることはあえて否定しない。しかし、
まるで「うつ」に逃避しているかのようなニュアンスを与えかねない。

軽症うつは、ストレスが引き金になって発症することが多い。
そして長引く。薬もあまり効かない。
これはうつが長引いている人の多くが実感していることだと思う。

たしかに精神医学的に言うとそれは「うつ病」ではないのかもしれない。
いわゆる「気分障害」といったものかもしれない。けれどもその人たちが
何らかのうつ的病理を抱えていることも事実のはずだ。
精神科医であるなら、そのあたりを明確にすべきだし、
うつの人が、「自分は病気なんかじゃなくて怠けているのでは……」
と思わせるようなアプローチは避けるべきではないだろうか。

おそらく著者の真意はほかにあるのかもしれない。
しかし誤解を招きやすい本である。
よって★2つ。