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さよなら僕の夏 |
| 北山 克彦 - 晶文社 価格 ¥ 1,680 | |
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さよなら僕の夏北山 克彦 晶文社 価格(new/used): 1,680 円 / 1,070 円 より 発売日: (2007-10) アマゾン売上ランキング: 131330 位 単行本 / 通常24時間以内に発送 [ユーザーによる評価] 平均評価: 4.0 / 総数: 6件 ブラッドベリでなかったら読まなかったと思えるファンタジーと言うよりは、ノスタルジーを感じた。それはブラッドベリ作品そのものでもあり、作品の描く古き良き時代にでもある。 少年と老人たちの「戦争」と呼ぶ些細な諍いと和解を中心に、少年が異性に目覚める過程と老人が男の機能と別れることを示唆するエピソードの対比、少年が時間こそが自分たちを支配する悪の根元だとして時計塔を襲撃する話などが描かれている。 少年の日の夏の日向の色あせた思い出が、あまりウェットではない感じで描かれているが、ブラッドベリ作品でなかったら、特に読まなかったと思える作品だ。 あのダグラスが帰ってきた「たんぽぽのお酒」に続編が出るなんて考えてもいなかった。購入してあっという間に読み終えた。前作のような重量感はないけれども、少しずつ大人になった登場人物の考え方が良く表現されている。 吉行淳之介氏は「童話はそれを書く大人の感性が試される」というような事を言われていた。80歳を超えた著者には、未だに子どもの感性が満ちあふれていた。 懐かしい夏の日36年をへての出版で、主人公のダグラスより、意地悪じいさんウォーターメインの方に自分の年齢が近くなっている! 弟のトムもおじいちゃんも、おばあちゃんも、わんぱく坊主たちもみな懐かしく、しみじみと読みました。 「たんぽぽのお酒」より、深く心に残るものが多かったのは、私も齢を重ねたからでしょうか。 やはり終わり行く夏に感じる切なさが、人生のあり方と重なっていますね。 でも、きらめく思い出の数がふえたことも真実であり、 ダグラスの次の夏はきっと、かがやかしいものとなるでしょう。 自分の子供だった頃の夏と、今の年齢になっての夏 時間の流れ方も、過ごし方もかわってしまいましたが 一年のうち一番「少年の心」がさわぐ季節でありたいと、思う一冊でした。 成長すること、人生を感じること「たんぽぽのお酒」を書いてから55年後にその続編をレイ・ブラッドベリは書いた。「さよなら僕の夏」は前作以上にいい物語だと私は思う。 ブラッドベリの本を1冊選べと言われたら「10月はたそがれの国」を断然選ぶ。もう1冊と言われたら「火星年代記」だろう。これは揺るがせない。 しかし、「たんぽぽのお酒」と「さよなら僕の夏」はちょっと違う場所にある。そして誰もが共感できる、いや、共感してしまう物語だと思う。 簡単に言うと、この物語が好きだ。欠点は多々ある。でも、好きだ。 たんぽぽのお酒とは別の作品『たんぽぽのお酒』の続編と思って読むと肩透かしを食う。 確かにダグ少年が出てくるのだけれど、『たんぽぽのお酒』のように、素敵なプロットが満載というのではなく、ダグと老人の戦いと和解、人間にとって時間とは何か、生きていくということは何かというプロットに絞られている。 文章はすごく詩的で、原文で読まなくてよかったと胸をなでおろした。『たんぽぽのお酒』も『華氏451』もブラッドベリが詩才を発揮したときの英語はすごく難しいから(『火星年代記』は例外的に読みやすかったけれど)。 それでも最後の方で、ダグと老人の感受性がクロスして、すべてが収斂していくところはさすがによかった。佳品です。 |