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“It”(それ)と呼ばれた子 幼年期 (... |
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“It”(それ)と呼ばれた子 幼年期 (ヴィレッジブックス)Dave Pelzer ソニーマガジンズ 価格(new/used): -- 円 / 1 円 より 発売日: (2002-09) アマゾン売上ランキング: 63891 位 文庫 / 在庫切れ [ユーザーによる評価] 平均評価: 4.5 / 総数: 74件 すごく胸が痛くはなるけど・・・ちょっとじれったい。この本を見ていて段々胸が痛くなり、あまりどんどん先が読みたくなるというものではありませんが、もしこれが本当の実話だとしたら大変悲しいことではあります。 しかし読んでいていくつか疑問に思ったこともあり、母親に食べ物を一切口にさせてもらえなかったり、お風呂場で有毒ガスを発生させられたり、包丁で誤ったとはいえ刺されたりと、はっきり言って普通なら絶対もう死んでそうなシチュエーションがかなり多いのですが、本当にそこまでやられていたのかな?ちょっと文庫化するにあたって若干大げさに書いたりとかしてるのではないか?とも思ってしまいました(それとも私の感覚がひどいだけなのか?) 後半は母親をいかに出し抜くかといったとこまで頭が回るようになったタイガーですが、そこまで賢いなら、別の大人に助けを求めるとかもうちょっとそういったところに考えをもっていけなかったのかともどかしくもある。 もし私がこの虐待を受けている当事者だったら家には帰らず、どこかのホームレスになったりとか警察にいったりとか、どこかで雇ってもらって仕事をするとか・・・・まだ年齢が小5くらいでそんなこと思いつくかとも思われるでしょうが、読んでるとこの(当時)少年は結構賢く、その頭の良さをもっと自分のために使えばよかったんじゃないか(虐待を受ける度合いを最小限で抑えようという努力はしているが)と読んでいてすごく感じました。 これは、フィクションですノンフィクションだと思っている方が、大勢いますが、この本は フィクションです。 これはフィクションではない。児童虐待という、私たちにとって近いようで遠い話を虐待された本人が自らその経験を綴ったという異例の著作です。 彼は約十年もの間、母親によって暴力を振るわれていました。彼が住んでいた家では、母親こそが絶対的な支配者であり、その勢いは何人たりとも−たとえ父親でさえ−止めることはできなかったのです… これと似たような話で別の視点から書かれた本にトリイ・ヘイデンさんの『タイガーと呼ばれた子』という本があります。その他にも、カーリー西条さんやアグネス・チャンさんといった著名な方が記された本など、一旦このジャンルについて探し始めるとたくさんの本に行きあたることになるでしょう。 それでも、この本が素晴らしいと言えるのは、決して不幸なことばかりを綴った「悲劇のストーリー」ではないから… 彼の生い立ちをなぞりながら、同時に、彼の成長も垣間見ることが出来るという、稀にみる名著だと思います。これは彼の「魂の記録」です。 近年では心無い報道によって、さも「虐待した親は…」みたいな視点で語られることが多い児童虐待ではありますが、この本では、むしろ、そうしたケースというのは稀であるということなど、様々なことが書いてあって考えさせられます。 興味がある方は言うまでもなく、ある問題についてじっくりと考えて見たい方は、是非読んで見てください。 子供たちに読んで欲しい私は親よりも子供にこそこの本を読んで欲しいと思いました。分別のある親は虐待しないし、虐待する親はこの本を読んでも「ここまで酷いことはしてないから大丈夫」としか思わないのではないでしょうか。でも子供たちには同じ子供の立場である主人公が過酷な環境を耐え抜き、強く生きたことはとても励みになるでしょう。作者もそれを望んで執筆や講演活動をしているのだと思います。 虐待されている子供には「ここから抜け出して幸せになることもできる」というメッセージを送れるでしょうし、いじめに遭っている子供でも「自分には安全な家庭があるだけ幸せなんだ」と思えるかもしれません。親の離婚や不仲に悩んでいる子供は「でも虐待されてないだけましなのかも」と思えるでしょう。そしてこれ以上ないほど酷い境遇に生まれた作者が自殺することもなく、常に前向きに生きることへの執念を燃やして生き延びた末、幸せな家庭を持ち立派な父親にもなっているという事実そのものが子供たちへの素晴らしいメッセージになると思います。 ところでこれを読んで思ったのですが、児童虐待から子供たちを救うためには子供たち自身に「逃げることもできる、逃げ場所もある」ということをもっと伝えていく必要があるのではないでしょうか。デイブは常に母親に引き戻されるのではないかという恐怖心から本当のことも言えず、結果として救われるまでに長い時間がかかりました。学校で「虐待される子供たちにはこのような制度があるから連れ戻される心配をせずに逃げ出すこともできる」ということを広く教えることができたらデイブのような子も逃げ出す勇気を持てるかもしれませんよね。 私には感動できませんでした。この本を読み始めたとき、失敗したと思った。 物語として読もうと思うと、最初のプロローグで、早くも結末が書かれているのが邪魔になる。 ドキュメントとして読むには、ただただ悲惨なだけである。 この本にあるような児童虐待は、『普通は』あり得ない。しかし実際にあったことだ。今もどこかで行われているかも知れない。日本でも昨今は児童虐待のニュースが流れることが多い。 普通ではあり得ないと思うが、実際にはある。そこにこの本を読む意味があるのかな、と思った。 隣の家庭で行われているかも知れない惨劇。まさかそんなことはしないだろう、と、想像を絶するような虐待が、実際に行われている。『普通の』神経では想像できないような事実を、この本は教えてくれるのである。 外からでは窺い知れない世界が、親と子どもの間に展開されている。この本の主人公は、おそらく幸いにも、命を落とすことなく、大人になり、この本を書いた。が、まさか命を奪うようなことはしないだろうと、周りが見て見ぬふりをしたがために、助からなかった命は、たくさんあっただろう。 ただ、この本は、虐待を受けていた児童の目線のみで書かれている。だから、母親が豹変した理由や、父親が何故助けることができずに逃げてしまったのかは、全然わからない。そういった疑問が残る。 小さい子どもの闘いの記録であるが、私には、共感することも、同情することも、感動して涙を流すことも、できなかった。こういう事実があったことを知った、それだけだ。 ただ、本書はまだ3部作のうちの第1部に過ぎない。残りの2冊も続けて読んでみようと思う。 |