マリーのお人形

ロジャー・デュボアザン - ビーエル出版 価格 ¥ 1,575
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マリーのお人形

ロジャー・デュボアザン
ビーエル出版

価格(new/used): 1,575 円 / 984 円 より
発売日: (2007-09) アマゾン売上ランキング: 283935 位
大型本 / 通常24時間以内に発送
[ユーザーによる評価] 平均評価: 4.5 / 総数: 2件

アンティークドールの孤独と幸せ
アンティークドールの孤独と悲しみが、冒頭からせつせつと語られる。
クラッシックな印象の、極力色をおさえた絵が話に陰影をつける。
大切に保管され、ウインドウごしに通りをみつめるばかりの毎日が
くりかえされる。高価なアンティークドールの宿命ともいえようか。
願いはただひとつ。ちいさな女の子と楽しくあそんでみたいということ。

ここで、私は市川里美さんの『愛された人形たち』を思い出す。
ぼろぼろになるまでかわいがられ、いつも子どもといっしょにすごした人形たちを
写しとった絵本なのだが、その傷みぐあいがはんぱじゃない。
どんなに子どもが、そのお人形をたよりにし、自分の相棒、いや分身のように
魂ごとつきあったかがわかるような感じなのだ。

とまれ、アンティークドールは、紆余曲折をへて、あるアクシデントから
幸せな毎日を手にいれることとなる。
ちいさな女の子の胸のなかに、自分だけの幸せの園がひろがるようすが
とてもほほえましい。
好きなものにかこまれて楽しい時間をすごした、そのわくわく感、充足感が
よみがえる。
私に、お人形はもうなくても「お人形用のミニ絵本」を手に、ひととき夢をみる。
読んだ後に真似をしたくなりました。
まず、台詞がフランス語だということが新鮮でした。全部じゃなくて一部ですが、カタカナで、ルビが和訳なんです。なんてお洒落! この手法に実はちょっと昔の本(昭和初期、具体的には吉屋信子の少女小説)を思い出したのですが、「異国」という感じが素敵です。せっかく外国の絵本なのですから。
それに、本書とまったく同じ小冊子が「お人形用」としてついていました。う〜ん、芸が細かい! 読み終わった後、お話の中のマリーのように、お人形に本を持たせて一緒に読んでみたくなります。服を作ったり、一緒におままごとをしたり。お人形遊びがとても懐かしく思い出されました。
表紙のザラリとした感触や、落ち着いた色彩、奇をてらわないお話の展開、すべてが心地よい一冊です。

作者を確認してびっくり。「ごきげんなライオン」と同じ人なんですね。たしか、小学校の教科書に載っていました。当時、暗記したことを覚えています。