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日本の食と農 危機の本質 (シリーズ 日本の〈現代〉)NTT出版 価格(new/used): 2,520 円 / 3,000 円 より 発売日: (2006-06-24) アマゾン売上ランキング: 3804 位 単行本 / 通常24時間以内に発送 [ユーザーによる評価] 平均評価: 4.5 / 総数: 6件 爽快感ある研究書著者の主張は強く、ブレず一貫しています。よって高度な専門書ながら、農業分野に精通しない読者にも一通り読めます。 一人称の「私」も積極的に使われ読みやすい。 他方、「JAに関する考察」「農地と政治」などさすがに専門的。 農地転用の推移や農地流動化面積のマクロ的統計など、他で見ないデータが筆者の手によって算出されています。詳細な論理、提言もクリアで具体的。 読後、爽快感があふれる研究書だと思います。 日本社会のあり方に指針を与える貴重な書本書を、食品偽装、遺伝子組み換え食品、BSE、日本の自給率の低下 などの問題に関する行政批判の一類であると高を括って読み始めると カウンターパンチを食らうことになる。なぜなら著者は、近年の食と 農をめぐる議論の問題の本質は、我々市民(農民および消費者)の怠 慢と無責任にあると断言しているからである。よって、殆どの人にと って、本書を読み進めることは、自分が如何にお任せ民主主義に甘や かされた日本社会の市民であったかということを是認させられ、具体 的行動を強いられるという苦痛を味わうことになるだろ。 本著の中盤ではJAの怪しさ、農地と政治、企業の農業参入に関する問題 が論じられているが、既得権益を握る側がいかに具合よく延命してきて いるかということを非難するに留まらない。このような現状を作り出し たのには市民の行政監視の責任放棄が原因でもあり、マスコミが取り上 げ、自分にも被害が及ぶと感じるや否や、行政を批判し、善良な市民面 をするのは卑怯(無意識であっても)だとまで言い切っている。これと よく似た例として、高層マンション建設反対運動などがあげられる。高 層マンションの建設を抑えたいのであれば、普段から条例作りを進めて おけばよく、それを怠っておいて、隣地に合法的に高層ビル建設計画が 持ち上がると環境悪化を理由に反対を訴えるといったものだ。その反対 運動に費やすエネルギーロスを考えてば、欧米に見習って、事前に合法 的にトラブルの種を摘み取っておくための市民参加の政治的土壌の培っ ておくことも必要であろう。このような問題からだけを見ても、常日頃 から自分に関することには責任を持つことが重要であると感じる。 個人的に面白いと思ったのは、「結章」で述べられている、日本農業へ の外国資本・外国労働力の導入という提案だ。農業の担い手が減ってい る現状においては妥当な策に思えるし、本当の意味での食の安全・安心 を考えるよい機会になるかもしれない。 詰る所、本書は食と農の枠組みを通じて、市民の責任放棄という日本社 会の病理を糾弾し、キャッチアップを終えた日本社会のあり方に指針を 与える貴重な書である。自分の思考の枠を広げられたという意味でも大 いに読む価値があった。 市民の責任放棄終章で著者は、「本書は、食と農の枠組みを通じて、市民エゴという日本社会の病理をみてきた。」と記している。 先にそういう結論だと念頭において読み始めないと、理解しずらい。著者が指摘しているように、われわれがマスコミと官による誘導に乗ってしまっているからなのだろう。 潔く断ち切った...刺激的で面白い内容だと思います. 少々前の本になりますが, 岸本重陳「豊かさにとって農業とは」あたりのより平易な文章と学術的なこの本と併せて読んでみるのもよいのではないでしょうか. 農家・官僚・政治家の行動原理をわかりやすく解説している筆者は、現代の農業問題は、消費者・行政・農家・政治家がそれぞれが「自分たちに美味しい」ことをしている結果だと説明している。つまり現在の制度自体が問題であると。これが実に直感的にわかりやすい。 例えば、「農地は宝くじ」だから、生産意欲はないのに農家はなかなか手放さない、あるいは、農水省は予算・定員確保のために「国民の食の安全・安心ニーズ」に便乗しているなど。 ことさら難解な書や実例を列挙しただけの書が多い農業関連書において、読みやすさ、わかりやすさという点で、本書は群を抜いている。農業に興味のない方も、都市部在住の方も、必ず身近に感じられる内容なので是非お勧めする。 農家の「宝くじ」を税金で整備している現状を許せますか? 同じテーマの商品を探す
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