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日本の本当の順位―世界レベルで見た我が国の姿 (アスキー新書 030)
浅井 信雄
アスキー
価格(new/used):
770 円 /
250 円 より
発売日:
(2007-10-10)
アマゾン売上ランキング:
71502 位 新書 / 通常24時間以内に発送
[ユーザーによる評価] 平均評価: 4.0
/ 総数: 5件
ランキングという「さわり」から興味を引くきっかけになれば
世界の人口などはよく耳にしますが、意外に知られていない内容をランキング形式にすると、ランキングが大好きな日本人にとってはピンときました。
「ブログの投稿数」「セックスの頻度」「スパム発信数」「自殺数」などその理由を4ページ程度にわたって書かれていて、その背景に考えさせられるものや世界の中から見た日本はまだまだだなと思わされたりもしました。ただ、そのランキングの背景のさわりをつかむことはできますが、出典が書かれているので、それを元にその背景は自分で調べることによりより関心が湧くのではと思いました。例えば、「ブログの投稿数」に関して、政治的な要因や日本人の性格が順位の理由に挙げられていましたが、それ以外にもパソコン台数や著名人が活用し始めた、マスコミの報道、ブログビジネスなど様々な要因が考えられるものです。
「その基準はどうなのか?」「その説明では不十分」という内容もあったので、ランキングだけを見て鵜呑みにするのではなく、ランキングに隠れた正当性などを疑うこともしなければなりません。
数字の見方を磨くための本
一つのランキングデータとそのデータに対するコメントが4ページ程にわたって書いてあります。全部で42のランキングデータが載っています。失業率などのような数値で客観的にランキングづけ出来るものもあれば、「自国民としての誇り」といったランキングづけが難しいものまでランキングされているのが特徴の一つです。
ランキングで第何位ということに一喜一憂するのではなく、そのランキングの出所やその調査対象はどうなのか等を冷静に見よというのが、著者の狙いなのかもしれません。そういう意味では、色々なデータが掲載されていて数字を見る目を鍛えられます。また、単純に読み物として読むだけでも「へぇ〜」と思えるようなランキングも載っているので、世界と比較した日本を知るのに面白いです。
ただ、一冊の新書として、また、筆者の国際政治学者という立場から考えれば、もう少し鋭い筆者なりのコメントがあればよい気がしたので、星4つとしました。
類書に比べ質が高い
著者は元記者で政治学者、プロならではのデータリテラシーは流石。
新潮文庫の地図シリーズ『アメリカ50州を読む地図』ではお世話になった。
良かった点
◎棒グラフ表示で、ランク内訳が明示
軍事費はアメリカが、圧勝の金メダル。
ブログ発信数は、僅差で英語が銀メダル。
国土面積はアメリカが、健闘の銅メタル。
視覚的に非常にわかり易く、一目でわかる。
突出してるのか?序列が激しく競った結果なのか?
◎ランクの裏を読むプロの分析
05年時点では日本とインドの人口密度は同じだが、「地勢」に注意の指摘。
…つまり日本は山林が多い。日本国土の森林割合60%超。宅地キャパ違う。
セックス最下位はネタとして面白いが、文化的観点から信憑性を疑問視。
…例えばアジア各国は、やはり西欧に比べ性教育も遅れてますね。
いわゆるアジア特有のタブーか。極小ビキニをブラジルビキニと呼ぶし。
レコード売上では、チャイナ順位と海賊版の存在の指摘。
…アジアで著作権や国際法の観念が普及していない地域は?
他にも、離婚率や国の借金では、日本の過去からの推移を示してくれた。
イマイチな点
▲索引きが不便
ページ数が見開きの内側に印刷されている。
パラパラ浅くページを開いても、ページ数が奥に隠れている。
…せっかくの明快な目次が、おかげで活かされていない。
全編ランク42テーマで頻繁に出た国は、米・独・英・仏と日・中です。
やはりBRICsでは、チャイナの存在感が断トツ。
PS●近所の書店では置いてなかったので、アマゾン通販で買った。
マイナー出版社なので書棚シェアが低いんだね。
数値がもたらす本当の意味をもっと伝えて欲しいのがある
なるほど、この本に示される数値(順位等)を見れば、日本が世界のどの辺りに位置しているのかが分かりますね。
日本人は元来心配性なのでしょうか、最初に示される自国民としての誇りが(他の国々に比べて)あんなに低いとは驚きです。誇りの持てない国民には全体的に不安を感じてしまいますね。
日本の社会は戦後急速に欧米化して発展してきましたが、こと語学に関して英語力の低さには甚だ驚きと言おうか情けなく感じてしまいます。
研究開発費(対GNP比)があんなに高いのに、それに見合った科学技術基礎概念の理解度やIT技術力が乏しいのにも残念でなりません。
中にはこんなことまでよく調べたもんだと笑わせるような項目もあって興味深く読むことが出来ましたが、そんな中で数値が示す意味がよく理解できないのもあります。
「○○度数」とか「○○指数」といった数値のことですが、元々の計算式が示されていないので概念でしか捉えることができず、本当の意味がよく分からないのがあります。
また、乗用車の保有台数にしてみても、日本の台数が多いのは分かりますが、人口当たりではどうなのか、と言った簡単な疑問に答えられる内容にはなっていません。
著者はこの辺の数値の曖昧さや本当の数値の意味することを調べて伝えて欲しかったと、最後に思いました。
日本人がランキング依存症から離れる日
日本人って、自分の国が世界からどう見られているか、世界でどれ位の順位なのか、何かと気にする民族ですよね。
根拠なき「我が国が世界一」という思い込みに比べると、自国を世界の中で相対化できる点で、
はるかに健全だとも思うのですが、確かに気にし過ぎのきらいはあります。
この本は、表面的にはそのニーズに応えた一冊ですが、
裏には、「日本は十分に立派な国だから、ランキングを気にするのも程々にね」というメッセージが込められているようにも感じます。
読んでみて印象に残ったのは、以下の3点です。
1.北欧の国々は、ともすると理想的な国のように語られるが、いずれも国家規模が小さいので、
諸大国のように国際社会で課せられている役割が重くはなく、意外と国内志向。
2.米中の意外な絆:北京の精華大学は、アメリカから返還された義和団事件の賠償金で建てられたため、
卒業生(→中国社会の要職にある人)は何らかの形でアメリカとのつながりがある。
表面では両国は対立しているようにも見えますが…国際政治の舞台って一種の「劇場」なのかも。
3.ルワンダの女性国会議員比率が世界一の悲しい理由:1990年代の内戦でツチ族の大量虐殺があり、
人材が不足した結果としてこうなった。
一方、日本にも問題が無い訳ではなくて、頑張り過ぎの結果としての高い自殺率、ダントツのセックスレス傾向がランキングを通して冷徹にあぶり出されます。
こうして見ると、国際ランキングは、自国の点検をする手段として、時折参照するのが一番良いのかもしれませんね。
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