名文を書かない文章講座

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名文を書かない文章講座


葦書房

価格(new/used): -- 円 / 588 円 より
発売日: (2000-07) アマゾン売上ランキング: 243597 位
単行本 / 在庫切れ
[ユーザーによる評価] 平均評価: 4.5 / 総数: 2件

私にも何か書けそうな気がしてくる・・・
すっきりと『書く』ことが分かる本である。
読んだ後、いたるところに付箋を貼ってしまっている。『思考の圧縮』『感動の蒐集』など、ほんとうにそうだなあと頷いてしまう。

「何か書こうと思う人は、目に入るもの、頭に浮かぶものをなんでも舌にのせて文章化する習慣を身につけるといい・・」ではじまる基本法を読めば、私にも何か書けそうな気がしてくる。書くという行為をラジカルなところで捉えている。
文章を書こうとする人は、読むべしと、思う。

「泥に手を汚して」書いた文章作法
 芥川賞ほか多数の文学賞を受章した著者による文章の書き方の本である。著者は昔から文章作法について書かれた本を読むことに不快感があったが、自分でそういうものを書き始めて、その理由が、田圃の仕事を教えるのに手を泥に汚さない形で講義しているところにある、と気づいたという。この発見のためであろうか、本書は楽しく読めるようにできている。しかしながら、あまりにもすらすらと読めてしまったので、ある程度日が経ってから評者の記憶に残っていたのは、著者自身の言葉よりも、著者が推せんしている参考書の一つからの、次のような引用だった。「良い文章とは、1自分にしか書けないことを、2だれが読んでもわかるように書く、という二つの条件をみたしたもののことだ。」しかし、この引用文を!二度登場させ、強く印象づけるように構成されているということは、本書自体が巧みに書かれていることの証明であろうか。著者は最終章で、「この本に書いた事柄はよくよく考えれば誰もがわかることばかりだ。」と記している。内容のこうした性格も、読後に著者の諸主張がほとんど頭に残らなかった原因かも知れない。ただし、この批評を書くために、今ぱらぱらとページをくってみたところ、暇があれば読み返したいという思いがこみあげてきた。――不思議な本である。――なお、この批評が、多少なりとも新しい読者を引きつけるように書けているとすれば、この本に負うところがあるのであろう。