犯罪被害者支援とは何か―附属池田小事件の...

- ミネルヴァ書房 価格 ¥ 1,890
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犯罪被害者支援とは何か―附属池田小事件の遺族と支援者による共同発信


ミネルヴァ書房

価格(new/used): 1,890 円 / 684 円 より
発売日: (2004-07) アマゾン売上ランキング: 147173 位
単行本 / 通常24時間以内に発送
[ユーザーによる評価] 平均評価: 5.0 / 総数: 3件

特殊な例としてはならない
 犯罪被害者支援に関わっている弁護士としては、この本に記載された内容は、深刻に捉えなければならないと思う。

 一つは、被害者に対する専門家としての問題点の指摘、世間の注目を集めた重大事件ゆえに特別視する見方への対応など・・・・

 ただ、世間には、このように注目され、社会的に取り上げられないけれども、多くの同じように肉親を奪われて苦しんでいる人たちがいることも知って欲しいと思う。

 その意味で、極めて冷静に記載されたこの本のような例ばかりではない。この本を特殊な例にしてはならない。

この夏、この一冊
涙なくしては読めません。あの事件の大きさ、そして遺族への傷。私たちは、あの事件を単に過去に起こった出来事としてではなく、二度とおきないために今後どう考えなくてはならないのかを問われています。遺族で著者である酒井さん夫婦の「麻希は生きたがっていた。その娘のためにこれからできることをしていきたい」というひたむきに生きていく心の強さに敬意を表します。私がこれからできることは何だろう?
この社会に生きる人、全てに読んで欲しい本です
これまで犯罪被害というと、事件が起きた時にメディアを通じて表面的に知るだけで、その後、被害者の方がどのような思いで過ごされているのか、想像するしかありませんでした。

そして、どこか自分とはかけ離れた出来事のように思っていましたが、この本を手にとって見て、その考えは一変しました。

家族を無理やり奪い去られる、それだけでも想像を絶する悲しみや怒りの中に投げ込まれることだと思います。それなのに、さらに二次被害と呼ばれる幾多の困難が襲い掛っていたなんて。
同じ社会に生きていながら、自分が被害者の状況をちゃんと理解しえていなかったことに気づかされました。

また、この本の良いところは、遺族の方と専門家のコラボレーションが実現している点です。理論的枠組みで、被害者の状況・支援のあり方をきっちり論じ、その後、実際はどうであったかというご遺族の経験が述べられています。
どちらかだけでなく、両者の視点からしっかりと融合されている点は他に類を見ないと思います。

DNA鑑定がご遺族に与えた「生きる意味への探索」、「夜と霧」のフランクルがいうところの「人生が自分に期待することを誠実に生きていくこと」、そういった被害者が大きな気づきの中で「サバイバー」へとなっていく。そこに寄り添う「支援」の本当の意味に気づかされます。

悲しみだけでなく、これからの社会をより良くしたいというご遺族の気持ちが込められた心の教科書です。