四丁目の夕日 (扶桑社文庫)

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四丁目の夕日 (扶桑社文庫)


扶桑社

価格(new/used): 600 円 / 300 円 より
発売日: (1999-12) アマゾン売上ランキング: 36622 位
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[ユーザーによる評価] 平均評価: 4.5 / 総数: 11件

「遅すぎた救い」の残酷さ
この本を最初に読んでいたら、私は山野一のファンにならなかったと思います。

「どぶさらい劇場」はギャグがあることで多少のカタルシスを得られるのに対し、こちらは暗くて荒い絵柄でギャグもなく陰鬱な展開が延々と続きます。

そして最後に訪れる「遅すぎた救い」には、無慈悲なままで終わるよりもある意味残酷でしょう。この辺に作者の底意地の悪さが見え隠れしてます。

この漫画は、常に物事を楽観的に考えてる人にこそ読んでもらいたい。
一発で人間不信に陥ること受け合いだから。
衝撃的な作品
現在印刷会社勤務なので気になり購入。
印刷機を見るたびにあのシーンを思い出してしまう…。
セリフの選び方にセンスを感じます。
もしあの場面でこのセリフを言わなければ
こんなに印象に残る作品ではなかった、と
思うシーンがいくつかあります。
20代前半でこんな漫画が描けるなんて
この人は天才だと思います。
グロいのがダメな人は読まない方がいいかも?
圧倒的な不幸
この漫画の主人公たけしは次々とありえない悲劇に見舞われる。
あくまでもフィクションだがたけしの状況にはやりきれなさを強く感じた。

郊外化が進み多くの人々が均一的な人生を歩むようになった。
またはそう見えているだけで他人の人生を想像する力が剥ぎ取られてしまったのかもしれない。

これだけ日本に人がいれば一人くらいはたけしのような人生を送っている人もいるかも
しれない。

この漫画を読んだ後、自分自身を省みたり、人と接したりしたときに抱く解釈が変わるはず。
ファイナル・デスティネーション〜逃れ難き不幸
このマンガが描かれた80年代半ばといえば、日本経済はバブルの入り口、世界史上まれに見る同質化社会が完成期〜爛熟期に達しつつあったとされるころである。しかし、ここで描かれる世界は究極の「天国とウルトラ地獄」(ほぼ99%地獄側しか描かれないが)。
「この世には2種類の人間、奉仕する人とされる人しかいない」なんていう台詞を財閥御曹司に吐かせてみたりするあたり、そもそも「平等幻想」を逆手に取ったリアリズムなのか。
あとがきで根本敬に「ハンパじゃないな」と言わしめる嗜虐趣味全開の作品世界の中で、あえていえば、犯罪者の処遇という点でオチに20年という歳月を感じてしまう。
それもこれも含めて、80年代のサブカルをめぐる雰囲気を思い出させること請け合いである。
持ってても買い。
二十年ほど前、青林堂関係の本なら手あたり次第に買っていた時期に読んだ記憶がある(というより、単行本が実家にある)ものの、当時は「ガロ」の毒気に当てられてアクの強い作品に麻痺していたのか、そんなに強烈な印象がありません。ただ、二十数年振りの読後の印象から察するに、今回の文庫化によって初めてこの作品に触れて神経が麻痺するひとがきっと多いことは容易に想像がつきます。正直、ここに描かれている世界観を許容する度量も土壌もぼくにはありませんが、優れたひとつの作品であることだけはなんとか確信はできます。自分の立ち位置を確認するためにも一読をお勧めします。