気魄の人 横山大観 (別冊太陽 日本のこ...

別冊太陽編集部 - 平凡社 価格 ¥ 2,520
home書籍CDDVDゲームソフトウェア家電キッチンおもちゃ・趣味
気魄の人 横山大観 (別冊太陽 日本のこころ)

別冊太陽編集部
平凡社

価格(new/used): 2,520 円 / 806 円 より
発売日: (2006-07-15) アマゾン売上ランキング: 291930 位
大型本 / 通常24時間以内に発送
[ユーザーによる評価] 平均評価: 5.0 / 総数: 1件

横山大観の代表作品とその生涯を理解するのには最適のムックだと言えましょう
明治・大正・昭和という激動の時代に、日本画の第1人者としての人気と知名度を誇った横山大観の生み出した数々の作品とその90年の生涯を大型本(ムック)として我々に分かりやすく提示した好著だと言えましょう。

精神的な師として仰いだ岡倉天心が退官させられた時の心境を絵に表した「屈原」は鬼気迫る迫力で伝わってきます。風格もあり、威厳もあり、孤独感も理解できます。実際、美術館で目の当たりにしましたが、明治の日本画としてこれほど明確に描くべきものを主張している作品は見当たらないですね。

「生々流転」「紅葉」「夜桜」「霊峰飛鶴」「ある日の太平洋」や足立美術館に収められている作品群は、全て実物を見ていますので、それと比較するわけにはいきませんが、色合いも雰囲気も十分に伝わる編集がなされています。
全般を通して、その生涯を丹念に解説した東京芸術大学の古田亮氏の文は精緻でかつ読みやすいもので、本書の価値を上げている要因の一つとも言えましょう。

戦前、日本の国策に協力し、海に因む十題、山に因む十題を作り、「大観号」として国に献納したような一連の行いに対して、戦後批判の声が上がりました。そのあたりの経緯は、110ページ以下の大熊俊之氏の解説に詳しく記されています。
ただ、そのような行為があっても、これだけ長い間膨大な作品を描き続けてきた日本画の巨匠への評価は揺らぐことはありません。
本書で横山大観の素晴らしさを実感してほしいと思います。