すべては音楽から生まれる (PHP新書 ...

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すべては音楽から生まれる (PHP新書 497)


PHP研究所

価格(new/used): 714 円 / 348 円 より
発売日: (2007-12-14) アマゾン売上ランキング: 806 位
新書 / 通常24時間以内に発送
[ユーザーによる評価] 平均評価: 4.5 / 総数: 11件

専門にも一般にも特に必要の無い本
まず個人的な事から。
僕は音楽を、特に作曲と理論を専門的に学んでいる学生です。
理論等を専門的に学ぶと楽譜から音楽に入ってしまい、音楽を耳で集中しっかり聴くということをつい忘れがちになるので、初心を思い出す参考程度にはなりました。

しかし、これは専門家と一般人の間に立つ者の個人的な意見です。一般の人って、音楽をちゃんと聴いてないのですか?それらしい文章で騙されやすいですが、誰もが
『そんなんわざわざ言われなくてもわかってるわい』
とツッコミたくなる内容だと思います。

正直、総合評価は最悪です。
てっきり脳科学から見た音楽というのを検証してくれるのかと思ったら、ただの著者の音楽礼賛でした。学問的なものを期待していたので非常に残念です。
最後のマルタンとの対談も、最先端の文化人同士にしては平凡なものだなぁというのが正直な感想です。『クラシックをポピュラーにしたい』『クラシックもポピュラーもあまり違いはない』なんて誰もが考えそうな事を…
独創的な意見は全く無く、いたって中身の薄い本です。


しかし音楽を志す者として音楽をここまで礼賛してくれるのはとても嬉しいので、最低評価から星+1つです。

全編これ音楽、詩、哲学、そして・・・
この本自体が全編音楽であり、詩であり、哲学であり、生命原理であり、癒しであり、心の灯であり、脳科学であり、すなわち人間の営みの全体的提示である。

脳のシナプスは千億個あり、どの思い、どの意識、どの感情が一体どういうネットワークで生起するのかもちろん解明できていないが、その有り様はまさにシンフォニーであるという。すなわち脳は音楽と親しい。

その時々の感情にぴったりくる音楽に巡り会った時の至福。音楽というものがこの世にあってよかったと思う瞬間。音楽はまさに人間の営みとイコールであるから、音楽がこの世になかったということ自体ありえないのだろう。

僕が感動した一節(P.95)
「インターネットの普及やグローバリズム化といった現代の進化は、地球全体を一つの共同体と見なし、止まらず明日へと突き進む。そんな『疾風怒濤』の中で、私たちは皆生き急がされている気がするが、人間の核となるものは、百年二百年単位では、いやそれどころか千年二千年単位でも決して変わらない。
愛情や友情。怒りや哀しみ、そして喜び。こうした感情がなくなってしまうと人間生活自体が成立しなくなるにもかかわらず、私たちは疾風怒濤の中で、この不変の真理をつい忘れてしまう。ただし救いであることには、こうした感情はすべて、自分の頭の中にある『森』のリズムから生まれてくるのであり、さらには音楽から与えられる可能性もある、ということだ。」

茂木さんと僕とが共通して敬愛する先人、先輩である、小林秀雄、丸山真男、吉本隆明、大江健三郎、皆、音楽好きである。

音楽と本と沢山の佳き人がいれば楽しく人生を送れる・・・・そういう思いを強くした。
音楽の感動とは?
ある演奏会の感動がまだ身体から抜け切らない時に手にした一冊。
音楽の感動とは何か?
心に響くキ−ワ−ドがポンポンと目に飛び込んできました。
その幾つかをピックアップしてみましょう。

  ○私たちの生命は、その始まりから音楽に包まれている。
  ○感動の記憶は成長する/本当の感動を知っている人は強い
  ○体験にさらなる体験を重ね、人は創造的な存在になっていく
  ○音楽の女神は微笑む
  ○自分の内面に耳をすます(「聴く」)=新しいことを「発想する」
  ○音楽は魂の言葉/音楽の前に言葉は力を失う

まさに生きることの意味にもつながる含蓄深い言葉が並んでいます。
過日の演奏会の感激は何なのか・・・
この一冊から、その答えを見つけたような気がします。

<素晴らしい演奏に接した体験の記憶が、
ある種の質感を伴って繰り返し想起されて「人生の絶対的な座標軸」になる> 
音楽を聴くときの感動の源って・・・
 気鋭の脳科学者,茂木健一郎氏の新刊。筆者は音楽に嗜みがあることでも有名である。この新書では,音楽を聴き,そして脳がそれをどのように処理するのか,といった脳科学的視点に留まらず,音楽とは何なのか,音楽を聴くとはどういうことなのか,といった本質的な議論を展開している。かつて音楽理論は,天文学,数学と密接に関係したものとされており,人の体に心地よく響く音程やリズムは,自然科学の中に見出される数的秩序と深く関係すると考えられていた。そうした音楽の深みを,脳における質的(クオリアとしての)処理との関係から明らかにしようとする一冊。
 科学者としての茂木先生ではなく,音楽愛好家としての,茂木健一郎の本です。
残念。
本の内容に興味を持って読み始めた筈の読者達は、読み終わる頃にはごく自然にラ・フォル・ジュルネという音楽祭のチケットを買うように導かれているという寸法だろう。つまり、この本は、茂木氏が日々の研究の内容を著したものではなく、タレント科学者として、恐らくは広告代理店の働きかけにより書いたものなのではないかと想像できる。いきおい、内容はごく一般的な音楽評論と、無邪気な音楽礼賛と、そこに日々の研究内容を無理矢理挟み込んだようなものになってしまっている。茂木氏は広告主の要求には完璧に応えていると思うが、学者としては少し節操がないように思う。その誉め殺しにも近いような極端な音楽礼賛も、恐らく全てが本心からとは言い難いだろう。茂木氏の研究に強い関心があり、ことに音楽と脳というテーマについては知識への渇望があったので、残念であった。氏が、いつか純粋に科学者としての見識から、音楽と脳の関係について研究し、語ってくれることに期待したい。
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