超男性 (白水Uブックス)

渋澤 龍彦 - 白水社 価格
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超男性 (白水Uブックス)

渋澤 龍彦
白水社

価格(new/used): -- 円 / 1,500 円 より
発売日: (1989-05) アマゾン売上ランキング: 300854 位
新書 / 在庫切れ
[ユーザーによる評価] 平均評価: 4.5 / 総数: 5件

発表当時は斬新だったかもしれないが
近未来SF小説なんですね(1902年に刊行されたが、舞台は1920年)。自転車と蒸気機関車の競争シーンに、実在しない乗り物が出てくる。

エロティックな場面もたくさんあるのだが、ポルノグラフィ的な要素はない。

ちなみにジャリは、1987年にレース用の自転車を購入しているが、再三の催促にも代金(今のポルシェくらいの金額か)を払わないまま死んでしまった。
超男性は超小説だが、読みやすく、中二病に効く
中二病には効きます。
だって、超男性ですもの。

とはいえ、小説としても品質は高いのです。
斜めに構えても読めます。
ふと数年ぶりに読み返してみたら、意外に短いのに驚きました。
年をとったのだろうなあ、と思い、初めて読んだときを思い返し、そういった意味では長く楽しめる作品です。
愚か者の男気ロマン
私は一人の作家を特別に研究してはいないけれども、このアンドレ・マルクイユの傑作な性格が大好きです。素直でないのだけれど、折れて敗れた形で愛を讃えているんじゃないかと思います。超人主義においては、生易しい現在の愛が置き去りにされる訳であり、ダンディズムに通じます。また作者のユーモア・センスが良い。笑いました。多分テオフラストスとは稀代の錬金術師パラケルススの事ではないか、と私は推測しました。ある意味では誰しもが超男性になりたいのでは?機械産業に対して、人間の英雄の偉大さを思い出す為にも。
疾走、疾走、疾走
機械(人間)のスピード感。急な下り坂を自転車で滑走するような爽快感と、山の頂上に達したときの恍惚とした感じ。ニイチェの超自我ならぬ、この超男性は読む人さえも自らが逸脱したかのような感覚を与える。もののイメージからの余韻を楽しむというよりは、読んでいる今を楽しむ。終わらないでくれ、終わらないでくれと思いながらも先を読みたくなるそんな本です。
天下の奇書。
澁澤氏の美しい訳文にも見まわれ、本書は、孤高の詩人ジャリの
書いた奇妙な物語を、鮮やかに読者に印象つけます。

機械にも負けない超男性としての主人公。
ジャリの好きだった自転車を巡るシーンもあり、だんだんと作中世界に惹きこまれる自分を、いつしか見出すはずです。