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民主党のアメリカ 共和党のアメリカ (日経プレミアシリーズ)日本経済新聞出版社 価格(new/used): 893 円 / 890 円 より 発売日: (2008-08) アマゾン売上ランキング: 12935 位 単行本 / 通常24時間以内に発送 [ユーザーによる評価] 平均評価: 4.5 / 総数: 6件 民主主義実験国アメリカ民主・共和両党のイデオロギー、政策、支持基盤の変遷を、建国当時から続く理念も含めて解説。よくまとまっている良書。いかにして白人ワッショイ奴隷バンザイの民主が社民主義政党にシフトしたのかよくわかる。 レビューに要約書くなんてバカなことはしないが、一つだけ面白かった点。共和党支持層の方が寄付金額が大きいということ。これほど明確に両社のイデオロギーの差をあらわす事実はないだろう。 それにしても、なぜ日本では政策議論も社会的価値観の対立軸も盛り上がらないのだろうか。社会党のような反対主義政党ではなく、まともな野党が成立すれば変わっていくのだろうか? 今後も繰り返し読みたいと思う良書アメリカの二大政党制といえば、リベラルな民主党と保守的な共和党という紋切り型の区分けをして済ませてしまっていました。 しかし高校の教科書で目にしたアメリカ史をちょっと思い返すだけで、その理解が誤っていることが良く分かります。 奴隷解放を宣言したリンカーンの共和党。 ベトナム戦争を激化させたジョンソンの民主党。 こうした史実と自分のアメリカ二大政党の見方との間にしっくりこないものを感じる私のような読者は、ぜひこの本を手に取るべきだと思います。 本書を読むと目からうろこが落ちるように、自分の不勉強ぶりを思い知らされることとなりました。建国の歴史からときおこして著者はこの二つの政党の拠って立つ思想の違いについて大変分かりやすい筆致で教えてくれるのです。 ただし、一点首肯しかねるのは、アメリカのテレビドラマを民主党カルチャーと共和党カルチャーで切り分けている箇所です。 「デスパレートな妻たち」という人気ドラマシリーズを著者は「人生というのは自分一人が『孤軍奮闘』してゆく『ほろ苦い』ものなのだ、という見事なまでにカウボーイ的思想なのである」として共和党カルチャーの番組だとしています。ですがこれは少々強引です。 このドラマのクリエーターであるマーク・チェリーはゲイであることを公言し、自分をモデルにしたキャラクターを登場させているほど。そんなゲイの彼が共和党的番組を作るでしょうか? また著者はこのドラマ番組のタイトルを「デスペラートな妻たち」(117頁)とか「デスペレートな妻たち」(119頁)と誤記しています。 巻末にこのカルチャー分析はある文芸評論家との対話から生まれたようなことが記されていますが、そこからも分かるように、もともと著者が得意とする分野ではなかったようで、結果的に必ずしも成功していないような気がしました。 不思議の国アメリカ何故大統領選挙や知事選挙のたびに、候補者の銃規制や妊娠中絶、同性婚への賛否の姿勢等が焦点化されるのか、日本の選挙とはあまりに違う光景にアメリカという国への不可思議さを感じる人は多いと思う。この不思議の国アメリカを、民主党対共和党という視点を軸に置き、プロスポーツや映画の世界なども題材に取りながら、非常にとっつきやすく紹介してくれる書である。日本はアメリカとの関係を、国際関係の中でも最重要に考え行動している訳だが、根本的には全く異文化の国なのだという当たり前の現実を常に意識しておかないと、付き合うのはとても難しい国なのだということをあらためて考えさせられた。 二大政党を分ける深くて暗い溝民主党は自分たちこそがアメリカ民主主義の本流であり、自由と民主主義を世界中に宣教するという使命感に燃えている。 話せばみんな賛同してくれるという楽観主義の一方で、こんなに良いものなのに拒否し歯向かう者は武力で打倒してやるという、独善的というか原理主義的な要素がある。 共和党は逆に、話せばわかるなんて嘘で、そもそも人間のやることは信用できないと考える。 人間に対する懐疑心が、政府やエリートは信用ならない、頼るのは自分だとなり、自己責任と孤立主義にいきつく。 そんな二大政党のDNAを、建国時やその前の入植時にまで遡って、社会価値観や教育、映画などを切り口に多角的に解説する。 よく日本では、民主党も共和党もそう極端に変らないから政権交代が起きると言われるが、この二党の差はとてつもなく大きく、読めば読むほど水と油だということが良くわかる。 日本では民主党への警戒感が強いが、オバマの世代以降はそう心配ないのではないかと著者は言う。ちょっと安心した。 もう少し噛み砕いてくれても良かったんだが…おそらく本書の読者の相当数と同様、村上龍主催のメールマガジンJMMで毎土曜に配信される冷泉の「from911/USAレポート」を、私は愛読している。これは現地に永年住む著者が、米国社会の週毎のトピックスを「異邦人」としての視点から読み解き、その背景まで含めて日本人に向けてレポートするもの。彼の地の新聞の署名入りコラムにややテイストが似ているが、文体はあんなに気取っておらず、とても読みやすい。『USAカニバケツ』や『アメリカ横断TVガイド』の町山智浩をグッと「お上品」にして、話題も政治や大リーグといった米国社会を語る際の定石に寄せた感じ、と言ってもいいかもしれない。 対して本書は、そのレポートをより深く理解するための枠組を提示するもので、例えば民主党のDNAは「信ずること」、共和党のDNAは「懐疑」だというように(p42)、かなり抽象度の高い対比を繰り出して構造論的に米国政治を分析していく。 で、それが分かり易いかと問われれば、実はそんなこともない。 私見では政治であれ経済であれ文化であれ、そもそも異なる歴史的背景、社会的土壌の中から生まれたシステムを理解することは容易ではなく、それは外国語の習得に似ている。文法は導きの糸にはなるが、結局は自らその言語の「内側」に棲み込み、その言語のディテールや具体的な作動振りに馴染んでいくしか上達の道はない(蓮實重彦ならそれをマゾッホ的、と形容するかもしれない)。そして著者が本書で提供しようとしたのは、文法の方なのだと思う。 だから読者は本書を参考書として手元に置きつつ、冷泉の上記のレポートを読み解いていったり、ある程度その枠組を操れるようになれば、現実の出来事を自ら解釈するのが良いだろう(米下院での緊急経済安定化法案否決の構図などは、良い練習問題となる)。そうでなければ、本書における民主党カルチャーvs共和党カルチャーの二項対立図式は抽象的・羅列的で切実さに欠け、対立構図それ自体を支える「全体システム」のようなものに対する問題意識も希薄な内容と思えるかもしれない。 同じテーマの商品を探す
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