タナトスの子供たち―過剰適応の生態学 (...

- 筑摩書房 価格 ¥ 819
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タナトスの子供たち―過剰適応の生態学 (ちくま文庫)


筑摩書房

価格(new/used): 819 円 / 105 円 より
発売日: (2005-05) アマゾン売上ランキング: 50311 位
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[ユーザーによる評価] 平均評価: 4.0 / 総数: 4件

なぜやおいか。そして上昇する価値観をしか認めなくなった現代の行き詰まり。
やおいを切り口に現代を読み解く本です。

やおい、BL少女のやおいにはまる動機、心理面を分析してあります。
やおい少女の、なぜやおいなのかの訳、弱みと言える部分まで書き出されているので、
自分を知らされる本かも知れません。また読みにくい本かも知れません。
やおいを知るのは自分を知る事、と言う意味がわかりました。

初期のやおいは、自分が少年世界の主人公になりたくて、少年に自己を仮託した少女の物語。
それ以降は、女として計られる事を拒否して、女のいない少年世界を求め、少年に自己投影する、など。

腑に落ちる事ばかりで、面白く興味深く読めました。
初出から年数が経っていますが、先を見た鋭い分析は現在も参考になると思います。
長いですが内容はわかりやすいです。

現在との細かい流行の違いがあったり、昔流行った作品名が出て来るので、
ここ10年位のやおい世界を知らないと?な事柄もあると思いますが、
今、やおい、BLって?と思う人が読めば面白いと思います。

そして、多分発行当初より10年近く経ってからの方がわかる箇所がありました。

上昇する価値観をしか認めなくなってしまった社会の行き詰まり、
今までの上昇志向を基盤としたままこれ以上膨張するのが不可能になってしまった、と言う辺り。

この辺はやおいに関心の無い一般女性でも興味ある箇所ではないかと思います。




コミュニケーション不全症候群の続編 ついに文庫化
中島梓が7年前に書き上げ、そして今文庫になった「タナトスの子供たち」です。
この本はコミュニケーション不全症候群の続編でコミュニケーション不全症候群はそれこそ10年も前に大学時代に読んだ記憶があります。

「やおい」とはなにか?
まあ、「ヤマなしオチなしイミなし」の頭文字をとった「男同士の恋愛」を描いた作品群ということで説明できるとは思うのですが、なぜこれがこれほど現在はやり書店にコーナーができ、市民権を得ているのかということを分析したのが本書ということになります。

実際、BL(ボーイズラブの略です)の小説などを新古書店に袋いっぱいに売りに来る女性は非常に多く、このジャンルにはまっている人がいかにこのジャンルを愛しているのかはよく分かります。
(ただし、栗本薫がいうにはBLとやおいは「別物」だそうです)

栗本薫の分析結果は生殖できない、子供を生み種族を繁殖できない同質の男同士の恋愛を描くこと自体がディスコミュニケーションであり、そこに精神的に避難することで女性たちはこの男性中心のトーナメント社会を生き抜いていくことができるということになります。

7年前の作品に手を加えずに販売することにより古い作品がどのようにはやっていたかなども逆に見ることができ新鮮でした。
ほんとに世の中の流れは速くなっているみたいです。

ちょっと長々しいが。
なぜ、自分はやおいにひかれるのか?
一度でも考えた事がある人には読んで欲しい。
ただ、すぐにひとつの答えが欲しかった私には、ちょい話が長過ぎたかも;
でも、やおい本リストなんてのもついてるから、著者オススメの作品を知りたいなら買って損はないはず。
受が必ず攻よりも前に一度イクっていうパターンがある、とか、あぁなるほどなー、なんて思うとこもチラホラ。
なかなかこのテの本てないから貴重ですよ♪

私がやおい好きなのは、話がシンプルだからかなぁ~。
よくやおいの語源て、『ヤマなし、イミなし、オチなし』とかいうけど、そういう意味じゃなく、シンプルだと思う。
だって、受の男の子は必ず攻のセックスでイけるんだもの。不感症の話とかには合った事ないし。。
嫌がろうが善がろうが、最後はそこに至る。
女は、実際はレディコミみたいに簡単にはいかないよ、たぶん(笑)
自分の性生活が順調な人はやおいにはハマらない気がする。
さて、栗本さんはその辺どうなんだろ。。
なんて、この本を読んでから、冷静に(?)BLものを読むようになりました笑

現代少女論
自らもヤオイ作家であると同時に評論家である中島梓のヤオイ論――でありながら、これは「現代少女論」である。男性と恋愛して結婚して子供を産んで…という社会のレールに乗れなかった少女達の話であり、同時に過剰にレールに乗ってしまった「コギャル」への言説でもあります。ヤオイの歴史についても筆者の著作への過剰な思い入れが感じられるもののよくまとまっており、銭もの用語についても解説があるので、「現代少女」について興味のある向きは是非。内容にはまだまだ理論の甘さヤオイ以外の理論への誤解が深いので、本当に関心のあるならば、これを読んで自ら書くことでより理解を深められそうだ。文庫版で特筆すべきはヤオイ作家でありエヴァンゲリオン評論等で注目を浴びた「野火のびた」による解説がついたこと。これは中島論への軽い反論にもなっており、もう一度読み返して照らしあわせることができる。